勢い止まった金=ゴールド、FANG+、高配当株50…NISA3カ月で買われた東証ETFランキング【NISA応援】

主要ネット証券のNISA口座で買われた東証ETFのランキング最新版。このときは金ETFが強かったが……。【本記事はアエラ増刊「AERA Money 2026春号」から抜粋しています】
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※編集部注:本稿での「今回」の調査期間は2025年9月16日~12月8日。ここから先の文中に出てくる「前回」の調査期間は6月16日~9月12日。本誌では定期的にランキングを掲載している
東証ETF(上場投資信託)は比較的短期で売り買いする投資家も多い。儲けのにおいに敏感な上級者も多く、上昇の初動に気づくのが早い。
東証ETFで早くからランクインしているテーマが、後から通常の投資信託で人気化することもあり、先行指標にもなる。
今回の調査でも、前回1位だった「純金上場信託(現物国内保管型)」が再び1位となった。三菱の金ETF、一人勝ち状態だった。
アモーヴァ・アセットマネジメント(旧日興アセットマネジメント)ETFビジネス開発部プロダクトマネージャーの豊留健良(とよどめたつろう)さんに取材した。
「明らかに金関連が強いです。金価格が上昇したことで、東証ETFだけにとどまらず、金の投資信託も幅広く売れています」
※編集部注:本稿の取材は2025年12月。2026年1月30日に金、プラチナのETFは軒並み急落し、市場を騒がせた
アモーヴァ・アセットマネジメントには「Tracers S&P500ゴールドプラス」、同「NASDAQ100ゴールドプラス」という米国株+金のレバレッジ系投資信託があるが、基準価額も爆上がりで強烈に売れているようだ(NISAでは買えない)。
■東証が注意喚起
さて、大人気の純金上場信託。金の市場価格とのカイ離が一時16%超まで拡大したことが話題になった。東京証券取引所が注意喚起を行ったほどである。
カイ離の正確な原因は公表されていないが、金相場の過熱に伴い、売り手がほぼ不在の中で同じ銘柄に買い注文が殺到したのが一因といわれている。
「⼀般的にETFでは、市場価格が基準価額を⼤きく上回るカイ離は投資家サイドからすると不利です。カイ離の分、割⾼で買うことになってしまいます」

注文を入れた投資家は全員そのことを理解していたのだろうか。
3位と6位、9位、13位にも金価格に連動するETFがランクイン。
9位の「グローバルX ゴールド ETF」は2025年9月26日上場の新顔で信託報酬0.1775%(年率、税込み/以下同)と安い。
5位に「純銀上場信託(現物国内保管型)」、8位に「純プラチナ上場信託(現物国内保管型)」も入った。
ゴールドから派生する形で貴金属全般が強含みだった。1位の純金上場信託と同様、純銀上場信託や純プラチナ上場信託も連動対象の貴金属(現物)が買い付け・保管される仕組みだ。
いざとなれば現物と交換できる点が安心材料になっている様子。とはいえ交換手数料も高いし、まとまった量でないと受け付けてもらえないし、家に置いておくと危ないしで実際に交換する人は少なそう。
■金以外の売れ筋は

「iFreeETF FANG+」(2位)と「グローバルX US テック・トップ20 ETF」(11位)の順位も安定している。
23位には「NEXT FUNDS NASDAQ-100(為替ヘッジなし)連動型上場投信」が入った。
「⽶国株系はリアルタイムに取引できるETFのメリットを⽣かし、相場の波に合わせて機動的に売買する投資家も多いようです」
FANG+のETFは買い付け金額が前回比で約2倍に増えた。
2025年10月末までFANG+の組み入れ10銘柄は上昇していたが、11月から調整。そのタイミングで押し目買いが入ったか。
かつて東証ETFランキング1位を独占していた、野村の「NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信」は今回4位。金に持っていかれている感はあるが売れてはいる。
2025年7月24日に「上場インデックスファンド日経平均高配当株50」も上場し、こちらは20位に入った。野村の高配当株50と中身はほぼ同じだが、信託報酬は0.165%で野村の0.308%より安い。
東証ETFランキングはウエルスアドバイザー投資顧問部長の武石謙作さんにも定点観測をお願いしている。今回の総括は?

「貴金属や米国のテック系以外では日本株のETFがよかった。2025年10月7日上場のアクティブETF『iFreeETF 日本株配当ローテーション戦略』が16位です。3カ月以内に権利確定日が来る銘柄から予想配当利回りの高い大型・中型株に投資します」
アクティブETFといえば同年9月10日上場の「iシェアーズ AIグローバル・イノベーション アクティブ ETF」が17位に。本ランキングでアクティブETFが上位に入るのは初だ。
「2025年12月17日に野村のNEXT FUNDSがニッチな2本を出しました。
『ドイツ株式・DAX(為替ヘッジなし)連動型上場投信』と『ユーロ・ストックス50指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信』です。選択肢に乏しかった欧州系の拡充、いいですね」
取材・文/中島晶子(AERA編集部)、大西洋平

〈新NISAランキングにご協力いただいた主要ネット証券5社のオススメ情報=本記事の元となるAERA Money誌面の欄外に掲載〉
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豊留健良(とよどめ・たつろう)/アモーヴァ・アセットマネジメント ETFビジネス開発部 プロダクトマネージャー。欧州の資産管理銀行、国内運用会社を経て現職。ETFシリーズ「上場インデックスファンド」の商品開発等に従事
武石謙作(たけいし・けんさく)/ウエルスアドバイザー投資顧問部長。グローバルな株式市場の調査・分析を経てファンドアナリストに。投資信託の動向・分析に関するレポートが好評

編集/綾小路麗香、伊藤忍
『AERA Money 2026春号』から抜粋
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