ガソリン暫定税率「11月1日廃止」 8野党が共同提出で一致 総務大臣が心配する「地方への影響」って?
立憲民主党や日本維新の会、国民民主党など野党8党は29日、国会内で協議し、ガソリン税の「暫定税率」を11月1日から廃止する法案を共同提出することで一致した。廃止で大幅な税収減となることから、村上誠一郎総務相は29日、「地方自治体への代替財源を全然考えていないことは非常に心配」と懸念を示した。
◆激変緩和へ補助金を調整
協議したのは、ほかに参政党、共産党、れいわ新選組、日本保守党、社民党。8月1日召集の臨時国会に法案を提出する。

村上誠一郎総務相(資料写真)
暫定税率は、本来の税率に「上乗せ」されている分を指す。現在、ガソリン税(揮発油税と地方揮発油税)では1リットルあたり25.1円、軽油にかかる「軽油引取税」では17.1円が上乗せされている。
野党案では11月1日にガソリン税の上乗せ分を廃止するが、価格の急落による混乱が懸念されるため、現在1リットルあたり10円の補助金を徐々に増額してから廃止することで、円滑に移行できるとしている。
◆知事会「廃止なら代替財源を」
暫定税率を巡っては、昨年12月に自民、公明、国民民主の3党が廃止で合意したが、進展せず、6月の通常国会に野党7党が廃止法案を共同提出。廃案となったものの、参院選での与党大敗を受けて廃止への動きが再び加速している。

一方で、暫定税率を廃止すれば、国と地方で年約1兆5000億円の税収減となる見込みだ。政府与党は特に「地方財政への影響」を懸念する。総務省によると、2023年度(決算ベース)は都道府県における税収のうち計5178億円が暫定税率による収入だった。
全国知事会は3月、社会インフラの老朽化対策といった事業需要が増す中、暫定税率分の収入は「財源の乏しい地方部ほど貴重な財源になっている」として、廃止時には代替財源を確保するよう自民に要請。参院選後に開かれた全国知事会議でも、政府に対して同様の提言を取りまとめた。
◆減収を補う道筋は不明確

こうした状況を受け、野党8党の25日の協議で、特に影響の大きい軽油引取税の暫定税率は廃止対象外とする方針を確認した。
ただ、年間約1兆円を見込む国の税収減をどう補うかにはまだ明確な道筋がない。6月の国会で野党側は「歳出入の総合的な改革により実施すべきで、皆さん(与党)と一緒に考えたい」「税収の上振れが恒久財源」などと述べ、一方の与党側は「納得しかねる」と難色を示した背景がある。 (高田みのり)

ガソリンの給油(イメージ写真)
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