2025年に65歳の人「国民年金保険料」40年間、全部でいくら支払った?そして、満額で「月いくら」国民年金を受けとっている?
国民年金保険料は40年間で4倍以上も上昇!一方で平均年収は”微増”

2025年に65歳の人「国民年金保険料」40年間、全部でいくら支払った?そして、満額で「月いくら」国民年金を受けとっている?
秋も深まる11月は、日本年金機構と厚生労働省が定める「ねんきん月間」です。この機会に、公的年金制度について改めて考えてみるのはいかがでしょうか。
この記事では、2025年に65歳を迎え、老齢基礎年金を令和7年度の満額(月額6万9308円)で受け取る方を例に、20歳から60歳までの40年間で支払った国民年金保険料の総額を検証します。
時代と共に変化してきた保険料の具体的な金額を、時系列で見ていきましょう。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
2025年に65歳になる方の国民年金、満額受給額は月々いくら?
2025年に65歳(1960年・昭和35年生まれ)になる方が、65歳から受給を開始する国民年金(老齢基礎年金)の満額は、月額で6万9308円です。
この満額を受け取るためには、加入が義務付けられている20歳から60歳までの40年間(480カ月)にわたり、保険料をすべて納付している必要があります。
もし保険料の未納や免除の期間がある場合は、その分が満額から差し引かれて支給されます。
※国民年金の保険料納付義務は、20歳の誕生日が含まれる月から始まり、60歳の誕生日が含まれる月の前月まで続きます。
【年代別】国民年金保険料の推移(1980年~2020年)
国民年金の保険料は、その時々の社会経済の状況を反映して、毎年改定されています。
ここでは、2025年に65歳になる方が保険料を納めてきた主な期間である1980年(昭和55年)から2020年(令和2年)までの、国民年金保険料がどのように変わってきたかを見ていきましょう。
20歳から40歳までの保険料

国民年金保険料の変遷
・20歳(1980年4月~1981年3月):月額3770円(年額4万5240円)
・21歳(1981年4月~1982年3月):月額4500円(年額5万4000円)
・22歳(1982年4月~1983年3月):月額5220円(年額6万2640円)
・23歳(1983年4月~1984年3月):月額5830円(年額6万9960円)
・24歳(1984年4月~1985年3月):月額6220円(年額7万4640円)
・25歳(1985年4月~1986年3月):月額6740円(年額8万880円)
・26歳(1986年4月~1987年3月):月額7100円(年額8万5200円)
・27歳(1987年4月~1988年3月):月額7400円(年額8万8800円)
・28歳(1988年4月~1989年3月):月額7700円(年額9万2400円)
・29歳(1989年4月~1990年3月):月額8000円(年額9万6000円)
・30歳(1990年4月~1991年3月):月額8400円(年額10万800円)
・31歳(1991年4月~1992年3月):月額9000円(年額10万8000円)
・32歳(1992年4月~1993年3月):月額9700円(年額11万6400円)
・33歳(1993年4月~1994年3月):月額1万500円(年額12万6000円)
・34歳(1994年4月~1995年3月):月額1万1100円(年額13万3200円)
・35歳(1995年4月~1996年3月):月額1万1700円(年額14万400円)
・36歳(1996年4月~1997年3月):月額1万2300円(年額14万7600円)
・37歳(1997年4月~1998年3月):月額1万2800円(年額15万3600円)
・38歳(1998年4月~1999年3月):月額1万3300円(年額15万9600円)
・39歳(1999年4月~2000年3月):月額1万3300円(年額15万9600円)
・40歳(2000年4月~2001年3月):月額1万3300円(年額15万9600円)
41歳から59歳までの保険料

