米国の国債発行残高がついに37兆ドルを突破:問われるトランプ政権の対策
米国の悩みの種

米国では以前から、政治家や政策立案者により国債残高の増大が問題視されてきた。そこで、最近は国の財政赤字を減らす取り組みが行われていたものの、国債発行残高はついに37兆ドルを突破。事態は悪化の一途をたどっている。
米財務省による報告

米財務省は8月12日、国債の発行残高が37兆ドルを超えたと発表。AP通信いわく、米国債の発行残高はアナリストらの予測よりも、はるかに速く膨らんでいたのだ。
2030年までは37兆ドルを越えないという予測

米議会予算局が2020年1月に行った予測では、米国の国債残高は2030年度までに37兆ドルを超えることはないとされていた。
支出増加の原因は?

ところが、コロナ禍とそれにともなう世界経済の停滞により、米国の国債残高はあっという間に増加してしまった。
誰が国債残高を増やしたのか?

バイデン前政権もトランプ政権も経済を安定させるため、積極的に国債を発行してきた。ただし、トランプ政権による最近の政策はこの傾向を悪化させてしまうおそれがある。
トランプ政権が成立させた予算案

トランプ政権が7月4日に成立させた予算案によれば、米国の国債残高は減るどころか、今後10年間で数兆ドル増加すると見込まれているのだ。
今後10年間のうちに4.1兆ドル増加

議会予算局はこの法案によって、今後10年間のうちに国債残高が4.1兆ドル増加すると試算しており、米政府が抱える問題は悪化するものと見られる。
財政赤字が膨らむスピード

現在、米当局者らが頭を抱えているのは、国債残高のおそるべき増加スピードだ。2024年1月には34兆ドルだったものが、2024年7月には35兆ドルに達し、その勢いはとどまる気配がない。
5ヵ月ごとに1兆ドル増加

さらに、2024年11月には36兆ドルを突破、今年8月中旬に37兆ドルあまりに達してしまった。ピーター・G・ピーターソン財団のCEOを務めるマイケル・ピーターソン氏いわく:「現在、国債残高は5ヵ月ごとに1兆ドルずつ増加している」
「速いペースで積みあがっている」

同財団は米国が直面する財政問題をわかりやすく提示する役割を担っている。ピーターソン氏によれば、米国の国債残高は「速いペースで積みあがりつつある」とのこと。
今後も膨らみ続ける国債残高

米国の議会合同経済委員会(JEC)は現在の増加ペースが続けば、同国の国債残高は今後173日間のうちにさらに1兆ドル増えると予測。一方、議会予算局は2035年までに国債残高が51兆ドルを突破すると見ている。
GDPとの比較

もちろん、これほど巨額の国債を返済するのは容易ではない。ピュー研究所が8月12日に行った報告によれば、米国の国内総生産(GDP)は2025年6月30日の時点で30兆3,000億ドルであり、国債残高の方が大きいとのこと。
対GDP比では改善傾向

ちなみに、今年6月時点での国債残高はおよそ36.2兆ドルで、対GDP比は119.4%。国債残高の対GDP比が過去最高となったのは2020年であり、132.8%だった。
誰が国債を持っているのか?

また、今年3月の時点で、米国債のおよそ3分の2に当たる24.4兆ドル分を民間の投資家が保有していた。
米国債を保有する国としては日本が最大

一方、米国債を保有する国々の中でもっとも大きな割合を占めるのは日本だ。今年5月の時点で、日本は米国債の3.1%に当たる1兆1,000億ドル分を保有しているのだ。ピュー研究所が報じた。
国債の償還に追われる米国

昨年、米国が国債償還のために費やした額は8,799億ドルであり、支出総額の13%を占めた。これはメディケア(8,741億ドル)や国防費(8,735億ドル)を上回る額だ。
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