コメ騒動が一転…今度は“コメ余り”懸念 売り方工夫で「注文7倍増」も
価格が落ちつきつつあるお米ですが、生産者のなかには“コメ余り”を懸念する声も出ています。新米の収穫までに、お米をどう食べてもらうのか、様々な取り組みを取材しました。
■アメリカ米使っていた時期も…状況は一変
東京・早稲田の学生街にある街の定食屋。ハンバーグとから揚げを両方食べられるよくばりメニューがあります。これに合わせるのが、山のように盛られた白いご飯。大盛りは普通盛りと料金は同じで、無料でご飯を無限におかわりできる太っ腹ぶりです。
「お金全然ないので、無料でいっぱい食べられるのはうれしい」
腹ぺこの学生が多いため、1日に25キロほどのコメを炊きますが、去年の今頃は国産のコメがなかなか手に入らず、価格の安いアメリカ米を使っていた時期もありました。
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ところが、今やその状況は一変。
早稲田モンスターズキッチン 花田富樹店長
「去年、おととしでは絶対なかった。コメの卸売業者からの新規の営業が、この1か月で2回~3回くらいあった」
コメ農家から直接売り込みの連絡が来るようになり、去年は1キロ900円だった仕入れ値が、今は600円以下に下がっているといいます。
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先月31日までの1週間に全国のスーパーで販売されたコメ5キロあたりの平均価格は3673円。小泉備蓄米が放出された去年の同じ時期と比べると、550円下がっています。
■8月には新米…「高い古米はもうとても価格つかない」
8日、千葉県山武市のコメ農家を訪ねると、1年前では考えられなかった光景が広がっていました。
米のたけやま 伊藤享兆代表
「全部、令和7年度産(去年)のコメ。“コメ余り”ですよね。売れないというのは、残念なところではある」
本来この時期、去年のコメは売り切っているはずが、まだ400トンほども売れ残っているというのです。
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そのため、自社ブランド米の「ふさこがね」の場合、これまでは5キロ4200円で販売していましたが、現在は3200円と1000円も値下げしています。
この地域では、2か月後の8月には新米の収穫が始まるということです。
米のたけやま 伊藤享兆代表
「8年度産(今年)が出たら7年度産は古米になる。高い古米はもうとても価格がつかない。赤字でも販売していかないといけない状況」
農林水産省によりますと、4月末時点のコメの民間在庫は過去10年で最高水準となり、「今後もコメの平均価格は下がっていく」との見方があります。
その理由について、専門家はコメ騒動を受けた価格高騰で農水省の想定よりも多くコメが作られたものの、思ったほど消費されていないためだぶついていると分析しています。
■ふるさと納税サイトと協力“件数およそ7倍増”

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千葉県の別の精米店でも、コメを安売りせざるを得ない状況になっていました。
次々と出荷されていくのは、ふるさと納税の返礼品の「コシヒカリ」。
綿文商店 加藤史郎代表
「(きょうは)60件くらい。(10キロで)元々2万円。10キロの返礼品を4月に1万6000円に下げた」
新米が出回る時期までに在庫を減らそうと値下げを決行。ふるさと納税の返礼品は忘れた頃に届くこともありますが…
綿文商店 加藤史郎代表
「現在は寄付の返礼品として、選んでいただいてから5日~6日で発送」
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ふるさと納税サイトと協力し、出荷までの時間を短縮。件数は値下げ前のおよそ7倍に増加したといいます。「さとふる」には、「コメの在庫を減らすために何かできないか」という相談が全国から寄せられているといいます。
今後のコメの価格について、専門家は新米の時期が始まるまでジワジワ下がっていくと予想しています。