【年金生活者支援給付金】4月の年金支給日に年金に上乗せして給付金がもらえる人とは?
- 年金生活者支援給付金とはどのような制度?3つの種類と概要
- 【種類別】年金生活者支援給付金の支給対象となるための要件
- 1. 老齢年金生活者支援給付金の支給要件
- 2. 障害年金生活者支援給付金の支給要件
- 3. 遺族年金生活者支援給付金の支給要件
- 年金生活者支援給付金はいくらもらえる?最新データで見る平均月額
- 年齢階層で見る老齢年金生活者支援給付金の平均受給額
- 年齢階層で見る障害年金生活者支援給付金の平均受給額
- 年齢階層で見る遺族年金生活者支援給付金の平均受給額
- 年金生活者支援給付金を受け取るための申請手続きを解説
- すでに基礎年金を受給している方の手続きの流れ
- これから老齢基礎年金を請求する方の手続きの流れ
- 給付金はいつ支給される?支給日と確認方法
- データで見るシニア世帯の実態:公的年金への依存度
3種類の年金生活者支援給付金、支給要件・平均受給額・請求手続きをわかりやすく解説

【年金生活者支援給付金】4月の年金支給日に「年金に上乗せして」給付金がもらえる人とは?
生活環境の変化とともに、家計について考える機会が増える時期かもしれません。
特に公的年金を主な収入源として生活されている方々にとって、少しでも暮らしの助けとなる情報は切実なものでしょう。
公的年金に加えて受け取れる可能性がある「年金生活者支援給付金」という制度についてご存じでしょうか。
この制度は、所得が一定の基準を下回る場合に、年金に上乗せして支給されるもので、生活の安定を支える重要な役割を担っています。
この記事では、どのような方が給付金の対象となるのか、具体的な受給額はいくらなのか、そして申請手続きはどのように進めればよいのかを、最新の情報を基にわかりやすく解説します。
ご自身が対象に該当するかどうかを確認し、今後の生活設計にお役立てください。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年金生活者支援給付金とはどのような制度?3つの種類と概要

年金生活者支援給付金制度について
年金生活者支援給付金は、公的年金に上乗せされる形で支給される給付金です。
この給付金には、以下の3つの種類が存在します。
・老齢年金生活者支援給付金
・障害年金生活者支援給付金
・遺族年金生活者支援給付金
「老齢基礎年金」「障害基礎年金」「遺族基礎年金」のいずれかを受給している方で、公的年金などを含めた所得が一定の基準額に満たない場合に、2カ月に1回、給付金を受け取ることが可能です。
【種類別】年金生活者支援給付金の支給対象となるための要件
基礎年金を受給中の方のうち、年金を含む収入や所得の合計が基準額を下回る場合に「年金生活者支援給付金」の対象となる可能性があります。
ここでは、給付金の種類ごとに具体的な支給要件を詳しく見ていきます。
1. 老齢年金生活者支援給付金の支給要件

老齢年金生活者支援給付金の支給要件
老齢年金生活者支援給付金を受け取るためには、以下の要件をすべて満たしている必要があります。
・65歳以上で、老齢基礎年金を受給していること
・同じ世帯に住む全員の市町村民税が非課税であること
・前年の公的年金などの収入金額(※1)と、その他の所得を合わせた額が、昭和31年4月2日以降生まれの方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前生まれの方は80万6700円以下であること(※2)
※1 障害年金や遺族年金といった非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以降に生まれた方で合計額が80万9000円を超え90万9000円以下の場合、また昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下の場合には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
2. 障害年金生活者支援給付金の支給要件

障害基礎年金を受給されている方へ
障害年金生活者支援給付金は、次の支給要件を両方とも満たす方が対象です。
・障害基礎年金を受給していること
・前年の所得(※)が479万4000円以下であること(扶養親族の人数に応じて基準額は上がります)
※ 所得には、障害年金などの非課税収入は含まれません。
3. 遺族年金生活者支援給付金の支給要件

遺族基礎年金を受給されている方へ
遺族年金生活者支援給付金を受け取るには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
・遺族基礎年金を受給していること
・前年の所得(※)が479万4000円以下であること(扶養親族の人数によって基準額は増額されます)
※ 所得の計算には、遺族年金などの非課税収入は含みません。
年金生活者支援給付金はいくらもらえる?最新データで見る平均月額
厚生労働省が公表した「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を基に、実際に支給されている年金生活者支援給付金の平均月額を確認します。
2025年3月時点でのデータ(※)によると、平均給付月額は老齢年金生活者支援給付金で4146円、障害年金生活者支援給付金で5727円、遺族年金生活者支援給付金で5228円となっています。
※2025年3月時点で認定されている方の平均給付額です。
ここからは、年齢別の平均額をさらに詳しく見ていきましょう。
年齢階層で見る老齢年金生活者支援給付金の平均受給額

老齢年金生活者支援給付金
・70歳未満:4905円(対象件数:43万9628件)
・70~74歳:4374円(対象件数:56万1362件)
・75~79歳:4092円(対象件数:85万9446件)
・80~84歳:3936円(対象件数:95万453件)
・85~89歳:3989円(対象件数:82万8270件)
・90歳以上:4045円(対象件数:86万5282件)
年齢階層で見る障害年金生活者支援給付金の平均受給額

