「ゴールド」価格調整はどこまで? “逆張り”の「インド株」「ロボティクス」は今後の上昇に期待

「ゴールド」価格調整はどこまで? “逆張り”の「インド株」「ロボティクス」は今後の上昇に期待

各販売会社が公開するデータをもとに、編集部独自の分析で投資信託の売れ筋を考察する連載。今回は、滋賀銀行のデータをもとに解説。

滋賀銀行の投信売れ筋ランキング(販売件数)の2025年9月のトップ2は前月と同様に「日経225ノーロードオープン」と「たわらノーロードS&P500」だった。5月以来5カ月連続で変わらずトップ2にランクされている。第3位には前月第4位だった「たわらノーロード全世界株式」が上がり、第4位にはトップ10圏外から「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」がジャンプアップした。また、第6位に前月第8位だった「HSBCインドオープン」が、第8位には前月第10位から「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回決算型)」が浮上している。

株式インデックスや「ゴールド」の上昇の流れにつく

滋賀銀行の売れ筋のトップ3には、国内株の「日経225」、米国株の「S&P500」、全世界株の「全世界株(MSCIオール・カントリー・ワールド・ インデックス)」という内外の代表的なインデックスファンドがそろった。これは、4月の中旬以降、主要先進国の株価が史上最高値を更新する上昇相場を継続し、その高値更新に刺激されて中国株など一部の新興国株式も上昇する動きになったことを映したものと考えられる。欧州や米国が先行した株高に、日本も追随するようになり、8月以降は国内株価も過去最高値を連続で更新するようになった。

このような相場上昇の勢いに乗って、さらに高値に進むと考えて投資をするのが「順張り」(トレンド・フォロー)といわれる投資手法だ。株式インデックスファンドに加え、9月の売れ筋トップ10で第4位にランクインした「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」も順張りで人気を集めたファンドといえる。「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」の基準価額は、10月21日時点で年初からの上昇率が56.71%になっている。9月の月間で上昇率が11.83%、10月も21日までに11.86%の上昇だった。特に、9月以降の上昇に拍車がかかっており、9月の売れ筋にトップ10圏外からランクインするだけの勢いがあった。

ただし、順張り投資のリスクは、相場上昇の勢いが鈍った時に、それまでの上昇の反動で大きく値下がりすることだ。順張りの場合は、価格が上昇してきたことを確認した上で購入しているため、購入価格が比較的高い水準にある。上昇相場が下落に転じた時に受けるダメージも大きくなりがちだ。たとえば、「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」の基準価額も、10月22日に前日比2.90%の下落になった。3週間で約12%上昇した基準価額が1日で約3%も値下がりした。今後の価格の推移を予測することは難しいが、10月22日の下落が上昇相場から下降相場への転換点だった場合、9月に購入した投資家はあっという間に10月での上昇分を吐き出してしまう可能性がある。

ただ、滋賀銀行の売れ筋の「ピクテ・ゴールド」は「為替ヘッジあり」だ。多くの販売会社でゴールドや外国株式のような海外資産は「為替ヘッジなし」がランキング上位になっている。「為替ヘッジなし」で「ピクテ・ゴールド」に投資している人は、株価の上昇とプラスαで為替の差益も狙っているような積極的な投資家といえるが、「為替ヘッジあり」で投資している人は、ある程度リスク管理を意識して慎重な姿勢を持ち合わせている投資家にみえる。10月の上昇率が大きかっただけに「ピクテ・ゴールド」が数日大きくマイナスになっても投資収益はキープできていて、とどまるか撤退するかの判断の猶予はあるだろう。9月の購入はゴールド価格が相当値上がりした後での参戦となっていることを踏まえた慎重な対応が求められるところだろう。

逆張りの「インド株」「ロボティクス」は?

売れ筋トップ10でランクを上げた「HSBCインドオープン」や「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回決算型)」は、これまでの運用成績が主要なインデックスファンドと比較すると見劣りする成績になっていた。たとえば、2024年1月以降の基準価額(分配金込み)の騰落率は、2025年10月22日までに「日経225ノーロードオープン」が50.46%上昇、「たわらノーロードS&P500」が53.40%上昇という中で、「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回決算型)」は29.43%上昇にとどまり、「HSBCインドオープン」は15.93%上昇という低水準だ。

このような出遅れた銘柄、あるいは、価格が下落している銘柄など相場の流れに逆らって投資することを「逆張り」という。「順張り」と比較すると比較的価格水準が低い段階で投資するため、その後、価格が下がっても受けるダメージが小さいというメリットがある。その半面、順張りと比較すると価格上昇に時間がかかるというデメリットもある。「HSBCインドオープン」も「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回決算型)」も10月に入って価格上昇が始まっているようにみえる。この上昇の勢いが定着するのかどうかが注目される。

執筆/ライター・記者 徳永 浩

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。

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