維新が「審議は時間の無駄」と言い放ち企業・団体献金規制はまたも先送り 立憲民主は「譲歩」したのに

 自民党の派閥裏金事件に端を発した「政治とカネ」の問題で、先送りされてきた企業・団体献金の見直しはまたしても結論を得られなかった。「禁止」を掲げる立憲民主党が「大幅制限」まで譲歩したが、連立入りした日本維新の会が「存続」に固執する自民への配慮から「先送り容認」へ後退し、溝が埋まらなかった。定数削減法案を巡る与野党の対立激化で議論も深まらず、政治への信頼回復はさらに遠のいた。

◆自民以外がまとまれば前進の目はあった

 与野党は3月末までに結論を出すという合意を実現できず、仕切り直しになった今国会には、国民民主党と公明党が共同で、献金の受け皿を政党本部と都道府県組織に限定する規制強化法案を提出した。「各会派が歩み寄るたたき台」(国民民主の古川元久代表代行)と協議を呼びかけ、立民は前向きな姿勢を示した。

衆院政治改革特別委で発言する中央大の中北浩爾教授=15日、佐藤哲紀撮影

 存続にこだわる自民以外がまとまれば、裏金事件で政治不信が深刻化した2023年12月以来の課題を進展させる好機だったが、通常国会で禁止を主張していた維新が与党になった途端、献金のあり方を第三者委員会の検討に委ねることで自民と合意。結論を出す期限を高市早苗首相の党総裁任期である2027年9月に設定するなど、さらなる先送りを容認した。

◆参考人が批判「スピードが遅すぎる」

 維新は臨時国会の終盤に国民・公明案の修正協議に言及したが、定数削減法案を審議入りさせる狙いがありあり。野党から思惑を見透かされた維新の遠藤敬国対委員長は、与野党の3法案の審議について「時間の無駄だ」と言い放った。

 自民の消極姿勢と与野党と駆け引きでたなざらしが続く企業・団体献金の見直し問題。15日の衆院政治改革特別委員会に参考人として出席した中央大の中北浩爾教授は「審議のスピードが遅すぎる」と政治不信の高まりを懸念した。(井上峻輔)

15日、参考人への質疑が行われた衆院政治改革特別委=佐藤哲紀撮影

【関連記事】"自民党 都連も「裏金非公認候補」に500万円 平沢勝栄、萩生田光一、小田原潔3氏の党支部に 公認候補にはナシ

【関連記事】"自民、衆院解散の直前に「使途非公開」のカネ支出 2024年 幹事長に1億円超、まもなく廃止の「政策活動費」

【関連記事】"外国人の不動産取得は国籍登録を義務化、2026年度から実施へ 小野田担当相「不安解消のため公表も検討」