「iPhone 17e」と5万円台スマホ「Nothing Phone (4a)」を使い比べた。価格差で選べない理由

ミドルレンジ端末に求めるのは大画面か、持ちやすさか, カメラはPhone (4a)が多用途、iPhone 17eは安定感, 「A19」チップの搭載で、iPhone 17eの処理能力が光る, 充電速度のPhone (4a)、ワイヤレス充電のiPhone 17e, AI機能はPhone (4a)のほうが「使い道」を想像しやすい

iPhone 17eとNothingの「Phone (4a)」を使い比べた。

ハイエンドスマートフォンの価格上昇が続くなか、10万円を切るミドルレンジ端末の存在感が増している。SNS、動画視聴、決済、仕事の連絡といった日常的な用途であれば、ミドルレンジでも不満を感じにくい。

今回使い比べるのは、アップルの「iPhone 17e」と、5月15日からAmazonでも取り扱いが始まったNothingの「Phone (4a)」だ。直販価格(税込)は、iPhone 17eが9万9800円~、Phone (4a)が5万8800円~。価格差は約4万円ある。

ただ、実際に使ってみると、単純に「安いほうがお得」「高いほうが優れている」とは言い切れない。iPhone 17eは「A19」チップを備え、処理性能やアップルならではの使い勝手の安定感がある。一方のPhone (4a)は、5万円台ながら3眼カメラや大型ディスプレイを備え、価格以上に「できること」が多い印象だ。

本稿では、サイズ感、カメラ、処理性能、バッテリー、AI機能などの観点から、両機種の違いを見ていく。

iPhone 17e

  • メーカー:アップル
  • 直販価格:9万9800円(税込)~
  • 発売時期:2026年3月

Phone (4a)

  • メーカー:Nothing Technology
  • 直販価格:5万8800円(税込)~
  • 発売時期:2026年5月

ミドルレンジ端末に求めるのは大画面か、持ちやすさか

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Phone (4a)(左)とiPhone 17e。

同じミドルレンジ端末でも、Phone (4a)とiPhone 17eのコンセプトは大きく異なる。まず差が出るのが画面サイズと本体の扱いやすさだ。

Phone (4a)は、6.78インチの大画面を備える。片手で画面の上まで指を伸ばすのは難しいが、動画やゲーム、地図アプリ、資料の確認などでは表示領域の広さが役立つ。移動中にコンテンツを見る時間が長い人には、こちらのほうが満足度は高いだろう。

画面描画速度(リフレッシュレート)は最大120Hz、解像度は2720×1224ドット。ピーク輝度4500nits、屋外輝度1600nits、通常輝度800nitsと、ミドルレンジとしては満足度の高いディスプレイといえる。

実際、スクロールはなめらかで、屋外でも画面の見づらさは感じにくい。ただし、ベゼル(画面縁)の太さなど、ハイエンド機と比べるとコストとのトレードオフが見える部分もある。

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Phone (4a)の画面。ベゼルは太めだ。

一方のiPhone 17eは、6.1インチのSuper Retina XDRディスプレイを搭載する。解像度は2532×1170ドット、画面描画速度は最大60Hzとなる。

Phone (4a)と比べると画面は小さいが、その分、ホールド感は良好だ。片手での文字入力やウェブブラウジングはしやすく、ポケットから取り出してすぐ操作するというスマートフォン本来の使い方にはよく合っている。

気になるのは、コンパクトな画面にノッチ(インカメラ用の切り欠け)があるため、表示領域がやや狭く感じられる点だ。iPhoneユーザーには見慣れたデザインではあるものの、大画面・高リフレッシュレートが当たり前になりつつある現在では、物足りなさを覚える人もいるだろう。

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iPhone 17e。人によってはノッチが気になるかもしれない。

本体サイズと重さ(公称値)は、Phone (4a)が163.9×77.5×8.5mm、205g。iPhone 17eは146.7×71.5×7.80mm、169gとなる。

Phone (4a)は見た目ほど重くは感じないが、横幅があるため、片手操作では持ち替えが必要になる場面が多い。iPhone 17eは薄くて軽く、背面のさらっとした手触りも好印象だ。大画面で情報量を取るか、毎日の取り回しやすさを取るか。ここは好みが分かれるポイントになる。

カメラはPhone (4a)が多用途、iPhone 17eは安定感

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Phone (4a)とiPhone 17eの背面カメラ。

