【厚生年金+国民年金】4月の年金支給日に「30万円(月額15万円)以上受給する人」の割合はどれくらい?
【男女別】厚生年金受給額の分布から見える実態とは?

【厚生年金+国民年金】4月の年金支給日に「30万円(月額15万円)以上受給する人」の割合はどれくらい?
桜の季節が過ぎ、新緑が目にまぶしい4月となりました。
新年度が始まり、生活設計を見直す方もいらっしゃるかもしれません。
特に50歳代から70歳代の方々にとって、老後の生活を支える年金は大きな関心事ではないでしょうか。
日本の公的年金は「2階建て構造」といわれ、特に会社員や公務員が加入する厚生年金は、現役時代の収入によって将来受け取る額が大きく変動します。
この記事では、公的年金の基本的な仕組みを改めて確認するとともに、最新の公的データに基づき、月額15万円以上の年金を受け取っている人がどれくらいいるのか、その実態を男女別に詳しく見ていきます。
4月の年金支給日に「30万円(月額15万円)以上受給する人」の割合はどれくらいいるのでしょうか。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
日本の公的年金制度、基本の「2階建て構造」を解説
日本の公的年金制度は、基礎部分である「国民年金」と、その上乗せ部分である「厚生年金」という2つの制度から成り立っています。
この構造から、しばしば「2階建て」と呼ばれています。

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
1階部分:国民年金の仕組み
・加入対象:日本国内に居住する20歳以上60歳未満のすべての人が、原則として加入します。
・保険料:所得に関係なく一律の金額で、毎年度見直されます。(※1)
・年金額:保険料を40年間(480カ月)すべて納付した場合、65歳から満額の老齢基礎年金を受給できます。(※2)未納の期間があれば、その分年金額は減額されます。
※1 2026年度の国民年金保険料は、月額1万7920円です。
※2 2026年度の国民年金(老齢基礎年金)の満額は、月額7万608円です。
2階部分:厚生年金の仕組み
・加入対象:主に会社員や公務員などが加入します。
・保険料:収入に応じて保険料が決まる報酬比例制がとられており、上限額が設定されています。
・年金額:加入していた期間や納めた保険料の額に応じて決まり、国民年金に上乗せして支給されます。
国民年金の保険料は加入者全員が同額ですが、厚生年金の保険料は「報酬比例制」という仕組みで決定されます。
これは毎月の給与や賞与などの報酬額に、決められた保険料率を掛けて計算するため、納付する保険料は個人差があります。
この仕組みにより、現役時代に国民年金のみだったか、厚生年金にも加入していたか、さらに厚生年金の加入期間やその間の収入額によって、将来の年金受給額に大きな違いが生じるのです。
厚生年金の受給額、月15万円以上を受け取る人の割合は?
現役時代の収入や加入期間によって受給額が変動する厚生年金ですが、実際に人々はどの程度の金額を受け取っているのでしょうか。
厚生労働省が公表した「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者(国民年金分を含む)の平均年金月額は、男女合わせて15万289円です。
公的年金は原則として2カ月に1度支給されるため、平均的な場合では一度に約30万円が支給される計算になります。
では、この平均額である月額15万円以上を受給している人は、全体の中でどの程度の割合を占めているのでしょうか。
※これ以降のデータで示す厚生年金の月額は、国民年金(老齢基礎年金)を含んだ金額となります。
【男女計】厚生年金受給額の分布状況

厚生年金の年金月額分布
男女全体の平均受給月額
厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を基に、男女合計の厚生年金受給権者数を、受給額の階級別に見ていきましょう。
・1万円未満:4万3399人
・1万円以上~2万円未満:1万4137人
・2万円以上~3万円未満:3万5397人
・3万円以上~4万円未満:6万8210人
・4万円以上~5万円未満:7万6692人
・5万円以上~6万円未満:10万8447人
・6万円以上~7万円未満:31万5106人
・7万円以上~8万円未満:57万8950人
・8万円以上~9万円未満:80万2179人
・9万円以上~10万円未満:101万1457人
・10万円以上~11万円未満:111万2828人
・11万円以上~12万円未満:107万1485人
・12万円以上~13万円未満:97万9155人
・13万円以上~14万円未満:92万3506人
・14万円以上~15万円未満:92万9264人
・15万円以上~16万円未満:96万5035人
・16万円以上~17万円未満:100万1322人
・17万円以上~18万円未満:103万1951人
・18万円以上~19万円未満:102万6888人
・19万円以上~20万円未満:96万2615人
・20万円以上~21万円未満:85万3591人
・21万円以上~22万円未満:70万4633人
・22万円以上~23万円未満:52万3958人
・23万円以上~24万円未満:35万4人
・24万円以上~25万円未満:23万211人
・25万円以上~26万円未満:15万796人
・26万円以上~27万円未満:9万4667人
・27万円以上~28万円未満:5万5083人
・28万円以上~29万円未満:3万289人
・29万円以上~30万円未満:1万5158人
・30万円以上:1万9283人
データを確認すると、月額15万円以上の厚生年金を受給している人は、男女を合計した受給権者全体の49.8%となり、半数を少し下回る結果です。
この割合は厚生年金の受給権者に限定したものであり、受給資格のない人を含めると、比率はさらに低くなると考えられます。
【男女別】厚生年金受給額の分布から見える実態
次に、同じデータを男女別に詳細に見ていくと、異なる実態が明らかになります。

