「ランチ難民」に朗報 大半1000円以下 福岡・天神に「食堂」

天神福食堂が提供するランチメニュー=福岡市中央区で2025年4月17日午前11時17分、後藤浩明撮影

 九州一の繁華街、福岡市・天神に24日開業する大型複合ビル「ワン・フクオカ・ビルディング」(略称ワンビル)の5階に、この地域の飲食店としては最大規模となる「天神福食堂」がオープンする。ワンビルを開発した西日本鉄道の直営。レストランでもカフェでもなく、「食堂」と名付けたところに、思いが込められている。【後藤浩明】

 天神地区は、市の再開発促進事業「天神ビッグバン」で大型ビルの建設が進む一方、地域で長く親しまれた小規模な飲食店は減少。物価高もあって1000円以内の昼食ができる店は少なくなっている。このため、近辺で働く人などが手ごろな店を見つけるのに苦労する「ランチ難民」の問題が指摘されている。

 西鉄の林田浩一社長は16日の定例記者会見でランチ難民の問題に触れ、「ワンビルをつくる時、若手を中心にチームをつくった。彼らが気軽に入れる食堂的なものがワンビルにあるといいね、と考え出したのがすべて」と説明した。

 食堂は約460平方メートルの広さがあり、グループ用、1人用、テラスを合わせ209席。天井が約4メートルと高く、窓も大きいため、天神の街並みを眺めながら食事を楽しめる。天神で働く人の利用を主に想定しているという。

 ランチメニューは13種類。日替わり定食900円▽ナポリタン800円▽カツ丼や欧風カレー750円▽鶏白湯(ぱいたん)ラーメン650円(いずれも税込み)――と、大半のメニューは1000円以下の価格帯に抑えた。

 イタリア料理店や学生食堂を手掛ける「リングラッツェ」(福岡市、田村浩治代表)が、メニュー開発やスタッフの調理指導を担当している。

 営業時間は月~土曜が午前11時~午後8時。午後3時までがランチタイムで、それ以降はスイーツやおつまみ、アルコールなどを提供する。日曜と祝日は午前11時~午後5時。キャッシュレス支払いのみで、現金は使えない。

 西鉄の徳久愛子・食堂事業担当課長は「さまざまなメニューを手ごろな価格で楽しめるのが食堂。そこにはこだわっており、来店した人をあたたかさで満たしたい」と話している。