年金、「ふつうの人」はいくらもらってる?「国民年金・厚生年金」60歳~90歳代の平均受給額を《年金一覧表》でみる
- 公的年金の仕組みとは
- 1階部分:国民年金
- 2階部分:厚生年金
- 秋以降に年金の手取りが変わるケースとは?
- 【2025年度の年金額】2024年度と比較して+1.9%増に
- 2025年度の国民年金と厚生年金の年金額例
- 【厚生年金+国民年金】60歳代・70歳代・80歳代・90歳以上「平均年金月額」はいくら?
- 【厚生年金一覧表】60歳代(60〜69歳)
- 【厚生年金一覧表】70歳代(70〜79歳)
- 【厚生年金一覧表】80歳代(80〜89歳)
- 【厚生年金一覧表】90歳以上
- 【国民年金】60歳代・70歳代・80歳代・90歳以上「平均年金月額」はいくら?
- 【国民年金一覧表】60歳代(60〜69歳)
- 【国民年金一覧表】70歳代(70〜79歳)
- 【国民年金一覧表】80歳代(80〜89歳)
- 【国民年金一覧表】90歳以上
- 【厚生年金・国民年金】全体の平均年金月額はいくら?男女差もみる
- 「厚生年金+国民年金」の平均年金月額
- 「国民年金(老齢基礎年金)」の平均年金月額
- 年金見込み額を確認しておきましょう
秋以降に天引きされる金額が増え、年金の手取りが変わるケースも

年金、「ふつうの人」はいくらもらってる?「国民年金・厚生年金」60歳~90歳代の平均受給額を《年金一覧表》でみる
山々の紅葉が深まり、冷たい風が吹き始める晩秋の時節となりました。
次回の年金支給日は12月ですが、年金支給の仕組みについて「手取り額」が変わるタイミングがあることをご存知でしょうか。
公的年金からは、税金や社会保険料が天引きされるのが基本です。
天引き後の金額が実際の生活費となるため、年金生活に入っても税金や社会保険料を確認しておくことも必要です。
今回は、老後の「収入の柱」の1つである年金の仕組みをおさらいしながら、秋以降に年金の手取りが変わるケースや、平均年金月額など年金情報をわかりやすく解説します。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
公的年金の仕組みとは
日本の公的年金制度を確認しましょう。

1階部分:国民年金
・加入者:日本に住む20歳以上から60歳未満の全ての人が原則加入
・保険料:全員一律
・受給額:保険料を40年間欠かさず納めれば満額
2階部分:厚生年金
・加入者:会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入
・保険料:収入に応じて(上限あり)変わる
・受給額:加入期間や納めた保険料により個人差あり
日本の年金は国民年金と厚生年金の2階建てです。
国民年金は20歳以上60歳未満のすべての人が原則加入し、保険料は一律です。
一方で厚生年金は会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入し、収入に応じた保険料を支払うという違いがあります。
秋以降に年金の手取りが変わるケースとは?
公的年金から、社会保険料(健康保険料・介護保険料など)や税金が天引き(特別徴収)されます。
天引きされる額は、年度の途中で金額が変わるのが一般的です。
なぜなら、年金から天引きされる住民税と社会保険料の計算が、二段階(仮徴収・本徴収)のしくみになっているからです。