背面カメラの構成は、見た目からして大きく違う。Phone (4a)は5000万画素メイン、5000万画素望遠、800万画素超広角の3眼構成。

対するiPhone 17eは4800万画素のシングルカメラだ。2倍相当の撮影には対応するが、超広角カメラや独立した望遠カメラは備えない。

それではまず、作例を紹介しよう。紹介する作例は、左がPhone (4a)、右がiPhone 17eで撮ったものだ。

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料理の作例。

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夜間の作例。

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日中の作例。

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2倍ズーム。

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10倍ズーム。

Phone (4a)のカメラは、5万円台から購入できるスマートフォンとしてはかなり完成度が高い。AI補正はやや強めで、メインカメラと望遠カメラは解像感が高く、色も鮮やかに出る。

超広角カメラでは周辺の歪みが少し気になるものの、実用上は十分なレベルだ。そもそも5万円台のスマートフォンに望遠を含む3眼カメラを載せている時点で競争力は高い。ハイエンド機のような強い個性や余裕まではないが、旅行、食事、仕事の記録などを1台でこなすカメラとしては、不満はほとんどない。

iPhone 17eのカメラは、いかにもiPhoneらしい安定した仕上がりだ。色味は自然で、解像感も高い。SNSや記事用の記録写真として使うぶんには、失敗が少ない安心感がある。

一方で、超広角や独立した望遠カメラがないため、撮影の幅は限られる。少し引いて撮りたい、遠くの被写体に寄りたい、という場面では物足りなさが出る。

「A19」チップの搭載で、iPhone 17eの処理能力が光る

搭載チップセットは、Phone (4a)がクアルコムの「Snapdragon 7s Gen 4」、iPhone 17eがアップル自社開発の「A19」チップだ。

OSも異なるため、単純な横並び比較はしにくい。ただし、日常操作ではどちらも十分に快適だ。ウェブブラウジングや動画視聴、メッセージアプリといった使い方では、動作に不満を感じる場面は少なかった。

差が出るのは、3Dゲームなど負荷の高いアプリを動かすときだ。Phone (4a)は、プレイ自体は可能だが、タイトルによっては画質設定を下げるなど、快適に遊ぶための調整が必要になる。対してiPhone 17eは処理に余裕があり、重めのゲームでも比較的安定して動く。

悩ましいのは、ディスプレイのなめらかさとの関係だ。Phone (4a)は最大120Hzに対応するため、ホーム画面やSNSのスクロールは見た目に気持ちいい。一方で、重い処理を長時間続けると、iPhone 17eのほうが動作の安定感はある。

軽い操作のなめらかさを重視するか、負荷をかけたときの粘り強さを重視するかで、評価は変わってきそうだ。

充電速度のPhone (4a)、ワイヤレス充電のiPhone 17e

YouTubeの再生時間

1時間後

2時間後

3時間後

Phone (4a)

94%

87%

80%

iPhone 17e

98%

91%

84%

バッテリー容量は、Phone (4a)が5080mAh。iPhone 17eは容量こそ公表されていないが、ビデオ再生は最大26時間とされている。

バッテリー性能を確認するため、YouTubeアプリで3時間連続の動画再生テストを行った。条件は、音量0、画面輝度最大だ。

結果は、Phone (4a)が1時間後94%、2時間後87%、3時間後80%。iPhone 17eは1時間後98%、2時間後91%、3時間後84%だった。

画面輝度を最大にしたため、より画面の大きいPhone (4a)のバッテリー消費が速くなった可能性はある。それでも3時間連続で動画を見たあとに80%以上残っていると考えれば、どちらも1日の外出でバッテリー切れを心配する場面は少ないだろう。

ただし、ゲームやテザリングを多用するなら、モバイルバッテリーや充電器は用意しておきたい。

充電まわりでは、両機種の特徴が分かれる。Phone (4a)は50Wの急速充電に対応し、短い時間でもまとまった量を充電しやすい。一方で、ワイヤレス充電には対応しない。

iPhone 17eは、20W以上のアダプターとUSB-Cケーブルを組み合わせることで、30分で最大50%の充電に対応する。

充電速度だけを見ればPhone (4a)に分があるが、iPhone 17eはワイヤレス充電に加えて、「iPhone 16e」では非対応だったマグネット式のワイヤレス充電・アクセサリー規格「MagSafe」にも新たに対応した。

MagSafe対応の意味は、単にワイヤレス充電がしやすくなるだけではない。リング、スタンド、モバイルバッテリー、録音用アクセサリーなどを背面に固定できるといったメリットがある。

AI機能はPhone (4a)のほうが「使い道」を想像しやすい

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Phone (4a)のEssential Key。

AI機能には両機種とも力を入れているが、現時点での使い勝手には差がある。