高市早苗総裁で日経平均爆上げはいつまで続く? なぜか「恩恵が感じられない」株高ニッポンの不思議

 日経平均株価がバブル期を超えてぐんぐん上がっているとニュースで聞くのに、好景気に沸くどころか物価高によって家計は苦しくなるばかり。私たちの生活にほとんど恩恵がないのはナゼ……と感じている方は意外と多いのではないでしょうか。

 今回は、そんな株高のフシギについて考えてみましょう。

*  *  *

■物価高の直撃だけは受けている状況なのに…

 昨年夏は日銀の“利上げショック”、今年4月は“トランプ関税ショック”による日経平均株価の急落がありました。アメリカの関税政策にはなお、翻弄される場面もありますが、アメリカの利下げ再開、さらに今後も利下げが続くことへの期待もあり、5月以降は大きく上昇。史上最高値を更新しています。

 さらに、10月4日に行われた自民党総裁選において、高市早苗氏が新しい総裁に就くこととなりました。事前の予想では小泉進次郎氏が優勢とされていたこともあり、決選投票での高市氏の逆転は市場にとって“サプライズ”。週明けの日経平均株価(終値)は2,175円高と史上最高値を大幅に更新し、47,944円に。しばらくは“ご祝儀相場”として高値が続く可能性もありますが、公明党の連立離脱もあり、首相に選ばれない可能性も出てきました。今後の動きを注視していきたいところです。

 とはいえ、食料品や日用品から住居費に至るまで、どこもかしこも値上げ続き。実質賃金は今年に入り、8月(速報)まで8カ月連続でマイナスとなっています。株高の恩恵はないのに物価高の直撃だけは受けている状況にあっては、「景気がいいのは、どこか遠いところの話では?」と感じてしまっても無理はありません。

■株式や投資信託の割合が増えれば変わる?

 日経平均株価は、225社の株価を基に算出されていることから、「日経225」とも呼ばれます。「日経平均」と聞くと、つい日本全体を表しているように感じますが、東証プライム市場のうち約14%。さらに日本の上場企業全体を見れば、約3,900社あるのです。

 私自身も、「日経平均が大きく上がった!」とのニュースがあった日に自分の保有銘柄を見ると、ほとんど上がっていないということもありますし、逆もまた然り。また、225社の中には株価が45,000円を超えるような銘柄も。現在日本では、一般的には100株単位で株式を購入するため、個人が気軽に買えるモノではありません。

 日本を代表する企業で構成されてはいますが、すべてを表しているわけではないことを押さえておきましょう。

 東証プライム市場の売買代金の60%以上を海外投資家が占める一方で、NISA口座での積み立て投資ランキングの上位には、アメリカの株式に投資する投資信託が並んでいます。投資は投資先の成長を信じて応援し、自身のお金を投じるものですから、外国人が日本株に、日本人がアメリカ株に投資しているというのは少し皮肉に感じます。

 家計金融資産の内訳は、日本と海外で大きく異なります。アメリカやヨーロッパでは株式・投資信託の割合が高いため、株高のメリットを家計が受けやすい。日本でも株式や投資信託の割合が今後さらに増えていけば、株高の恩恵が家計にも浸透していく可能性があり、期待したいところです。

 株価は、当然ながら上がることもあれば下がることもあります。昨今のジェットコースターのような値動きを見て、「投資は怖い」と感じる方もおられるでしょう。特に今回、日経平均株価の上昇を牽引しているAI・半導体銘柄は値動きが大きいため、慎重に検討する必要があります。

 一方、「分からないから怖い」と目や耳を塞いでしまうと、時代の変化に付いていけなくなります。賃金も物価も上がらなかった30年を経て、時代が変わりつつある今は、知識を身に付けて一歩踏み出す勇気も必要です。

 値動きの振れ幅をなるべく抑えながら投資する方法もありますので、今後お伝えしますね。

 日経平均株価はテレビや新聞でも毎日報じられる、「一番有名な株価指数」。だからこそ、正確な定義を知らないまま、何となく日本の株価全体を表していると考えていた方も多いのではないでしょうか。

 当たり前に感じるコトも、少し掘り下げれば新たな発見や学びに繋がります。忙しい毎日ではありますが、ニュースを素通りしてしまわず、時に立ち止まって考えてみることも大切ですね。

(fumico)