「有事に来るはずの米軍が減る」トランプ政権、NATO即応戦力縮小へ…韓国にも同盟不安
トランプ政権、有事の米軍投入縮小へ 韓国にも広がる同盟不安

出典:ロイター通信
米国は、戦争など大規模な危機が発生した際、北大西洋条約機構(NATO)に派遣すると約束していた米軍兵力を削減すると通告した。
ロイター通信が19日、事案に詳しい関係者3人の話として報じたところによると、米国のトランプ政権は今週中にも、危機発生時に欧州防衛へ投入する米軍能力を縮小する作業に着手する方針だ。
米国の計画は単なる構想にとどまらず、すでに同日、ベルギー・ブリュッセルで開かれたNATO防衛政策責任者会議で同盟国に伝えられたという。
NATOには、いわゆる「NATOフォースモデル」がある。NATO加盟国が戦争などの危機に直面した場合、直ちに拠出すると約束している兵力と装備のリストを指す。
加盟国はこのモデルに基づき、戦争が発生した際に何日以内にどれだけの兵力を送るのか、どの軍事装備をどの程度動員するのかを事前に登録しなければならない。危機が現実化すれば、そのリストに沿って約束された戦力が順次配置される仕組みだ。
最重要の第1段階から距離を置く米国
NATOフォースモデルは全3段階に分かれている。▲第1段階は戦争などの危機発生時に10日以内に迅速対応戦力10万人を即座に投入する。▲第2段階は10日から30日の間に最大30万人を確保し、▲第3段階は30日から180日以内に少なくとも50万人規模の追加兵力を動員して長期戦に備える内容だ。

引用:NATO公式サイト
米国はこのモデルで、最初に戦場へ投入される第1段階の迅速対応戦力を担ってきた。迅速対応戦力には、開戦初期に圧倒的な戦力で相手を制圧するための空母打撃群、爆撃機、空中給油機、戦略輸送機、偵察衛星などが含まれる。
戦力の種類と規模から見ても、現在のNATO欧州加盟国だけで動員するのは難しい先端資産が大半を占めている。
仮に米国がこのリストから自国分を減らせば、平時の駐留米軍規模が維持されても、戦時に参戦する米軍は減ることになる。危機発生からわずか数日で欧州に投入されるべき対応戦力に穴が開くという意味だ。
足元に火が付いた欧州、強く反発するが…
米国のドナルド・トランプ大統領は以前、イランとの戦争でNATO同盟国が米国を支援しなかったことに怒り、ドイツ駐留米軍を5,000人削減した。さらに、ポーランドへのローテーション配備についても、米軍が現地に到着する直前に保留した。
欧州駐留米軍の削減は平時を前提としたものだが、今回通告された米軍能力の縮小は実際の戦争発生時を想定している。そのため、欧州の安全保障に甚大な打撃を与えるとの懸念が上がっている。

引用:Daum
NATOのピエール・ヴァンディエ最高連合変革司令官は19日、ブリュッセルでの記者会見で「速度、量、ソフトウェア、ドローン、電子戦、宇宙、データの分野では、われわれが取り組むべきことが多い」と述べ、「今より多くのことをするだけでは十分ではない」と語った。
実際、NATO加盟国はポーランドとバルト三国を中心に防衛費支出を急速に拡大している。ただ、実際の戦争に投入できる戦力を準備し、実戦へ送り出すまでには相当な時間がかかるとみられる。
例えばドイツの場合、レオパルト2A8戦車105両の納入完了は2030年の予定だ。戦闘機や防空網についても、生産待ちに加え、操縦士や整備要員の育成まで考慮すれば、戦力化には数年を要する可能性がある。
何より欧州は、情報・監視・偵察、空中給油、指揮統制、防空網、弾薬備蓄、長距離精密打撃などの核心分野で、なお米国への依存度が極めて高い。
米国の安全保障上の役割変化が韓国に与える影響
NATOにおける米国の役割変化は、韓国とも無関係ではないとの懸念も出ている。
トランプ大統領は2期目の前後を通じ、同盟国が安全保障上の負担をより多く担うべきだと一貫して主張してきた。NATOフォースモデルの縮小もこの流れの延長線上にあり、韓国にも自立を求める圧力が強まる可能性が大きい。
米国が同盟防衛に以前ほど責任を負わない姿勢を見せる瞬間は、ロシアや北朝鮮にとって新たな機会と受け止められる余地もある。
何より、米国第一主義を武器に同盟国との経済・安全保障上の対立を繰り返すトランプ大統領の同盟軽視の姿勢は、欧州を越えて、韓国を含むアジアの不安も高めているとの指摘が出ている。
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