マスターズで知った飛距離の壁 「振って、振って」パター巧者・片岡尚之が変身

片岡尚之の意識はマスターズで変わった

◇国内メジャー第2戦◇BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2日目(5日)◇宍戸ヒルズCC 西C(茨城)◇7431yd(パー70)◇曇り(観衆2266人)

初めてたどり着いたオーガスタで、決勝ラウンドには11ストローク及ばなかった。4月の「マスターズ」。世界最高のゲームを経て、片岡尚之は自分のパワー不足を痛感した。「帰ってきてからは飛距離アップだけを目指してずっとやってきた」。日本ツアーでは開幕から予選落ちが続き、先週の「ミズノオープン」でやっと決勝ラウンドに進出。それも承知の上だった。

より遠くに飛ばす方法はシンプルそのもの。「本当に振るだけです。練習でしっかり振って、練習ラウンドでしっかり振れるようになって、試合でも振れるようにした」。特効薬などない。体に眠る力を一打ごとに呼び覚まし、フルスイングを当たり前にする。ドライビングレンでは弾道測定器でボールスピードを都度確認。メジャーの分厚い壁にぶち当たってから約2カ月間で「7、8マイル(/時)ぐらい」上がり、練習場での数値は最高で177マイル/時に到達した。

飛距離アップを目指す

昨年、平均パット部門で自身2度目のタイトルを獲得したグリーン上の名手の変ぼう。前シーズンで284.78yd(全体65位)だったドライビングディスタンスは今季ここまで298.76yd(13位)と大幅に伸びた。「ここ何試合かは“真っすぐ飛ばしたい欲”が出てしまっていて振れていない」と反省ポイントも明らかに変わっている。

「68」を2日続け、通算4アンダーの2位で決勝ラウンドに進む。バーディを奪った前半6番(パー5)のセカンドショットで使った“直ドラ”は最近、ティショットでも使える武器になった。「左(へのミス)を消せるのが大きい。ティアップして低い球を打つと、その後にスイングが崩れたりする。直ドラの方が(悪い)影響が出ない」と1ラウンドを総合的に考えたショット選びにも頭を働かせる。

パターの名手が…苦労を重ねている

得意のパッティングは不振の真っただ中。中尺パター、アームロックの握りにトライするなど試行錯誤が続いている。「今は逆にショットがちょっと良い感じ。ショットが良くなればパターが悪くなることもあるだろう、しょうがないと思って」と前向きになれる材料が心強い。

国内メジャー2勝目を狙う

マスターズへの道を切り開いた昨年の「日本オープン」に続く、2つ目の国内メジャータイトル奪取へ首位とは1打差。「本当めちゃくちゃ久しぶり。先週やっと予選を通って4日間やったばかり。まだ手探りの部分があるけれど、この調子で頑張りたい」と優勝争いに力をみなぎらせた。(茨城県笠間市/桂川洋一)