栄養士が肉の代替として勧める高タンパク高食物繊維の食品5つ

ゾーイ(Zoe)の主任栄養士、フェデリカ・アマーティ。植物性食品は、動物性食品よりも健康的なタンパク質だと解説する。

  • 我々が注目すべきなのは「どれだけタンパク質を食べるか」よりも「何からタンパク質を取るか」だと栄養士のフェデリカ・アマーティは話している。
  • アマーティ自身は、動物性タンパク質よりも植物性タンパク質を中心に食べている。
  • 彼女はオーツやチアシードなど、普段から食べている植物性のタンパク源をいくつか紹介してくれた。

タンパク質を十分に摂るために、ステーキをたくさん食べたり、プロテインシェイクを大量に摂取したりする必要はない。ある著名な栄養士は、植物由来のタンパク質こそが最も優れた選択であり、肉を食べるよりも腸の健康にいいと話している。

タンパク質の摂取目標を達成することは、今注目されている健康習慣のひとつだ。だが、科学と栄養を専門とする企業であるゾーイ(Zoe)の主任栄養士、フェデリカ・アマーティ(Federica Amati)は、「多くの人はすでに必要なタンパク質を摂取していて、アスリートか、体格や体組成の変化を意図的に目指している人でない限り、タンパク質の摂取についてそれ以上心配する必要はない」とBusiness Insiderに説明する。

彼女によると、タンパク質をどのような食品から摂るかの方が重要だという。

アマーティはロンドンのインペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)で医学研究者としても活動している。彼女は1984年から2016年まで行われた30〜55歳の健康な看護師5万人を追跡した研究を紹介した。この結果は2024年に「アメリカ臨床栄養学会誌(The American Journal of Clinical Nutrition)」で発表された。それによると、より多くのタンパク質、特に植物由来のタンパク質を摂取していた看護師たちは、11種類の主な慢性疾患にならない可能性が高く、心の健康も良好で、加齢にともなう認知機能や身体能力の低下も見られにくかったという。一方で動物性タンパク質の摂取量が多かった看護師には慢性疾患のリスクが高まる傾向が見られたという。

同様に、2021年にオックスフォード大学(University of Oxford)の研究者による47万4985人の中年のイギリス人を対象にした研究では、赤身肉や加工肉を多く食べた参加者は、心臓病、肺炎、糖尿病、大腸の腫瘍などを発症するリスクが高いことがわかった。また鶏肉を多く食べた参加者は、消化器系の病気や糖尿病のリスクが高いことが示されていたという。

2024年の研究結果の結果から、「より良い健康結果は、タンパク質を多く摂ることからではなく、むしろ果物、野菜、全粒食品を多く食べることから得られている」とアマーティは説明する。植物由来の食品に含まれる食物繊維、微量栄養素、ポリフェノールが、低密度リポタンパク質(いわゆる「悪玉」コレステロール)の減少、血圧の低下、炎症の減少などが健康にいい影響を与えることと関連していると研究者らは報告している。

アマーティは今も一部の動物性タンパク質を食べているが、タンパク質のほとんどは植物由来のものから摂取しているという。

アマーティは週に2回、脂肪分の多い魚、卵や発酵乳製品(特にケフィアやギリシャヨーグルト)など一部の動物性タンパク質を定期的に食べているが、タンパク質のほとんどは植物由来のものから摂取しているという。

一部の動物性タンパク質を植物由来のタンパク質に置き換えることで、慢性疾患のリスクを大幅に減らせるという研究結果が得られており、完全に植物由来の食事にしなくてもそれを実現することは可能であるとアマーティは話している。

彼女は自身が定期的に摂取している、食物繊維が豊富な植物性タンパク質をいくつか紹介してくれた。

ニュートリショナルイースト(栄養酵母)

「ニュートリショナルイースト」(または「ヌーチ(Nooch)とも言う)は、非活性化処理した酵母で、チーズのような風味があり、ビタミンB12を多く含むスーパーフードだ。

「(ヌーチは)タンパク質と食物繊維の両方を含む食品の良い例だ」とアマーティは言う。栄養価に関しては、100グラムのヌーチには約50グラムのタンパク質と約20グラムの食物繊維が含まれている。

地中海式ダイエットを実践している栄養士は、ヌーチを塩味の料理にチーズの代わりとして振りかけることで、食事に取り入れていると以前Business Insiderに語っている。

ゾーイ(Zoe)のアマーティの同僚で腸の健康の専門家であるティム・スペクター(Tim Spector)は、自分の料理に風味を加えるためにキューブのブイヨン代わりにヌーチを使用しているという。

大豆製品

大豆製品はタンパク質と食物繊維の良い供給源だ。大豆100グラムには約10グラムのタンパク質と5グラムの食物繊維が含まれており、テンペ100グラムには約20グラムのタンパク質と7グラムの食物繊維が含まれている。また豆腐100グラムには約8グラムのタンパク質が含まれているが、食物繊維は1グラム未満だ。

豆腐は、優れた植物由来のタンパク質源だ。

21万人を対象にした2020年の研究では、週に1回以上豆腐を食べた人は、月に1回未満しか豆腐を食べなかった人たちよりも心臓病のリスクが低いことが分かった。

豆腐に含まれるエストロゲン様化合物が、ホルモン補充療法を受けていない女性において、エストロゲンの健康に良い影響を再現する可能性があること、また豆腐に含まれる食物繊維やミネラルが、冠動脈疾患のリスクを低減する助けになる可能性があることを研究者たちは示唆している。

オーツ

アマーティは朝食によくオートミールやオーバーナイトオーツを食べており、ケフィア、チアシード、果物をそれに加えている。

栄養面で言うと、全粒オーツ麦を細かく挽き割ったスティールカットオーツ100グラムには約10グラムの食物繊維と12〜13グラムのタンパク質が含まれている。オーツには、β(ベータ)-グルカンと呼ばれる水溶性食物繊維が含まれており、これはLDLコレステロールの減少と関連している。

豆類

アマーティは腸の健康を保つために、自分に合った「1日5種類の植物性食品を食べる」という目標の一環として、毎日豆類を食べている。昼食には、レンズ豆や缶詰の豆を、全粒穀物や葉物野菜と一緒に食べることが多い。

豆の種類によって栄養成分は異なるが、缶詰のヒヨコ豆100グラムには約7グラムのタンパク質と6グラムの食物繊維が含まれている。

ナッツと種子

毎日ナッツや種子を摂取することもアマーティの「1日5種類の植物性食品を食べる」目標の一部になっている。

チアシードはマクロ栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質の3つの主要な栄養素)が豊富であり、乾燥した種子100グラムあたり約17グラムのタンパク質と30グラムの食物繊維が含まれていると彼女は話している。

彼女はナッツと種子を日常に取り入れるため、常にバッグの中にミックスナッツを入れておき、おやつとして食べたり、朝食のオートミールにナッツを加えたりしている。