障害年金生活者支援給付金
・30歳未満:5692円(対象件数:26万6276件)
・30~39歳:5668円(対象件数:31万6202件)
・40~49歳:5655円(対象件数:37万1772件)
・50~59歳:5671円(対象件数:46万8876件)
・60~69歳:5749円(対象件数:38万4626件)
・70~79歳:5880円(対象件数:26万4423件)
・80歳以上:6033円(対象件数:10万4991件)
年齢階層で見る遺族年金生活者支援給付金の平均受給額

遺族年金生活者支援給付金
・20歳未満:4190円(対象件数:5687件)
・20~29歳:5310円(対象件数:529件)
・30~39歳:5310円(対象件数:7881件)
・40~49歳:5310円(対象件数:3万4072件)
・50~59歳:5310円(対象件数:2万7828件)
・60歳以上:5310円(対象件数:1710件)
年金生活者支援給付金を受け取るための申請手続きを解説
この章では、年金生活者支援給付金を受け取るための請求手続きについて解説します。
すでに公的年金を受け取っている方で、新たに給付金の支給対象となった場合には、日本年金機構から請求手続きに関する案内が送付されます。
すでに基礎年金を受給している方の手続きの流れ

出所:日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
・毎年9月の初めから順次、日本年金機構より「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。
・2025年1月以降に65歳になり、このはがき型の請求書を受け取った方は、電子申請も利用可能です。
・電子申請を利用しない場合は、請求書に必要事項を記入し、切手を貼付して郵送で提出します。
支給要件を満たすかどうかの確認が取れない方には、「年金生活者支援給付金請求書(A4型)」と「所得状況届」が送られてくる場合があります。
次に、これから年金を新規に請求する方の手続きの流れを見ていきます。
これから老齢基礎年金を請求する方の手続きの流れ

老齢基礎年金を新規に請求する方の請求手続きの流れ
・65歳に到達する3カ月前に、年金の受給手続きに必要な「年金請求書(事前送付用)」と一緒に給付金の請求書が送られてきます。
・必要事項を記入した上で、受給を開始する年齢の誕生日の前日以降に、年金の請求書とあわせて年金事務所へ提出してください。
※障害または遺族年金生活者支援給付金の対象者で、これから初めて基礎年金を請求する方には、給付金の請求書は自動で送付されません。ご自身で年金の請求手続きと同時に、年金事務所や市区町村の窓口で給付金の申請を行う必要があります。
給付金はいつ支給される?支給日と確認方法
年金生活者支援給付金は、公的年金と同様に偶数月の15日に支給されます。
15日が土日や祝日にあたる場合は、その直前の金融機関営業日に支給日が早まります。
例えば、次回の年金支給月の6月に支給されるのは、4月分と5月分の2カ月分です。
給付金は年金と同じ受取口座へ支給されますが、通帳には年金とは別に記載されます。
データで見るシニア世帯の実態:公的年金への依存度
公的年金のみで生活を成り立たせている高齢者世帯は、全体の半数以下という実態があります。
厚生労働省が公表した「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によれば、公的年金・恩給が総所得の100%を占める世帯の割合は43.4%でした。

高齢者世帯の総所得に占める「公的年金・恩給」の割合別世帯構成
・総所得に占める公的年金・恩給の割合が100%の世帯:43.4%
・総所得に占める公的年金・恩給の割合が80~100%未満の世帯:16.4%
・総所得に占める公的年金・恩給の割合が60~80%未満の世帯:15.2%
・総所得に占める公的年金・恩給の割合が40~60%未満の世帯:12.9%
・総所得に占める公的年金・恩給の割合が20~40%未満の世帯:8.2%
・総所得に占める公的年金・恩給の割合が20%未満の世帯:4.0%
このデータから、半数以上にあたる56.6%の高齢者世帯が、公的年金や恩給以外の収入源で生活費をまかなっていることが明らかになりました。
公的年金だけで生活を維持することが難しい可能性を考慮し、早い段階から老後の生活設計を立てておくことが重要といえそうです。
まとめ
本記事では、年金生活者支援給付金制度について、3つの種類(老齢・障害・遺族)それぞれの支給要件、平均的な給付額、そして具体的な申請方法までを詳しく解説しました。
ご自身の状況が支給要件に該当するかどうかを、再確認する良い機会になったのであれば幸いです。
特に、日本年金機構から請求に関する案内が届いている方は、忘れずに手続きを進めることが重要です。
公的年金のみで生計を立てるのが困難な世帯も少なくない現状において、このような支援制度を正確に理解し、適切に活用することは、安定した生活を送るための大切なステップです。
もし手続きなどで不明な点があれば、最寄りの年金事務所などに相談してみることをおすすめします。
ご自身の権利を最大限に活かし、少しでもゆとりのある暮らしを実現するための一助として、この記事の情報をご活用ください。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度」
・日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求する方の請求手続きの流れ」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況
・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」用語の説明
関連記事
【おひとりさまの平均貯蓄額】30歳代~60歳代「年代別」平均と中央値で見るリアルな貯蓄実態とは?
【厚生年金+国民年金】4月の年金支給日に「30万円(月額15万円)以上受給する人」の割合はどれくらい?
【富士通】株価急落の裏で起きた利益倍増の謎。AIを逆手にとる「SIerの逆襲」と投資の勝機を元機関投資家が解説