年金の仮徴収と本徴収
仮徴収とは?
年金から天引きされる国民健康保険料や住民税などの社会保険料は、前年の所得をもとに計算されるしくみとなっています。
ただし、正式な年額が確定するのは、毎年6月~7月頃です。
それにより、金額が確定していない年度前半(4月・6月・8月支給分の年金)においては、前年度2月と同額が暫定的に天引きされます。
これを「仮徴収」と言います。
本徴収とは?
前年の所得が確定して、その年度に支払う社会保険料の正式な年額が決定されると、徴収方法が切り替わります。
確定した年額から、仮徴収として支払った合計額を差し引き、残った金額を年度後半の支給回数で割って天引きします。
これが「本徴収」です。
本徴収は多くの場合、10月支給分からとなりますが、自治体によっては8月からはじまるケースもあります。
前年の所得が増加した場合、「秋以降の年金の手取り額」が想定外に減ってしまうケースがあるため注意しておきましょう。
例として、次のように前年の課税所得が増える場合がこれにあたります。
・年金以外にパート収入や不動産収入などがあった
・不動産の売却や退職金の受け取りで、一時的に大きな所得があった
・配偶者控除などの各種控除の適用がなくなり、課税対象額が増えた
上記のような理由で前年の所得が増えると、年度後半の「本徴収額」が、前半の「仮徴収額」に比べて大幅に高くなる場合があります。
すると、秋以降に天引きされる金額が増えて、年金の手取りが減る可能性もあるのです。
年金の手取は「老後の生活に関わる」大切なものなので、ご自身やご家族の状況をよく確認しておきましょう。
【2025年度の年金額】2024年度と比較して+1.9%増に
公的年金額は、毎年度改定されています。
厚生労働省によると、2025年度の年金額例は以下のとおりです。

令和7年度の年金額の例
2025年度の国民年金と厚生年金の年金額例
・国民年金(老齢基礎年金(満額):1人分):6万9308円(+1308円)
・厚生年金:23万2784円(夫婦2人分)(+4412円)
※昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円(対前年度比+1300円)
※厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
2025年度の公的年金は、2024年度と比較して1.9%増額改定されました。
なお、国民年金は満額で月6万9308円です。
厚生年金は会社員だった夫と、国民年金のみを受給する妻を年金額例として、夫婦で月23万2784円になっています。
では、平均的な年金月額はどれくらいでしょうか。
次章で、年齢別や全体、男女別に平均年金月額を確認していきましょう。
【厚生年金+国民年金】60歳代・70歳代・80歳代・90歳以上「平均年金月額」はいくら?
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、60歳~90歳以上の平均年金月額を各年齢ごとにみていきましょう。
まずは「厚生年金+国民年金」について解説します。
【厚生年金一覧表】60歳代(60〜69歳)

【厚生年金一覧表】60歳代(60〜69歳)
・60歳:厚生年金9万6492円
・61歳:厚生年金10万317円
・62歳:厚生年金6万3244円
・63歳:厚生年金6万5313円
・64歳:厚生年金8万1700円
・65歳:厚生年金14万5876円
・66歳:厚生年金14万8285円
・67歳:厚生年金14万9205円
・68歳:厚生年金14万7862円
・69歳:厚生年金14万5960円
【厚生年金一覧表】70歳代(70〜79歳)

【厚生年金一覧表】70歳代(70〜79歳)
・70歳:厚生年金14万4773円
・71歳:厚生年金14万3521円
・72歳:厚生年金14万2248円
・73歳:厚生年金14万4251円
・74歳:厚生年金14万7684円
・75歳:厚生年金14万7455円
・76歳:厚生年金14万7152円
・77歳:厚生年金14万7070円
・78歳:厚生年金14万9232円
・79歳:厚生年金14万9883円
【厚生年金一覧表】80歳代(80〜89歳)

【厚生年金一覧表】80歳代(80〜89歳)
・80歳:厚生年金15万1580円
・81歳:厚生年金15万3834円
・82歳:厚生年金15万6103円
・83歳:厚生年金15万8631円
・84歳:厚生年金16万59円
・85歳:厚生年金16万1684円
・86歳:厚生年金16万1870円
・87歳:厚生年金16万2514円
・88歳:厚生年金16万3198円
・89歳:厚生年金16万2841円
【厚生年金一覧表】90歳以上

