野村HDの4Q純利益720億円と予想上回る、「非常に強い決算」とCFO

(ブルームバーグ): 野村ホールディングス(HD)が25日発表した2025年1ー3月期(第4四半期)の連結純利益は、前年同期比27%増の720億円だった。ホールセール部門がけん引した。アナリストによる事前予想は639億円だった。

  25年3月期通期の純利益は前の期比2.1倍の3407億円となり、19年ぶりに過去最高益を更新した。発行済み株式総数の3.2%、600億円を上限とする自社株買いの実施も発表した。

  かつては収益の変動幅が大きかったが、安定的な収益の比率を高めるとともに、継続的なコスト削減によって好業績につなげた。今月には豪社から米欧での資産運用事業の買収を決め、安定収益基盤の拡充を図っている。一方、トランプ米大統領の関税政策に端を発した金融市場の混乱が業績悪化を招く恐れもあり、今期は真価が問われる1年となる。

19年ぶりに最高益更新 | 野村HDの純利益推移

  25年1-3月期の主要3部門合計の税前利益は前年同期比17%増の901億円だった。海外での株式関連ビジネスや投資銀行業務が好調に推移し、コスト削減を徹底したホールセール部門がけん引した。ウェルス・マネジメント部門では、富裕層をターゲットにした資産管理ビジネスでストック収入が前年同期比24%増となり、過去最高となった。

  北村巧財務統括責任者(CFO)は会見で「非常に強い決算となった」とした上で「安定収益が拡大し、かねてより取り組んできたコスト削減の成果が出た」と総括した。

主要3部門の1-3月期の税前利益(増減は前年同期比)
ウェルス・マネジメント    :4%減の370億円インベストメント・マネジメント:13%減の155億円ホールセール         :82%増の375億円

  市場関係者が注目する25年3月期の自己資本利益率(ROE)は10%となり、野村HDが30年に向けた経営ビジョンで掲げた8-10%の目標レンジを達成した。

  ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の伴英康アナリストは「全般的に安定した堅調な決算だった」と指摘。自社株買いについても、米欧の資産運用事業への大型投資を発表したにもかかわらず「ゼロ回答ではなかった」として評価した。ただ、市場の関心は4月以降のマーケットの変調をどう乗り切るかに移っているとの見方を示した。 

  25年3月期通期の主要3部門の税前利益は前の期比80%増と大きく伸びたが、4半期ベースでみると1-3月期は8四半期ぶりに前四半期を下回る結果となった。

  北村CFOは、1-3月期は円金利が上昇し、株価が下落する難しい環境だったと指摘。4月以降の金融市場の混乱については「日本国債の超長期金利がはねたことで、マネージしにくい環境」と述べた。

  海外の主力である米国事業に関しては「ボラティリティーが高いことはプラス。慎重にリスクを管理しながらビジネスを進めていきたい」と語った。

野村HDの主要3部門の税前利益の推移

関連記事

野村HDの4Qは増益見通し、自社株買いにも注目ー決算プレビュー

野村HDが過去最大の買収、豪社傘下の米欧資産運用事業-2600億円

--取材協力:佐野七緒.

(市場関係者のコメントを追加するなどして記事を更新します)

More stories like this are available on bloomberg.com

©2025 Bloomberg L.P.