【65歳以上】うらやましい「貯蓄4000万円以上」の世帯は何割?老後に必要な資金をシミュレーション
【早見表】老後の支出額・必要な老後資金の目安

【65歳以上】うらやましい「貯蓄4000万円以上」の世帯は何割?老後に必要な資金をシミュレーション
生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」によると、自分の老後生活に「不安感あり」とした人の割合は調査対象者の8割以上もいます。
貯蓄が多い人の中にも、老後に必要な資金がいくらかわからないため不安を感じる人もいるでしょう。
本記事では、「貯蓄4000万円以上」の世帯の割合について解説します。秋の夜長、老後に必要な資金のシミュレーション方法も紹介しますので、老後について考え始めてみましょう。
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【65歳以上】貯蓄4000万円以上は全世帯の20%
総務省の家計調査報告(2024年)によると、65歳以上の2人以上世帯の貯蓄額の平均は「2509万円」です。貯蓄額の分布を見ると次の通りです。

出所:総務省「家計調査報告(2024年)」
貯蓄額の分布
・1000万円未満:36.5%
・1000万円以上2000万円未満:21.1%
・2000万円以上3000万円未満:13.2%
・3000万円以上4000万円未満:9.4%
・4000万円以上:20.0%
貯蓄1000万円未満の2人以上世帯が全体の1/3以上を占める一方、4000万円を超える世帯が20%もある状況です。
「老後資金2000万円」の計算式
2019年に金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」が発表した報告書により、「老後資金2000万円」が大きな話題となりました。
2000万円の根拠は、「平均的な高齢夫婦無職世帯の毎月の赤字額は約5万5000円。毎月の赤字を老後資金の取り崩しで賄うとすると、20年で約1300万円、30年で約2000万円が必要」というものです。
計算式で表すと次の通りです。
・老後の必要資金(2000万円)=毎月の赤字額(5万5000円)×老後の生活期間(360ヶ月)

出所:総務省「家計調査報告(家計収支編)平成29年(2017年)平均速報結果の概要」
なお、直近データでは1ヶ月あたりの赤字額は平均3万4000円です。

出所:総務省「家計調査報告(家計収支編)2024年(令和6年)平均結果の概要」
ここまで、65歳以上の2人以上世帯の平均貯蓄額と「老後資金2000万円」の計算式について解説しました。
次章では、老後の必要資金のシミュレーション方法と具体例を見ていきましょう。
【早見表】老後の必要資金をシミュレーション
「老後資金2000万円」の計算式を使って老後の必要資金をシミュレーションする場合、毎月の収入と支出がわかれば、赤字額を算出して老後の必要資金を計算できます。
老後の生活期間は任意で設定します。65歳で老後生活を始めるとすると、85歳までなら20年間、95歳までなら30年間となります。
・老後の必要資金=毎月の赤字額(支出-収入)×老後の生活期間
平均値ではなく自世帯の将来の収入や支出を想定して、具体的にシミュレーションしてみましょう。参考までに、老後の必要資金を生活費別、年金額別に試算しましたので参考にしてください。
収入は年金のみ、老後の生活期間は30年間で試算しています。

出所:筆者試算・作成
毎月の生活費が35万円の場合
・夫婦の年金額合計30万円:毎月の赤字は5万円で、必要貯蓄額は1800万円
・夫婦の年金額合計25万円:毎月の赤字は10万円で、必要貯蓄額は3600万円
・夫婦の年金額合計20万円:毎月の赤字は15万円で、必要貯蓄額は5400万円
・夫婦の年金額合計15万円:毎月の赤字は20万円で、必要貯蓄額は7200万円
毎月の生活費が30万円の場合
・夫婦の年金額合計30万円:毎月の赤字は0円で、必要貯蓄額は0円
・夫婦の年金額合計25万円:毎月の赤字は5万円で、必要貯蓄額は1800万円
・夫婦の年金額合計20万円:毎月の赤字は10万円で、必要貯蓄額は3600万円
・夫婦の年金額合計15万円:毎月の赤字は15万円で、必要貯蓄額は5400万円
毎月の生活費が25万円の場合
・夫婦の年金額合計30万円:毎月5万円の黒字で、貯蓄額は1800万円増加
・夫婦の年金額合計25万円:毎月の赤字は0円で、必要貯蓄額は0円
・夫婦の年金額合計20万円:毎月の赤字は5万円で、必要貯蓄額は1800万円
・夫婦の年金額合計15万円:毎月の赤字は10万円で、必要貯蓄額は3600万円
【老後】臨時費用や緊急時費用も考慮すると安心
老後の支出は、毎月の日常生活費だけではありません。
子どもへの住宅資金援助や家屋の改修、自動車の乗り換えなど、事前に想定できる費用があれば、日常生活費とは別に資金準備したほうがいいでしょう。
また、介護や病気など万一に備えた資金準備があれば安心です。公的な介護保険制度や健康保険制度によって一定の保障はありますが、民間の生命保険に加入して万一の事態に備えるという方法もあります。
有料老人ホームを利用する考えがある場合、その費用を含めて老後の必要資金を準備しましょう。
利用予定がない場合でも、利用せざるを得ないケースを想定して、事前に確認しておくことをおすすめします。
まとめにかえて
65歳以上の2人以上世帯では、貯蓄4000万円以上は全世帯の20%です。
4000万円あれば老後は安泰と考えるかもしれませんが、生活水準が高かったり年金が少なかったりした場合、資金不足になる可能性があります。
老後の毎月の収支(年金などの収入や日常生活費、赤字額)を想定して、老後の必要資金をシミュレーションしてみましょう。
家屋の改修などの臨時費用と、病気や介護による緊急的な費用を含めて資金準備ができればより安心です。
参考資料
・総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)貯蓄の状況」
・総務省「家計調査年報(家計収支編)」
・生命保険文化センター「生活保障に関する調査」