【厚生年金一覧表】90歳以上
・90歳以上:厚生年金16万721円
※65歳未満の厚生年金受給者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢が引き上げられたため、報酬比例部分のみ受給している方も含まれる。
老齢年金の一般的な受給開始年齢は65歳です。65歳以降で見ると、厚生年金の平均月額は14~16万円台となっています。
【国民年金】60歳代・70歳代・80歳代・90歳以上「平均年金月額」はいくら?
ここからは、国民年金のみを受給する場合の「平均年金月額」を確認していきましょう。
【国民年金一覧表】60歳代(60〜69歳)

【国民年金一覧表】60歳代(60〜69歳)
・60歳:国民年金4万3638円
・61歳:国民年金4万4663円
・62歳:国民年金4万3477円
・63歳:国民年金4万5035円
・64歳:国民年金4万6053円
・65歳:国民年金5万9599円
・66歳:国民年金5万9510円
・67歳:国民年金5万9475円
・68歳:国民年金5万9194円
・69歳:国民年金5万8972円
【国民年金一覧表】70歳代(70〜79歳)

【国民年金一覧表】70歳代(70〜79歳)
・70歳:国民年金5万8956円
・71歳:国民年金5万8569円
・72歳:国民年金5万8429円
・73歳:国民年金5万8220円
・74歳:国民年金5万8070円
・75歳:国民年金5万7973円
・76歳:国民年金5万7774円
・77歳:国民年金5万7561円
・78歳:国民年金5万7119円
・79歳:国民年金5万7078円
【国民年金一覧表】80歳代(80〜89歳)

【国民年金一覧表】80歳代(80〜89歳)
・80歳:国民年金5万6736円
・81歳:国民年金5万6487円
・82歳:国民年金5万6351円
・83歳:国民年金5万8112円
・84歳:国民年金5万7879円
・85歳:国民年金5万7693円
・86歳:国民年金5万7685円
・87歳:国民年金5万7244円
・88歳:国民年金5万7076円
・89歳:国民年金5万6796円
【国民年金一覧表】90歳以上

【国民年金一覧表】90歳以上
・90歳以上:国民年金5万3621円
※65歳未満で受給している国民年金の受給者は繰上げ受給を選択した方。
65歳以降の国民年金の平均月額は、いずれの年齢も5万円台でした。
【厚生年金・国民年金】全体の平均年金月額はいくら?男女差もみる
ここまで、60歳~90歳以上における「年齢ごとの平均年金月額」を確認してきました。
次は男女別で、年金月額ごとの人数や全体の平均月額を見てみましょう。

厚生年金の平均額(全年齢)
「厚生年金+国民年金」の平均年金月額
・〈全体〉平均年金月額:14万6429円
・〈男性〉平均年金月額:16万6606円
・〈女性〉平均年金月額:10万7200円
「国民年金(老齢基礎年金)」の平均年金月額
・〈全体〉平均年金月額:5万7584円
・〈男性〉平均年金月額:5万9965円
・〈女性〉平均年金月額:5万5777円
国民年金の場合、男女の平均年金月額に大きな差はありませんでした。
一方で、厚生年金+国民年金は、男女で6万円もの差が生じており、女性の方が月6万円ほど少ないです。
年金の加入期間や収入に男女間で大きな差があることが、受給額に影響を及ぼしていると考えられます。
年金見込み額を確認しておきましょう
今回は公的年金の概要や平均年金受給額について詳しく解説しました。
年金額は納付額や加入期間によって個人差がありますが、本記事の平均受給額を確認し、年金だけでは足りないと感じられた方は多いのではないでしょうか。
将来の年金見込み額の目安がわかれば、老後資金がどのぐらい不足するのか確認することができます。
ご自身の年金見込み額については、ねんきん定期便やねんきんネットから見てみましょう。
老後資金を貯める選択肢は預貯金だけではなく、私的年金や資産運用など様々な選択肢があります。
自分にとって合っている方法を取り入れ、早めに準備を進めていくことをおすすめします。
参考資料
・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
・厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
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