東急3000系リニューアル車がお披露目 「最新型車両」風の外観・内装に、どう変わった?

リニューアルされた3000系

東急電鉄は9月29日、リニューアルした3000系を、報道陣に公開しました。

3000系は、1999年に営業運転を開始した車両。当初は一部が東横線で使われていた他は、基本的に目黒線系統で運用されており、都営地下鉄三田線や、東京メトロ南北線、埼玉高速鉄道線、さらに東急新横浜線を介して相鉄線でも見ることができます。

東急は、導入から約20年が経過した車両のリニューアルを進めることを、5月に発表。その第1弾として、3000系3112編成が今回リニューアル工事を受けました。

「最新のトレンド」のデザインになった外観

3000系リニューアル車(左)とリニューアル前の車両(右)

リニューアル前の3000系の外観は、ステンレス地に赤・紺・白の帯が入るという、3000系デビュー時の新製車両でよく見られた、比較的シンプルなデザインでした。今回のリニューアルではこれを一新。最新のトレンドを取り入れたデザインとなっています。

外観デザインは、2018年から導入している最新型の2020系シリーズと同様、コンセプトカラーである「INCUBATION WHITE」(美しい時代へ孵化する色)を基調に、正面下部や側面に路線カラーをイメージしたグラデーションのラインを取り入れました。

また、車両の正面は、車両が微笑んでいるようなイメージとすることで、柔らかく親しみやすい雰囲気を持たせたとしています。このデザインは社内で公募した案がベース。応募総数は86案あり、2020系シリーズのデザインを手掛けた丹青社による監修を経て決定したとのことです。

近年の鉄道路線ではホームドアの普及が進んでいますが、鉄道車両の窓下に配置された帯は、ホームドアの影響で駅ホームでは見えづらくなっています。その結果、2020系シリーズをはじめとする近年の鉄道車両では、ホームドアにかからない、車体側面上部に色を加えるデザインが多く見られるようになりました。今回の3000系リニューアルでも、側面のデザインはそれが意識されたとのこと。先述したデザイン公募の対象は先頭部のみで、側面は2020系シリーズと同じパターンとすることが最初から決められていたといいます。

車内も2020系シリーズ風の雰囲気に

3000系リニューアル車の車内

車内でも手が加えられました。床面や車両間扉は、2020系シリーズと同様の木目調に。車内壁も、2020系で採用されている柄・色味にあわせて更新されています。

シートモケットも2020系シリーズと同様、緑系統のものに交換されました。ただ、この更新は車両リニューアルとは別メニューとのこと。未交換車両はリニューアルにあわせて交換するそうですが、リニューアル前にすでにモケットを新仕様に変更した編成もいるとのことです。また、シートモケットは手が加えられたものの、袖仕切りの交換やハイバックシート化はされていません。

フリースペースは法令改正に対応して増設され、各車1か所(一部2か所)、車いすスペースまたはフリースペースが備わりました。既存の同スペースでは手すりが2段化されたほか、一部スペースでは壁ヒーターも取り付けられています。さらに、フリースペースを増設した箇所では吊り革も交換。その他箇所の吊り革はリニューアル前と同じため、フリースペース付近では、既存の白い吊り革、新しい灰色の吊り革、優先席前用の黄色の吊り革と、3種類の吊り革が混在する様子が見られます。

なお、8両編成のうち、中間の4・5号車の内装は、今回のリニューアル対象となっていません。これは、両車両は製造時から2020系ベースの内装となっていたため。3000系4・5号車は、2022~2023年に行われた同形式の8両編成化のために新製されたもので、3000系がデビューした20年前の内装のままではなく、最新の車両に準拠したデザインが採用されていました。

このほか、細かい部分ですが、天井クーラー風道も更新されました。大規模改修工事実施時に対応することが求められている箇所だといい、火災時に材料が溶融して滴下しない適合品に交換されています。

今回のリニューアルは、外観デザインおよび内装のみが対象。天井クーラー周りやフリースペースの増設ヒーターなど、細かい部分を除けば、機器類はリニューアルの対象外です。そのため、床下機器や乗務員室内部などは、リニューアル前から変わりないといいます。

今回公開された3112編成は、10月2日に営業運転を開始する予定。残る3000系12本も、順次リニューアルされる計画となっています。

さらに東急は、3000系と並行して、東横線の5050系8両編成23本、田園都市線の5000系10両編成18本を、順次リニューアルする計画です。両形式のリニューアル編成がデビューするのは、5050系が2025年冬ごろ、田園都市線5000系が2026年春ごろを予定しています。