【国民年金+厚生年金】「月額20万円以上の人」「月額10万円未満の人」どちらが多い?「年金にゆとりがない」と感じる理由とは?
60歳代の32.6%・70歳代の30.6%が「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と回答

【国民年金+厚生年金】「月額20万円以上の人」「月額10万円未満の人」どちらが多い?「年金にゆとりがない」と感じる理由とは?
次の年金支給日は8月15日ですが、今のシニア世代はどのような年金生活を過ごしているのでしょうか。
金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査 2024」によると、60歳代・70歳代の二人以上世帯において【60歳代の32.6%】【70歳代の30.6%】が「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と回答していることがわかりました。

老齢年金世代が「年金にゆとりがない」と感じる理由
「物価上昇」や「医療費・介護費負担の増加」などが、年金にゆとりがない理由として上位に挙がっています。
老後は、現役時代と比べ収入が減少する傾向にあります。
また、長らく続く物価高の影響で、家計への負担感は今後も増していく可能性もあるでしょう。
では、今のシニア世代は、どれくらい年金を受給できているのでしょうか。
この記事では、国民年金+厚生年金の受給額が「月20万円以上の人」と「月10万円未満の人」では、どちらが多いのか詳しく解説します。
老後に向けた資金の準備を検討されている方は「シニア世代のリアルな年金事情」を、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
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「国民年金+厚生年金」を受給できるのはどんな人?
現役時代の働き方や年金の加入状況などにより、将来受給できる年金の種類や金額が異なります。
老後に受給する公的年金は「国民年金のみ」もしくは「国民年金+厚生年金」です。
では「国民年金+厚生年金」を受給できるのは、どのような人なのでしょうか。

公的年金は「2階建て」構造
日本の公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の2階建て構造になっています。
1階部分にあたる「国民年金」は原則として、日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入対象です。
2階部分の「厚生年金」は、主に会社員や公務員、一定の要件を満たすパートやアルバイトの方が国民年金に上乗せする形で加入する年金制度となっています。
つまり原則として、国民年金は日本国内に住むすべての人が受給できます。
しかし、厚生年金は現役時代に会社員や公務員、一定の要件を満たすパートやアルバイトとして勤務していた人のみが受け取ることができる仕組みになっています。
では、「国民年金のみ」と「国民年金+厚生年金」とでは、実際の受給額にどの程度の差が生じているのでしょうか。
「国民年金・厚生年金」平均月額はいくら?
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、「国民年金・厚生年金」それぞれの平均月額は以下のとおりです。

国民年金・厚生年金の平均月額
【国民年金の平均月額】
・〈全体〉平均年金月額:5万7584円
・〈男性〉平均年金月額:5万9965円
・〈女性〉平均年金月額:5万5777円
【国民年金+厚生年金の平均月額】
・〈全体〉平均年金月額:14万6429円
・〈男性〉平均年金月額:16万6606円
・〈女性〉平均年金月額:10万7200円
2025年度の国民年金の満額は「6万9308円」です。
そのため、国民年金のみで月に10万円以上の年金を受給することは難しいでしょう。
厚生年金は、年収に応じて保険料が決まる仕組みとなっているため、国民年金のみ受給するケースと比較して、受給額の個人差が大きくなっています。
では、老後受給する「国民年金+厚生年金」の年金額が、「月額10万円未満の人」と「月額20万円以上の人」ではどちらが多いのでしょうか。次章で詳しく確認していきます。
【国民年金+厚生年金】「月額20万円以上の人」「月額10万円未満の人」どちらが多い?
厚生年金の受給権者数は1605万4729人となっています。
このうち、月額「10万円未満の人」と「20万円以上の人」の割合はどちらが多いのでしょうか。

厚生年金の受給額ごとの受給権者数
「国民年金+厚生年金」月額10万円未満の受給権者数
・1万円未満:4万4420人
・1万円以上~2万円未満:1万4367人
・2万円以上~3万円未満:5万231人
・3万円以上~4万円未満:9万2746人
・4万円以上~5万円未満:9万8464人
・5万円以上~6万円未満:13万6190人
・6万円以上~7万円未満:37万5940人
・7万円以上~8万円未満:63万7624人
・8万円以上~9万円未満:87万3828人
・9万円以上~10万円未満:107万9767人
・10万円以上~11万円未満:112万6181人
国民年金+厚生年金の受給額が「月額10万円未満の人」は、厚生年金受給権者全体の21.2%を占めています。
「国民年金+厚生年金」月額20万円以上の受給権者数
・20万円以上~21万円未満:80万1770人
・21万円以上~22万円未満:62万6732人
・22万円以上~23万円未満:43万6137人
・23万円以上~24万円未満:28万6572人
・24万円以上~25万円未満:18万9132人
・25万円以上~26万円未満:11万9942人
・26万円以上~27万円未満:7万1648人
・27万円以上~28万円未満:4万268人
・28万円以上~29万円未満:2万1012人
・29万円以上~30万円未満:9652人
・30万円以上~:1万4292人
国民年金+厚生年金の受給額が「月額20万円以上の人」は、厚生年金受給権者全体の16.3%です。
国民年金+厚生年金の受給額において「月額10万円未満」の人の割合の方が多いことがわかりました。
《参考》
・10万円未満の割合:21.2%
・10万円以上の割合:78.8%
・15万円以上の割合:47.6%
・20万円以上の割合:16.3%
・20万円未満の割合:83.7%
・30万円以上の割合:0.09%
また、上記は厚生年金(国民年金を含む)の受給権者の中での割合です。
国民年金のみの受給権者も含めた場合、「月額10万円未満の人の割合」はさらに増えることになります。
現役時代の「働き方・年金の加入期間・収入」などが老後の年金に影響します
今回は、厚生年金+国民年金の受給額が「月20万円以上の人」と「月10万円未満の人」では、どちらが多いのか詳しく解説しました。
老後受給できる年金額は、現役時代の働き方や年金の加入期間、収入などにより個人差があります。
ご自身の年金情報については、日本年金機構の「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」確認できます。
今回ご紹介した「シニア世代のリアルな年金事情」を参考にして、老後資金をどれくらい準備したらよいのか家計や資産の状況を確認してみてはいかがでしょうか。
参考資料
・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
・金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」