三者三様の戦い!コンビニ サンドイッチ 「たまごとレタス」が生命線…たまご特化のファミリーマート

3社のサンドイッチを比べると… セブン-イレブンのレタスのボリューム感が目を引く。ファミリーマート(中央)は税別200円台とリーズナブル

おにぎりに次ぐ国民食

今から5年前、東京五輪の取材に訪れたフランス人記者は、途方に暮れていた。新型コロナウイルスの影響により、ほとんどの飲食店が夜間の営業を休止していたのだ。また、感染防止のため、メディア関係者の外食は禁止されていた。これでは取材の疲れを癒(い)やすこともできず、東京グルメを楽しむこともできない。

肩を落としながらやむを得ず宿舎のコンビニを訪れた彼が手に取ったのは、なんの変哲もない『たまごサンド』。フランスに住む彼からすれば、2ユーロ(約360円)に満たない買い物だった。ところが——。しっとりとしたパンとクリーミーな卵が口の中で溶け合った瞬間、彼はすぐに『たまごサンド』のトリコになった。それからというもの、帰国するまでにあらゆるコンビニのサンドイッチを試しては、SNSに投稿し続けたという。

「こうしたポストがバズり、『たまごサンド』は大きな話題となりました。海外にも卵を使ったサンドイッチはありますが、主流は野菜やハムのもの。卵一本で勝負している『たまごサンド』は外国の方には驚かれるようです。東京五輪以降、コンビニ各社も『たまごサンド』に力を入れるようになった印象があります。今では2列置きしている店舗も珍しくなく、インバウンド客の多い新大阪駅のセブン-イレブンのサンドイッチコーナーは、私が訪れた際には棚一段すべてが『たまごサンド』でした」(コンビニ研究家の田矢信二氏)

コンビニのサンドイッチに注目しているのは、もちろん外国人観光客だけではない。

「コンビニおにぎりが4番バッターだとすれば、サンドイッチは3番バッター。おにぎりに次ぐ販売数があります。サンドイッチはサラダやスイーツ、コーヒーなどと相性がよく、手に取りやすい。『野菜も摂れるし、おにぎりよりサンドイッチを選びたい』という人も多いと思います。おにぎりでいうツナマヨほどの絶対的存在はいない印象ですが、『たまごサンド』、『ハムサンド』、『レタスサンド』が人気で、それらが合わさった『ミックスサンド』が最も人気です」(同前)

つまり、生命線である「たまご」と「レタス」を制する者が、コンビニサンドイッチを制するというわけだ。そのうちの一つ、「たまご」を得意とするのはファミリーマート。大谷翔平(31)をアンバサダーに迎え、おにぎりに力を入れているかと思いきや、サンドイッチにも相当なこだわりを見せている。パン料理研究家の片山智香子氏が話す。

「ファミリーマートの『コク旨たまごサンド』(298円)は、コンビニ大手3社の中では最も完成度が高いと思います。私は2年前、各社の『たまごサンド』を食べ比べましたが、ファミリーマートの商品のフィリング(具材)の量が、他2社と比べて明らかに多かったのです。パンもしっとり柔らかく、一体感のある味わい。現在は、セブン-イレブンやローソンもフィリングの量を増やしたり、パンを改良したりと進化を続けていますが、私の中ではいまだにファミリーマートの『コク旨たまごサンド』が一番です」

食べ応え十分!

ファミリーマートの『たまごサンド』へのこだわりは相当なもので、昨年7月には「たんぱく質を摂って夏に負けない身体づくりを」と、『コク旨たまごサンド』、『たんぱく質が摂れる!サラダチキンロール』(430円)、『ごろごろゆでたまごサンド』(398円)、『たまご&海老ブロッコリーサンド』(375円)、『玉子焼&ハムサンド』(348円)の5種類の『たまごサンド』を発売した。

「イチオシは『たまご&海老ブロッコリーサンド』です。しっとりしたパン、クリーミーなたまごはもちろんのこと、海老のぷりぷりとした食感が素晴らしい。ブロッコリーも良いアクセントになっています。マヨネーズの主張は控えめで、全体的にまろやかにまとまっており、まるでデパ地下のお惣菜のような味わいです」(同前)

ファミリーマートの『たまごサンド』がしっとりとしたパンにクリーミーなフィリングを使用しているのに対し、ローソンの『たまごサンド』(297円)のパンはしっとり感よりも食べ応えを重視した食感で、フィリングもたまごの味わいを強く感じる。また、『ごろっとタマゴサンド』(268円)は、他の商品では切り落とされることの多い食パンの耳がついており、たまごも大きくカットされている。

「ローソンの『たまごサンド』は、他社の商品よりも少しだけ出汁(だし)感のある和風な味わいです。ローソンのサンドイッチはマヨネーズの使い方が秀逸なんです。『ハムサンド』(343円)を食べるとわかりますが、ボリューム感のあるハム、食感の良いきゅうりを、酸味のある辛子マヨソースがバランスよくまとめています」(前出・田矢氏)

ファミリーマートのCMには俳優の吉田鋼太郎(67)、八木莉可子(24)が出演。写真は同社HPより

『FRIDAY』2026年3月27・4月3日合併号より