株式投資で勝てる人になるには?…個人投資家だからこそ「小型株」を選ぶべき理由【資産3.7億円の個人投資家が解説】

(※写真はイメージです/PIXTA)
個人投資家のヘム氏は、中~大型株ではなく小型株での投資をおすすめしています。本記事では、ヘム氏による書籍『「増配」株投資年1,075万円もらう資産3.7億円の投資家が教える!』(KADOKAWA)を一部抜粋・再編集して、その理由をご紹介します。
個人投資家は小型株市場で戦え!
私が主戦場とするのは、時価総額の小さい小型株。なぜなら、小型株投資はプロが参加しにくい世界だからです。
国内の企業で東京証券取引所に上場している企業は約4,000社ですが、私の場合、時価総額の大きさで以下[図表1]のように大型株、中型株、小型株に分類しています。分類については厳密な定義はないのですが、私と同じように分類している投資家が多いようです。

[図表1]株の分類 筆者作成
市場の構成企業の割合は次の通り[図表2]。実は、日本の上場企業の半分以上(58%)は時価総額300億円未満の超小型株です。皆さんが大好きな三菱商事、トヨタ、ソニー、三井フィナンシャルグループ等は全て大型株ですが、大型株の構成割合はわずか11%です。

[図表2]分類からみる日本の株式市場構成 筆者作成:2024年4月1日時点の分類
日本市場の参加者の8割はプロ。つまり、ファンドなどの機関投資家です。彼らは巨額の運用資金で株を購入しています。
1日の出来高が少ない小型株を多額の資金で大量に買いつけると株価が上昇し、売却するときには株価を押し下げてしまい、利益が出なくなるので小型株の世界には参入しにくいのです。
「効率的市場仮説」
株式投資とは「企業の本質的価値」と「株価」の差=αを見つけるゲームであり、αが見つけやすいのは小型株だと考えています。
ところが、αは存在しないという説があるのです。それが「効率的市場仮説」。ノーベル経済学賞を2013年に受賞したシカゴ大学ユージン・ファーマ教授が提唱した説です。
この説によると以下の3つの条件のもとでは、株価は常にその時点で、その企業の本質的価値を反映しているため、「α」など存在しないというのです。その3つの条件とは次の通りです。
①市場に十分な参加者がいる
②市場参加者は十分な知識と情報を持っている
③市場参加者は優秀で常に合理的な判断を行う
例えば「1株当たりの本質的価値が1,500円」の企業の株価が現在1,000円だとします。十分な知識と情報を持った市場参加者はその企業の本質的価値を見抜き、割安に放置された株を買います。
逆に株価が2,000円なら、市場参加者は割高と見抜き、売却します。その結果、株価は自然に本質的価値である1,500円に収束するというのです。
つまり、3つの前提のもと、効率的市場仮説が機能していれば、全ての銘柄の株価にはあらゆる情報・成長期待・将来への不安が織り込まれていることになります。するとどの銘柄の株価も、常にほぼ適正な価格であるため、大きなαは存在しません。
たとえαが存在するとしても少額で、企業分析などの労力に見合うリターンは得られず、市場平均を上回るのは困難ということです。
さて、市場平均を上回る利益を得るのが難しいなら、個別株投資で長期にわたり、市場平均以上のリターンを得ている投資家は存在しないことになります。
ところが実際は、長期で市場平均に勝ち続けている投資家がいます。なぜそのようなことが起こるのでしょうか?
効率的市場仮説の盲点をつく小型株投資
市場参加者の8割はプロですが、小型株はそのプロがほとんど参加できない極めて特殊な市場。つまり、以下の状況です。
①市場参加者の80%以上を占めるプロが参加しにくいので、参加者が十分とは言えない
②個人投資家がメインなので十分な知識と情報を持っているとは言えない
③個人投資家はプロほど合理的な判断はできない
そうです。小型株の世界では「効率的市場仮説」の前提が崩れているのです。「効率的市場仮説」の前提が崩れるとミスプライスが発生します。つまり、企業の本質的価値より株価が割高なケースも、割安なケースも存在します。
このミスプライスの中で、株価が割安な投資先、つまり「α」が存在する企業に投資することで、市場平均を上回るリターンが得られるのが小型株の世界なのです。
ヘム
個人投資家
※本記事は『「増配」株投資年1,075万円もらう資産3.7億円の投資家が教える!』(KADOKAWA)の一部を抜粋し、THEGOLDONLINE編集部が本文を一部改変しております。記載内容は当時のものであり、また、投資の結果等に編集部は一切の責任を負いません。