年金、「ふつうの人」が本当にもらっている額は?60〜90歳代の平均受給額を一覧表でチェック【2025年最新版】
現代シニアの3割以上が「年金だけでは足りない」。秋の生活見直しシーズンに、老後のリアルな年金額を数字で確認しよう

年金、「ふつうの人」が本当にもらっている額は?60〜90歳代の平均受給額を一覧表でチェック【2025年最新版】
2ヵ月に1度の年金支給が10月15日に行われ、次回の支給は2025年最後となる12月15日です。
偶数月ごとに支給される年金を心待ちにしている方も多いでしょう。
2025年度は年金額が1.9%引き上げられた一方で、物価高や社会保険料の上昇により、「年金だけでは暮らしが厳しい」と感じるシニアも少なくありません。
本記事では、日本の年金制度の仕組みを改めて整理しながら、60歳代から90歳以上までの年代別平均年金月額を一覧で紹介します。
さらに、実際の受給実態やシニア世代の就業意識についても見ていきます。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
次の年金支給日はいつ?2025年のスケジュール
公的年金は年6回、偶数月に2ヵ月分まとめて支給されます。2025年の支給日は次のとおりです。

年金支給スケジュール
・12月・1月分:2025年2月14日(金)
・2月・3月分:2025年4月15日(火)
・4月・5月分:2025年6月13日(金)
・6月・7月分:2025年8月15日(金)
・8月・9月分:2025年10月15日(水)
・10月・11月分:2025年12月15日(月)
8月・9月分の年金は10月15日に支給されたので、次回の年金支給日は12月15日となります。
日本の年金制度は「2階建て構造」
日本の公的年金制度は、「すべての人が加入する国民年金」と「会社員や公務員などが加入する厚生年金」の2階建て構造になっています。

日本の公的年金制度の仕組み
【第1階部分:国民年金(基礎年金)】
・対象:20歳以上60歳未満の全国民
・保険料:2025年度は月額1万7510円(一律)
・受給額:40年間保険料を納めると、満額で月額6万9308円(2025年度基準)
【第2階部分:厚生年金】
・対象:会社員、公務員など
・保険料・年金額:現役時代の収入や加入期間によって決まる(個人差あり)
・将来受給する年金:国民年金に加え、厚生年金も上乗せして受け取る
さらに老後の備えとして、公的年金に加えて次のような私的年金制度も活用できます。
・企業年金
・iDeCo(個人型確定拠出年金) など
【60~90歳以上】国民年金・厚生年金の平均月額はいくら?
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、「60歳~90歳以上の5歳刻みの平均年金月額」と「全体・男女別の平均年金月額」を見てみましょう。
「国民年金・厚生年金」5歳刻みの平均月額

「国民年金・厚生年金」5歳刻みの平均月額
【国民年金】
・60~64歳:4万4836円
・65~69歳:5万9331円
・70~74歳:5万8421円
・75~79歳:5万7580円
・80~84歳:5万7045円
・85~89歳:5万7336円
・90歳以上:5万3621円
【厚生年金】
・60~64歳:7万5945円
・65~69歳:14万7428円
・70~74歳:14万4520円
・75~79歳:14万7936円
・80~84歳:15万5635円
・85~89歳:16万2348円
・90歳以上:16万721円
※国民年金部分を含む
60~64歳は繰上げ受給の選択者が含まれるため、平均月額が低い傾向にあります。
続いて、全体・男女別の平均年金月額を見てみましょう。
【全体・男女別】「厚生年金・国民年金」平均月額と個人差

厚生年金・国民年金の平均月額
【国民年金の平均月額】
・全体 5万7584円
・男性 5万9965円
・女性 5万5777円
【厚生年金の平均月額】
・全体 14万6429円
・男性 16万6606円
・女性 10万7200円
※国民年金部分を含む
基礎年金部分を含めた厚生年金の平均月額(男女計)は14万6429円となっており、男女別にみると約6万円の差が見られます。
また、厚生年金の受給額は収入と加入期間に大きく左右されるため、1万円未満~30万円以上と個人差が大きくなります。
現代シニアの3割以上が「年金にゆとりがない」
J-FLEC(金融経済教育推進機構)が実施した「家計の金融行動に関する世論調査2024年」によると、60歳代・70歳代の二人以上世帯のうち、年金だけで「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と感じている人が3割以上にのぼることが明らかになりました。
多くの高齢者が「年金にゆとりがない」と感じている背景には、次のような要因が考えられます。
・食料品や光熱費など生活必需品の物価上昇
・高齢化による医療費や介護費の自己負担増
・増税や社会保険料の実質的な負担増加

老齢年金世代が「年金にゆとりがない」と感じる理由
2025年度は年金額が引き上げられていますが、物価上昇率を考慮すれば実質的な購買力はむしろ低下しているのが現実です。
今後もインフレが継続すれば、年金生活を取り巻く環境はさらに厳しさを増す可能性があるでしょう。
シニアの就業率は上昇傾向に。何歳まで働きたいと考えているのか?
年金だけでは生活が苦しいという切実な背景もあり、老後も長く働きたいと考えるシニアが増加しています。
2025年6月10日に内閣府が公表した「令和7年版高齢社会白書」から、シニア世代の就業率を見てみましょう。

年齢階級別就業者数及び就業率の推移
65~69歳の就業率は、2014年の40.1%から、2024年には53.6%まで上昇しています。
人手不足の深刻化を背景に、シニア世代の雇用を拡大する企業が増えていることも、こうした傾向の一因といえるでしょう。
また、「何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたいか」を尋ねた調査では、次のような結果が示されています。

何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたいか(択一回答)
【全体】
・65歳くらいまで:23.7%
・70歳くらいまで:20.0%
・75歳くらいまで:13.7%
・80歳くらいまで:5.3%
・働けるうちはいつまでも:22.4%
・仕事をしたいとは思わない:11.3%
・不明・無回答:3.6%
最も多かったのは「65歳くらいまで」とする回答ですが、次いで「働けるうちはいつまでも」と考える人も多くなっています。
特に、現在すでに収入を伴う仕事をしている人に限ると、「働けるうちはいつまでも」と答えた割合は33.5%にのぼり、シニア世代の高い就業意欲がうかがえます。
まとめ
厚生労働省の統計によると、2025年度時点での平均年金月額は、国民年金で約5万7000円、厚生年金で約14万6000円となっています。
とはいえ、物価上昇を踏まえると実質的な購買力は低下しており、金融経済教育推進機構(J-FLEC)の調査では、シニアの3割以上が「年金にゆとりがない」と回答しています。
こうしたなかで、65歳以降も働き続ける人が増加し、シニアの就業率は上昇傾向にあります。
老後生活を安定させるためには、年金を軸にしつつも、就労収入や資産運用など複数の収入源を組み合わせることが重要となるでしょう。
参考資料
・厚生労働省「いっしょに検証!公的年金 公的年金の仕組み」
・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
・内閣府「令和7年版高齢社会白書」
・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」