年金支給日に「約46万円」支給される標準的夫婦とは? 年収はいくらの想定?

【目安額一覧】厚生年金は「現役時代の働き方」や「収入」によって年金額が変わる

おさらいしておきたい「公的年金制度」, 年金「約46万円」が支給される標準的な夫婦とは, 標準夫婦が「約46万円」支給されても「高額受給者」とはいえない理由, 【厚生年金と国民年金】実際の支給額はいくらだった?実態を見る, 「厚生年金」の平均年金月額, 「国民年金(老齢基礎年金)」の平均年金月額, 【目安額】厚生年金は「現役時代の働き方」や「収入」によって年金額が変わる, パターン①:男性・厚生年金期間中心, パターン②:男性・国民年金(第1号被保険者)期間中心, パターン③:女性・厚生年金期間中心, パターン④:女性・国民年金(第1号被保険者)期間中心, パターン⑤:女性・国民年金(第3号被保険者)期間中心

年金支給日に「約46万円」支給される標準的夫婦とは? 年収はいくらの想定?

2025年の夏本番、暑い日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。この時期、夏のボーナスの使い道を考えたり、これからの資産形成や老後の生活について思いを巡らせたりする方も多いかもしれません。

私たちの老後を支える公的年金は、毎年物価や賃金の変動を反映して見直しが行われます。2025年度は年金額が1.9%引き上げられました。

本記事では、公的年金制度の基本的な「2階建て」の仕組みを改めて確認しつつ、2025年度の年金額の具体的な例、そして多様なライフコースに応じた年金額の目安を詳しく解説していきます。

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おさらいしておきたい「公的年金制度」

日本の公的年金のしくみをおさらいしましょう。

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日本の公的年金は「2階建て構造」と表現されます。これは、1階部分にあたる「国民年金」と2階部分にあたる「厚生年金」から成り立つためです。

国民年金の加入対象は、原則として、国内在住の20歳以上60歳未満の全ての人。年金保険料(※1)は全員一律です。一方、厚生年金は会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入し、収入に応じた年金保険料(※2)を納めます。

国民年金は、年金保険料を全期間(480月)納付すると、65歳で満額(※3)を受給できます。未納期間に応じて満額から差し引かれるルールです。

※1 国民年金保険料:2025年度は月額1万7510円

※2 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される

※3 国民年金の満額:2025年度は月額6万9308円

年金「約46万円」が支給される標準的な夫婦とは

公的年金の支給日は「偶数月の15日(※)」。

厚生労働省によると、2025年度の年金額の例は次のとおりとなります。

※15日が土日祝日の場合、直前の平日に前倒しされます。

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令和7年度の年金額の例

・国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万9308円(1人分※1)

・厚生年金:23万2784円(夫婦2人分※)

※1昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万9108円(対前年度比+1300円)です。

※2男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。

夫婦2人分の厚生年金の金額を見てみると23万2784円です。これが2カ月分支給されるので、支給される年金額は「46万5568円」、これが約46万円の根拠となります。

標準夫婦が「約46万円」支給されても「高額受給者」とはいえない理由

標準夫婦で「約46万円」が支給されるとなると高額に感じるかもしれませんが、これは「夫婦2人分」「2ヵ月分」であることに注意が必要です。

また、多くの場合、老齢年金からは各種税金・社会保険料が天引きされます。天引き内容や実際に振り込まれる金額は、「年金振込通知書」などで確認しましょう。

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年金から天引きされる税や社会保険料が記載される「年金振込通知書」

1回の年金支給で「約46万円」となれば大きな金額に思えるかもしれません。しかし、一人当たりの月額に換算すると、必ずしも余裕のある水準とは言い切れないでしょう。

次は、今のシニア世代が実際に受け取った年金額についても見ていきます。

【厚生年金と国民年金】実際の支給額はいくらだった?実態を見る

現役時代の年金加入状況により、一人ひとりが受け取る年金額には差が出ます。

厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、全受給権者(60歳~90歳以上)の平均年金月額や個人差を見ていきましょう。

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公的年金の平均額(全年齢)

「厚生年金」の平均年金月額

・〈全体〉平均年金月額:14万6429円

・〈男性〉平均年金月額:16万6606円

・〈女性〉平均年金月額:10万7200円

※国民年金部分を含む

厚生年金の平均月額は全体で14万6429円、男性は16万6606円、女性は10万7200円です。

「国民年金(老齢基礎年金)」の平均年金月額

・〈全体〉平均年金月額:5万7584円

・〈男性〉平均年金月額:5万9965円

・〈女性〉平均年金月額:5万5777円

平均年金月額は、厚生年金(国民年金部分を含む)の受給権者は男性16万円台、女性10万円台。国民年金の場合は、男女ともに平均月額は5万円台です。

年金支給1回あたりの「世帯の年金額」を見ると高額に思えますが、ひとり分の月額換算で考えると年金だけで暮らせる世帯は多数派ではないかもしれません。

グラフの個人差からも分かるように、上記はあくまでも全体の平均月額に過ぎません。夫婦の年金額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を活用して把握しておきましょう。

【目安額】厚生年金は「現役時代の働き方」や「収入」によって年金額が変わる

厚生年金は現役時代の働き方や収入によって、年金額が大きく異なります。

厚生労働省が公表した資料から、多様なライフコースに応じた年金額を紹介します。

多様なライフコースに応じた年金額

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出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」

パターン①:男性・厚生年金期間中心

年金月額:17万3457円

・平均厚生年金期間:39.8年

・平均収入:50万9000円※賞与含む月額換算。以下同じ。

・基礎年金:6万8671円

・厚生年金:10万4786円

パターン②:男性・国民年金(第1号被保険者)期間中心

年金月額:6万2344円

・平均厚生年金期間:7.6年

・平均収入:36万4000円

・基礎年金:4万8008円

・厚生年金:1万4335円

パターン③:女性・厚生年金期間中心

年金月額:13万2117円

・平均厚生年金期間:33.4年

・平均収入:35万6000円

・基礎年金:7万566円

・厚生年金:6万1551円

パターン④:女性・国民年金(第1号被保険者)期間中心

年金月額:6万636円

・平均厚生年金期間:6.5年

・平均収入:25万1000円

・基礎年金:5万2151円

・厚生年金:8485円

パターン⑤:女性・国民年金(第3号被保険者)期間中心

年金月額:7万6810円

・平均厚生年金期間:6.7年

・平均収入:26万3000円

・基礎年金:6万7754円

・厚生年金:9056円

この年金額例では、厚生年金加入期間が長く、収入が高いほど年金額が増加していることがわかります。

将来受け取る年金水準を大きく左右するのは、「国民年金と厚生年金のどちらが中心だったか」という点だということも見て取れます。

まとめにかえて

冒頭でもお話ししましたが、今の公的年金だけで生活できる人は減っており、自助努力が求められるようになってきました。

バブル期は円定期預金でも6%程の金利がついており、預けたお金は12年で倍になっていました。

今の円定期預金が仮に0.5%だったとしたら144年かかります。

老後資金を貯めるために預貯金だけで貯めてしまうと老後資金を貯めるのに人生を使い切っても貯まらない可能性がありますので、円預金以外に資産分散をしながら老後資金を貯める必要があると考えられています。

参考資料

・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」

・日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」

・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」

・日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」

・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」