小泉進次郎農相、「間違い」をもとに立憲民主を「無責任」と攻撃 農水省予算「不都合なデータ」示さず批判も

 小泉進次郎農相が交流サイト(SNS)のX(旧ツイッター)で、立憲民主党が参院選の公約に掲げた農業政策について、誤った発信をしている。民主党政権時代の農水省予算についても公平性を欠き、誤解を招く投稿をしている。

◆「予算全体を10倍に」なんて言ってないのに

 「農林水産予算を10倍??? 23兆円にするってことですよね…。やっぱり野党は無責任。」

立憲民主党を「無責任」と批判した小泉進次郎氏の投稿の画面

 小泉氏は参院選公示日の3日、Xにこう投稿した。投稿には立憲民主党の野田佳彦代表が宮崎県で参院選の第一声の演説を行った際のNHKニュース動画のリンクを貼り付けた。野田氏が農水省の予算を10倍に増やすと明言したかのような発信だ。

 野田氏が実際の演説で訴えたのは「新規就農にもっと力を入れて、もっと農業人口が増えるように、われわれは予算を10倍にしたい」という内容。立民は公約で総額を明記していないが、「農家の激減に対応するため就農支援の資金を10倍に強化・拡充」と目玉政策として打ち出している。農水省が本年度予算で計上した「新規就農者育成総合対策」は107億円。立民が10倍にするのはこういった就農支援資金であり、農水省予算全体ではない。小泉氏の発信は明らかな誤りだ。

◆「民主党政権で減額」…その前はもっと

 小泉氏は翌4日にも、「民主党(政権)は農水省予算を減らし続け、野田首相の予算編成で最低額。それで予算が少ないと批判されても…。」と投稿。2009年の政権交代前に麻生政権が編成した農水省予算に比べ、2010年度以降の民主党政権では額が減り、自民党の政権復帰後に増額に転じたことを、各年度の予算額を列挙して示した。

 その事実関係に誤りはないが、麻生政権以前の農水省予算の推移を見ると、小泉氏の指摘とは様相が大きく異なる。

 同省予算の直近のピークは2000年度の3兆4279億円だが、麻生政権の2009年度の予算額は、2兆5605億円。9年間で8674億円と大幅に減らしている。民主党政権の2010年度から2012年度の減額は2790億円で、自民党が政権を担っていた時期と比べれば、減らした額は5000億円以上少ない。

 小泉氏の4日の投稿は自民党にとって都合の悪いデータを省いた不公平な批判だ。(新開浩)

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