厚生年金保険年金月額階級ごとの受給権者数
男性の平均受給月額
男性の平均年金月額は16万9967円で、受給額の分布は以下のようになっています。
・1万円未満:3万446人
・1万円以上~2万円未満:1万257人
・2万円以上~3万円未満:5404人
・3万円以上~4万円未満:5185人
・4万円以上~5万円未満:1万4747人
・5万円以上~6万円未満:3万9134人
・6万円以上~7万円未満:13万4214人
・7万円以上~8万円未満:23万186人
・8万円以上~9万円未満:26万278人
・9万円以上~10万円未満:26万99人
・10万円以上~11万円未満:29万8838人
・11万円以上~12万円未満:37万6357人
・12万円以上~13万円未満:45万6689人
・13万円以上~14万円未満:54万9337人
・14万円以上~15万円未満:65万7775人
・15万円以上~16万円未満:76万4713人
・16万円以上~17万円未満:85万3718人
・17万円以上~18万円未満:92万6462人
・18万円以上~19万円未満:95万5327人
・19万円以上~20万円未満:91万3998人
・20万円以上~21万円未満:82万204人
・21万円以上~22万円未満:68万2702人
・22万円以上~23万円未満:50万9842人
・23万円以上~24万円未満:34万1191人
・24万円以上~25万円未満:22万4720人
・25万円以上~26万円未満:14万7563人
・26万円以上~27万円未満:9万2856人
・27万円以上~28万円未満:5万4156人
・28万円以上~29万円未満:2万9810人
・29万円以上~30万円未満:1万4935人
・30万円以上:1万8801人
女性の平均受給月額
一方で、女性の平均年金月額は11万1413円と、男性と比較して低い水準にあります。受給額の分布を見てみましょう。
・1万円未満:1万2953人
・1万円以上~2万円未満:3880人
・2万円以上~3万円未満:2万9993人
・3万円以上~4万円未満:6万3025人
・4万円以上~5万円未満:6万1945人
・5万円以上~6万円未満:6万9313人
・6万円以上~7万円未満:18万892人
・7万円以上~8万円未満:34万8764人
・8万円以上~9万円未満:54万1901人
・9万円以上~10万円未満:75万1358人
・10万円以上~11万円未満:81万3990人
・11万円以上~12万円未満:69万5128人
・12万円以上~13万円未満:52万2466人
・13万円以上~14万円未満:37万4169人
・14万円以上~15万円未満:27万1489人
・15万円以上~16万円未満:20万322人
・16万円以上~17万円未満:14万7604人
・17万円以上~18万円未満:10万5489人
・18万円以上~19万円未満:7万1561人
・19万円以上~20万円未満:4万8617人
・20万円以上~21万円未満:3万3387人
・21万円以上~22万円未満:2万1931人
・22万円以上~23万円未満:1万4116人
・23万円以上~24万円未満:8813人
・24万円以上~25万円未満:5491人
・25万円以上~26万円未満:3233人
・26万円以上~27万円未満:1811人
・27万円以上~28万円未満:927人
・28万円以上~29万円未満:479人
・29万円以上~30万円未満:223人
・30万円以上:482人
月額15万円以上の年金を受給している人の割合を比較すると、男性が68.8%であるのに対し、女性は12.3%と、非常に大きな差があることがわかります。
公的年金は老後の生活を支える大切な基盤ですが、それだけで生活費のすべてをまかなうのは難しい場合もあります。
ご自身の将来の受給見込額を「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確かめ、早めに資金計画を立ててみることをおすすめします。
ご自身の年金見込額を確認し、将来の資金計画を
今回は、公的年金の2階建て構造と、個人の年金受給額の実態について解説しました。
厚生年金の受給額は現役時代の働き方や収入に左右されるため、月額15万円以上を受け取る人の割合も男女で大きく異なることがご理解いただけたかと思います。
平均額や一般的な生活費の目安に惑わされず、まずはご自身が将来受け取れる年金の見込み額を正確に知ることが重要です。
「ねんきん定期便」などを活用してご自身の状況を把握し、これからの老後に向けた資金計画を立てる参考にしてみてはいかがでしょうか。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
・厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
関連記事
【65歳以上の無職二人以上世帯】平均貯蓄額は年々増加傾向に。貯蓄額「ふつう」はいくら?《厚生年金・国民年金》平均受給月額
厚生年金+国民年金、2026年4月15日の年金支給日に「月30万円(年360万円)以上」受給する人の割合は何%?
【富士通】株価急落の裏で起きた利益倍増の謎。AIを逆手にとる「SIerの逆襲」と投資の勝機を元機関投資家が解説