国民年金保険料の変遷
・41歳(2001年4月~2002年3月):月額1万3300円(年額15万9600円)
・42歳(2002年4月~2003年3月):月額1万3300円(年額15万9600円)
・43歳(2003年4月~2004年3月):月額1万3300円(年額15万9600円)
・44歳(2004年4月~2005年3月):月額1万3300円(年額15万9600円)
・45歳(2005年4月~2006年3月):月額1万3580円(年額16万2960円)
・46歳(2006年4月~2006年6月):月額1万3860円(年額16万6320円)
・46歳(2006年7月~2007年3月):月額1万3860円(年額16万6320円)
・47歳(2007年4月~2008年3月):月額1万4100円(年額16万9200円)
・48歳(2008年4月~2009年3月):月額1万4410円(年額17万2920円)
・49歳(2009年4月~2010年3月):月額1万4660円(年額17万5920円)
・50歳(2010年4月~2011年3月):月額1万5100円(年額18万1200円)
・51歳(2011年4月~2012年3月):月額1万5020円(年額18万240円)
・52歳(2012年4月~2013年3月):月額1万4980円(年額17万9760円)
・53歳(2013年4月~2014年3月):月額1万5040円(年額18万480円)
・54歳(2014年4月~2015年3月):月額1万5250円(年額18万3000円)
・55歳(2015年4月~2016年3月):月額1万5590円(年額18万7080円)
・56歳(2016年4月~2017年3月):月額1万6260円(年額19万5120円)
・57歳(2017年4月~2018年3月):月額1万6490円(年額19万7880円)
・58歳(2018年4月~2019年3月):月額1万6340円(年額19万6080円)
・59歳(2019年4月~2020年3月):月額1万6410円(年額19万6920円)
今年65歳の方が40年間で支払った国民年金保険料の合計額
2025年に65歳になる方が、20歳だった1980年(昭和55年)から60歳になる直前までの40年間で納付した国民年金保険料の合計は、561万8040円にのぼります。
ちなみに、令和7年度の国民年金保険料は月額1万7510円です。1980年当時の月額3770円と比較すると、保険料が大幅に上昇したことがわかります。
当時の年収に対する保険料の負担がどの程度だったのか、参考として比較してみましょう。
※比較の公平性を期すため、同じ調査データを用いて「1985年(昭和60年)時点の25歳」と「2021年(令和3年)時点の25歳」のケースを例として挙げます。
◆1985年(昭和60年)における25歳男性のケース
・国民年金保険料:月額6740円(年額8万880円)
・25~34歳男性の平均給与:415万9000円
・年収に占める保険料の割合:1.9%
◆2021年(令和3年)における25歳男性のケース
・国民年金保険料:月額1万6610円(年額19万9320円)
・25~34歳男性の平均給与:441万8000円
・年収に占める保険料の割合:4.5%

出典:内閣府「男女共同参画白書 令和5年版」
この約40年間で、消費税の導入や物価の上昇もありました。
こうした社会の変化を考慮すると、現代の若い世代にとって国民年金保険料の負担は、以前よりも重くなっていると言えそうです。
なお、会社員や公務員など厚生年金に加入している場合は、保険料は給与から天引きされ、会社が半分を負担します。この厚生年金保険料には国民年金保険料も含まれているため、別途支払う必要はありません。
いまのシニア世代の「国民年金」の平均月額はいくら?
2025年度の国民年金の満額は、前述のとおり「月額6万9308円」です。
参考までに、いまのシニア世代が受給する国民年金の平均月額データも見ておきましょう。

国民年金の平均年金月額グラフ
グラフでご覧いただいた通り、国民年金の受給額は、性別や個人の納付状況によって月額1万円未満から7万円以上と、大きな幅があることがわかります。
もし、将来受け取る年金額を少しでも増やしておきたいと考えるなら、「付加保険料(ふかほけんりょう)」の納付を検討してみてはいかがでしょうか。
これは、将来の国民年金の額を増やすことを目的として、毎月の国民年金保険料に任意で上乗せして納める仕組みです。制度がシンプルで非常にコストパフォーマンスが高いのが特徴として知られています。
付加保険料の対象となるのは主に国民年金の第1号被保険者(自営業者、フリーランス、学生など)や、65歳未満の任意加入被保険者です。
・【付加保険料】月400円 × 12カ月 = 年間4800円
・【増える年金額】月200円 × 12カ月 = 年間2400円
・【メリット】この増額分(2400円)を2年間受けとると、納めた総額(4800円)と同額
つまり、老齢基礎年金を受け取り始めてから2年経てば付加保険料分の元がとれて、さらにそれ以降も、毎年2400円の付加年金が生涯にわたって上乗せとして支給され続けます。
まとめ:保険料の変遷と将来への備え
今回は、2025年に65歳になる方が支払ってきた国民年金保険料の変遷をたどりました。時代背景と共に保険料が上昇してきた過程がお分かりいただけたかと思います。
働き方が多様化する現代において、特に自営業やフリーランスの方々にとって、国民年金保険料の負担は決して軽くありません。
また、少子高齢化が進む日本では、将来的に年金の支給水準が引き下げられる可能性も考えられます。
公的年金は老後の生活の基盤ですが、保険料を納めつつ、ご自身で老後資金を準備することも、これからの時代には重要になるでしょう。この記事が、ご自身の将来設計を見つめ直すきっかけになれば幸いです。
参考資料
・日本年金機構「国民年金保険料の変遷」
・内閣府「男女共同参画白書 令和5年版」
・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」