「常識」通用せず──“エルニーニョ”でも今年は猛暑? 台風にも影響か “スーパーエルニーニョ”懸念も【#みんなのギモン】
これまで日本に冷夏をもたらすとされてきたエルニーニョ現象。今年は状況が違い、猛暑になりやすいとみられています。ペルー沖の海面水温は秋以降にどんどん上昇すると予想され、全世界的な異常気象を引き起こすスーパーエルニーニョへの懸念もあります。
そこで今回の#みんなのギモンでは、「“エルニーニョ”なのに猛暑?」をテーマに解説します。
■日本は冷夏になりやすいエルニーニョ

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山﨑誠アナウンサー
「気象庁は10日、今年の春からエルニーニョ現象が発生しているとみられると発表しました」
「エルニーニョ現象とは、南米にあるペルーの沖合、太平洋の赤道周辺の中部から東部にかけての海面の水温が普段よりも高い状態が続く現象のことです。様々な異常気象を起こしやすく、気象庁も監視を続けています」
「エルニーニョという言葉はスペイン語で『男の子』という意味で、頭文字を大文字で書くことから“神の子 イエス・キリスト”を表すともされています」
森圭介アナウンサー
「エルニーニョ現象とかラニーニャ現象とかいろいろありますけど、今年はエルニーニョ現象だということなんですね」
桐谷美玲キャスター
「エルニーニョ現象という名前はよく聞きますが、実際日本にはどういった影響があるんですか?」
山﨑アナウンサー
「起きているのは遠い場所ですからね。これまではエルニーニョ現象が発生すると、ペルー沖合の海面水温は高いのに対し、西太平洋の海面水温は低くなる傾向にあります。こういった影響で、日本の夏は気温が上がりづらい冷夏になりやすいとされてきました」
■今年は高温に?…これまでとの違いは

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山﨑アナウンサー
「しかし今年の夏に関しては、逆に猛暑に気をつけてほしいと気象庁が呼びかけています」
「これまでエルニーニョ現象が起きたときには、一般的にフィリピンの東の海面水温が低く、雨雲や台風を生み出す積乱雲の活動が弱く、日本に高温をもたらす太平洋高気圧の張り出しも弱くなっていました」
「そのため冷夏になりやすいとされてきました。ところが今年に関しては、同じ海域で積乱雲の活動が活発で、太平洋高気圧の張り出しも強くなりそうだといいます。これが日本に高温をもたらすとされていて、猛暑に注意してほしいということです」
瀧口麻衣アナウンサー
「これは温暖化の影響もあるんでしょうか?」
山﨑アナウンサー
「気象庁によると、短期的に見れば積乱雲や高気圧の影響が大きいということです。ただ、日本の気温が高いことについては、ベースとして地球全体の大気の温度が高いことが影響しているということです」
■エルニーニョ現象で「台風」に変化

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山﨑アナウンサー
「それと同時に、エルニーニョ現象自体の影響も軽く見ることができない状況です。というのも、エルニーニョ現象が起きると、一般的に台風の寿命が長くなる傾向があるといいます」
「普段よりも台風の発生する場所が日本から離れた東の方にずれ、台風が暖かい海上を長く進んでくるためです。そうなるとエネルギーを蓄える時間が長くなり、より強く発達しやすく、中心気圧も低く、寿命も長くなって日本に接近する傾向があるとみられています」
「気象庁の担当者も『常に最新の台風情報を見て備えてほしい』と話しています」
鈴江奈々アナウンサー
「年々海面水温が高くなると台風の勢力が大きくなってくるとは言われていましたが、エルニーニョ現象が起きると、よりそのリスクが高まると考えていいわけですね」
■海面水温の基準値との差、どう推移?

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山﨑アナウンサー
「はい。今回のエルニーニョ現象によって、この先さらに水温が上がることが予想されています。気象庁が出している、エルニーニョ現象の現状のグラフがあります」
「エルニーニョ現象が発生しているとされる基準は、ペルー沖の海面水温の平均が0.5℃以上プラスになった場合です。現状ではギリギリ超えていませんが、超えることが確実視されています。今後は、秋にかけてどんどん上がっていく予想です」
山﨑アナウンサー
「さらにプラス2℃のラインを超えてくると、いわゆるスーパーエルニーニョと呼ばれる状態になります」
■2023年もスーパーエルニーニョに

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桐谷キャスター
「エルニーニョ現象だけでも異常気象が起きやすいということでしたが、『スーパー』がつくとどうなるんですか?」
山﨑アナウンサー
「気候変動に詳しい三重大学大学院の立花義裕教授に聞きました。スーパーエルニーニョとは、海水温が異常な高温状態になることです。例えば2023年の夏もスーパーエルニーニョで、日本は記録的な猛暑となりました。各地で35℃以上の猛暑日も続いた年でした」
■主食含め…食糧への影響も懸念

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山﨑アナウンサー
「立花教授によると、スーパーエルニーニョになると南米だけでなく太平洋全体の海面の水温が高くなるため、日本を含む全世界的に異常気象の影響が及びやすくなるといいます」
「また、猛暑の他に雨が降りにくい地域での豪雨や干ばつも起きやすく、それによって大豆・小麦・コメなど日本人の主食を含めて日常の食糧への影響も心配されます」
「『エルニーニョだから冷夏』という、これまでのような常識が通用しなくなっています。『エルニーニョだから異常気象になりやすい』と思って、早めの備えをしていきましょう」
(2026年6月11日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
【みんなのギモン】身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)