AirPods 4ユーザー目線の「AirPods Pro 3」3カ月レビュー:上位機と普及機だけではない悩ましい違い

撮影:Business Insider Japan
AirPods Pro3が発売されて約3カ月。普段AirPods 4のノイズキャンセル搭載モデルを過去1年ヘビーに使ってきたユーザー目線で見た「AirPods Pro 3」の3カ月レビューをお届けする。
Pro3は「上位モデル」なのか、AirPods 4とは別なのか

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年末にノイズキャンセル機能付きイヤホンを初めて購入したい、または使い込んできた手持ちのイヤホンを買い換えたい、と考えている人は多いかもしれない。
アップルのイヤホン「AirPods」シリーズに、新型のAirPods Pro 3が登場したことで「Pro 3とAirPods 4、どっちを選べばいいの?」という質問をこの数カ月何度か受けた。
同じノイズキャンセリング機能付きで、アップルストアの価格が1万円も違うのだから当然だ。
普通に考えたら「Proの方が上位」「AirPods 4は普及機」という説明になりがち。けれども、2024年、AirPods4の発売3週間レビューとして「AirPods 4」を絶賛した私としては、どうもそういうシンプルな話じゃないと思っている。
AirPods Pro 3を発売直後に入手して約3カ月、AirPods 4と取っ替え引っ替え、日常使いしながらの結論は、両製品は「上位・下位」の関係ではなくて、別カテゴリーの製品と考えた方が良いんじゃないかということだ。
Pro3とAirPods4、装着感の違い

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両製品の最大の差異は、耳への装着方式にある。
AirPods Pro 3は、耳の穴にゴムのようなイヤーチップを差し込む、いわゆる「カナル型」イヤホンだ。耳の穴を物理的に密閉する構造で、単体での遮音性が高く、ノイズキャンセル効果を最大化できる。

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一方、AirPods 4はオープン型。イヤーチップがなく、耳の入り口に「置く」ような装着感になる。物理的な遮音性はほぼゼロだが、ノイズキャンセル機能を搭載している点が特徴だ。この構造によって、耳の圧迫感がほぼなく、装着感が非常に良い。
AirPods 4発売時のレビュー記事では、この装着感と音の良さの点が美点だと書いたが、Pro 3ではイヤーチップとボディー形状が変わって、装着感が大きく改善されている。
Pro 2とPro 3を見比べると、その違いが良く分かる。

Pro2(上)と新型のPro3(下)の比較。ボディ本体の、特に耳に入れる部分の形状が違うほか、イヤーチップ自体のサイズも違う。
ちなみに、AirPods4との比較はこんな感じだ。

AirPods 4(右)とPro 3(左)。これもよくみると、ボディの膨らみ方がかなり違う。イヤホンの先端部分のイヤーチップがない、という違いだけではないことがわかる。
Pro 2との比較では、「耳に何かを差し込む」感覚はかなり薄れて、確かに装着感は良くなっている。イヤーチップをPro 2より1つ小さいサイズを選んでちょうど良いと言う人がいるのも頷ける。
とはいえ、AirPods 4みたいな装着感ということではないので、この点は遮音性をとるのか、長時間の装着感の良さを取るのか、というトレードオフはまだやっぱりあるとは感じる部分だ。
注意点は、個々人の耳の形の問題。
実際にBusiness Insider Japanの編集部メンバーの中には、AirPods 4だとどうやっても「使ってるうちに耳から落ちる」という人はいた。この例はレアケースかもしれないが、AirPods 4の構造上、耳の引っ掛かりが弱い人には不向きだ。
ノイズキャンセル性能の差

AirPods Pro3(左)とAirPods4。
絶対的な遮音性能では、Pro 3が明確に優秀。さらにノイズキャンセル性能もPro 2比で「2倍の向上」(アップル発表)というとおり、確かに電車内の騒音抑制や雑踏での遮音性の高さは圧倒的にPro 3が良い。
テストのため、あえて音楽を止めて純粋なノイズキャンセル性能だけを電車内でチェックしてみた。AirPods 4はまわりの雑音がかなり消える(緩和される)感覚だが、車両がきしむようなガタピシ音、車内放送はそのまま聞こえるイメージ。車内の話し声も比較的聞こえる。
一方、Pro 3では車両のきしみ音、車内放送、話し声も含めて「壁の向こう側で鳴っている」ような印象になる。Pro3の設計変更による装着感の改善とあいまって、性能アップを強く実感できる。
こういう違いがある一方、音楽を再生すると、両者の差はあまり目立たなくなってしまう。音楽再生による、外音のマスキング効果のようなものがあるためか、AirPods4のノイズキャンセルの「弱み」がかなり薄れるのだ。
実際のところ、ほぼ毎日、電車に乗る生活のなかで使い比べても、「AirPods 4だとイマイチ騒音が消えないから、Pro 3にしよう」とまではならなかった、ということは申し添えておきたい。
音質と機能面の差
音楽を聴くときの出音の傾向は両者で結構違う。AirPods 4では中高音域が手前に出てくる感覚だが、Pro 3では低音にもボリューム感がある。この点は開放型とカナル型の根本的な違いが現れている部分とも言えそうだ。
主要な機能面で決定的と言える差は、このくらいの違いしかないと思う。アップルの同時通訳機能「ライブ翻訳」は、Pro 3のほかPro 2、さらにAirPods 4(ノイズキャンセル搭載モデルのみ)も対応している。
そのほか、実用面ではバッテリー駆動時間に差はある。ただ、これも決定的な差とまではならない気がしている。
というのも、充電1回あたりPro 3は8時間、AirPods 4は5時間使えるが、そもそも5時間以上耳に差しっぱなしというユースケースは、かなりの過酷ユースケースではないだろうか。
その間、10分でも休憩時間があれば充電ケースに戻して駆動時間を復活できるわけで、一般的な使い方では、どちらもほぼ同じ使い勝手になるのではないかと思う。
ちなみに、スペック表上の主要な機能差はこんな感じだ。

心拍センサーの有無などの細かな違いはある。
まとめ:価格差と総合評価

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AirPods Pro 3をざっと3カ月使い込んでみて、AirPods 4との「差」の印象はこんなところだ。
見れば見るほど、「上位モデルと普及機」のような位置付けではないだろうなと思えて、前出のように「別カテゴリーの製品」だと捉えた方がいいんじゃないかという意見になった。
AirPods Pro 3の直販価格は3万9800円。AirPods 4(ノイズキャンセリング搭載モデル)は2万9800円(いずれも税込)。
差額は、冒頭でも言及したとおり1万円。3割近く価格が違うので、両モデルの「体験の差」のどこに重みを置くかで、1万円の価格差の納得感が大きく変わってくる。
かなり極端に言えば「何よりもノイズキャンセル性能を優先したい」ならPro 3。そうではなく「長時間の装着感が重要」という人はAirPods 4。悩んだら、こんな感じで選んでみると良さそうだ。