【資産形成シミュレーション】月1万円の「銀行預金」と「新NISA」で30年後の資産額はどう変わる? 月1万円の積立投資がもたらす複利効果とは

少額投資の最大のポイントは「時間を味方にすること」

投資シミュレーション, なぜNISAによる積立投資は利益が大きくなるのか, 「預金」と「投資」の違い, お金が増えるスピードを加速させる「複利効果」, 課税か非課税かの違い

【資産形成シミュレーション】月1万円の「銀行預金」と「新NISA」で30年後の資産額はどう変わる?月1万円の積立投資がもたらす複利効果とは

「投資はまとまった資金があるお金持ちがやるもの」

そう考えている方は、決して少なくないのではないでしょうか。

しかし、2024年の新NISA制度スタートをきっかけに、投資へのハードルは大きく下がり、今や投資は専門家や富裕層だけのものではなくなりました。

実際に、2025年12月時点でのNISA口座の開設数は約2826万口座を記録しており、日本の総人口の約23%、5人に1人以上が口座を保有している計算になります。

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NISAの利用状況(2025年12月速報値)

投資は、大きなお金がなければ始められないものではありません。毎月の額が少なくても、基本的なポイントを理解して「時間」を味方につけることで、将来の資産形成に大きく役立てることが可能です。

本記事では、銀行預金に預け続けた場合と、新NISAを活用して積立投資に回した場合とで、30年後の資産額がどれほど変わるのかをシミュレーションします。さらに、その差が生まれる理由についてもわかりやすく解説していきます。

将来に向けた第一歩として、ぜひこれからの資産形成の参考にしてください。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

投資シミュレーション

それでは早速、「月1万円」を30年間継続したという条件で、2つのシミュレーション結果を見ていきます。

【NISAによる積立投資(利回り4%)】

まずは、世界株式などに分散投資を行う一般的な投資信託を選び、新NISAを通じて積立投資を行った場合のシミュレーションです。利回りは、過去の世界経済の成長率などを参考に、現実的な数値として今回は「年利4%」とします。

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NISAの積立結果

【運用結果】

・投資元本:360万円

・運用収益:325万円

・最終資産:685万円

たった月1万円の投資であっても、年利回り4%で運用を続けることができれば、30年後には投資元本の2倍近い資産を作り出せています。

もちろん、投資である以上、利回りはその時の経済状況や投資先のパフォーマンス等によって変動しますが、年利回り4%は決して非現実的な数字ではありません。月1万円であれば家計への負担も少なく、「貯金」に近い感覚で行える気軽な投資としては、夢のある結果と言えるのではないでしょうか。

【銀行預金(年利率0.5%)】

次に、同じ月1万円を銀行預金として毎月預け入れた場合です。今回は比較的金利の高いネット銀行の定期預金などを想定し、「利率0.5%(税引後)」という条件でシミュレーションを行います。

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銀行預金の積立結果

【運用結果】

・積立元本:360万円

・利息収益:28万円

・最終資産:388万円

結果として、30年後の最終資産は388万円となりました。360万円の元本に対して、30年間という長い時間をかけても増えたのはわずか28万円にとどまります。

上記2つのケースを比較すると、最終資産は、積立投資が685万円、銀行預金が388万円となり、1.5倍以上の差が生じています。さらに利益に焦点を当てると、その差はなんと10倍以上です。

ただ単に「お金の置き場所」を銀行預金からNISA口座での積立投資に変えただけで、30年後の未来の資産にこれほどまでの大きな差が生じる可能性があるのです。

なぜNISAによる積立投資は利益が大きくなるのか

同じ金額を積み立てているのに、なぜ銀行預金とNISAによる積立投資とで、ここまでの大差が生じるのでしょうか。ここからは、そのポイントを詳しく解説していきます。

「預金」と「投資」の違い

利益差が生じる最大の理由として、お金を「預金(預ける)」と「投資(資産を投じる)」との性質の違いが挙げられます。銀行預金は、お金を銀行に「預け入れ」ている状態です。

元本割れの危険性がほとんどないという大きなメリットがある一方で、得られる利益は「利息」のみであるため、低金利が続く現在の日本では、その利益はごくわずかです。

また、物価が上昇するインフレ局面において、額面は減らなくても「実質的な価値」が目減りしてしまうというリスクも抱えています。

一方、投資信託への投資は、世界中の国や企業などに対して、利益を期待して「資産を投じる」ことです。投資先が利益を出したり、世界経済が成長していくことで、資産を投じた投資信託の価値が上昇し、売却した際の差益によって利益を得ることができる仕組みです。

そのため、成長速度によって、預金より大きく資産を増やせる期待が持てるのです。 ただし、投資信託は元本保証がされているものではないため、元本を下回るリスクも存在する点に注意が必要です。

お金が増えるスピードを加速させる「複利効果」

2つ目のポイントとして、利益が雪だるま式に利益を呼ぶ、複利の影響があります。

長期的な資産形成をする上で利益を最大化する要因となるのが、いわゆる複利です。増えた利益が次の利益を生む複利の効果によって、投資期間が長いほど利益の膨らみ方が加速します。

預金は、そもそもの金利が低いため、雪だるまがなかなか大きくなりませんが、投資は利回りが少し高いだけで、雪だるまが転がる勢いが全然違うことになります。

そのため、1年単位で見れば「少し多い」という程度でも、30年積み上げると差が巨大化します。結果として、今回のシミュレーションでも、年4%と年0.5%という3.5%の違いが、最終的に約300万円の差に広がっているのです。

課税か非課税かの違い

そして3つ目のポイントが、「新NISA制度」の最大のメリットである、課税の有無です。

通常、預金利息や投資利益には約20%(正確には20.315%)の税金がかかり、差し引かれた金額が利益として受け取れます。ところが、NISA口座で投資した商品に対して得た投資利益は非課税です。つまり、運用で増えた利益から税金が差し引かれることなく丸ごと受け取れます。

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NISAのメリット「運用益が非課税」

長期的な積立投資は複利によって利益が大きくなりやすい分、税金の影響も本来は大きくなります。だからこそ、NISAの非課税メリットは長期になるほど効いてきます。30年という時間をかけて育った利益に税金がかからないのは、最終的な資産額に直結する強みです。

おわりに

「たった月1万円」と聞くと、投資としては意味がないと感じる方もいるかもしれません。しかし、今回のシミュレーションでもわかる通り、月1万円であっても「お金の置き場所」を正しく選び、「時間」という強力な味方をつければ、将来に向けてまとまった資産を作り出せる可能性が大いにあります。

「将来のための資産形成」と聞くとハードルが高く聞こえますが、まずは貯金感覚で始められる月1万円の積立投資から、未来の自分への仕送りをスタートしてみてはいかがでしょうか。

その小さな一歩が、30年後のあなたの生活を大きく支えてくれるはずです。

参考資料

・金融庁「利用状況調査」

・金融庁「つみたてシミュレーター」

・金融庁「NISAを知る」

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