【厚生年金+国民年金】受給額が「月10万円未満」の人の割合は21.2%、では「月20万円以上」は?
次の年金支給日は12月15日です!

【厚生年金+国民年金】受給額が「月10万円未満」の人の割合は21.2%、では「月20万円以上」は?
来月、12月15日は2カ月に1度の年金支給日です。
最新データによると、厚生年金を受け取っている方の平均月額は約14万6000円ですが、現役時代の収入や加入期間によって受給額は大きく変動します。
実際、月10万円に満たない方も少なくありません。
では、月20万円以上を受け取っている人は、どのくらいの割合なのでしょうか。
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日本の公的年金はどんな仕組み?国民年金と厚生年金のキホン

公的年金の支給は、原則として偶数月の15日に行われます。もし15日が土日や祝日の場合は、その直前の平日に支給日が繰り上げられます。
直近では2025年10月15日(水)に支給されており、次回の支給予定日は2025年12月15日(月)です。
日本の公的年金制度は、基礎部分である「国民年金」と、それに上乗せされる「厚生年金」から成る、2階建ての構造になっています。
それぞれの基本的な内容を確認しておきましょう。
国民年金(1階部分)の基本的な仕組み
・加入対象:日本国内に居住する20歳以上60歳未満のすべての人が原則として加入します。
・年金保険料:加入者全員が同じ金額を納めます(※1)。
・老後の受給額:保険料を40年間すべて納付すると、満額を受け取れます(※2)。
※1 2025年度の国民年金保険料は月額1万7510円です。
※2 2025年度の国民年金(老齢基礎年金)の満額は月額6万9308円です。
※3 第1号被保険者は自営業者や学生など、第2号被保険者は厚生年金の加入者、第3号被保険者は第2号被保険者に扶養されている配偶者を指します。
厚生年金(2階部分)の基本的な仕組み
・加入対象:会社員や公務員のほか、一定の要件を満たすパート・アルバイトの方も国民年金に上乗せして加入します(※4)。
・年金保険料:収入に応じて保険料が決定され(※5)、給与から天引きされる形で納付します。
・老後の受給額:加入していた期間や納めた保険料の額によって個人差が生じます。
・被保険者の種類:第1号から第4号までの区分があります(※6)。
※4 特定適用事業所とは、厚生年金保険の被保険者数が年間6ヶ月以上51人以上となる見込みの企業などを指します。
※5 保険料は、標準報酬月額(上限65万円)と標準賞与額(上限150万円)に保険料率を乗じて計算されます。
※6 第1号は民間企業の会社員、第2号は国家公務員、第3号は地方公務員、第4号は私立学校の教職員が該当します。
次の章では、厚生労働省のデータをもとに、それぞれの年金の平均受給月額を具体的に見ていきます。
厚生年金と国民年金の平均受給月額はいくら?
厚生労働省年金局が公表した「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を基に、厚生年金と国民年金の平均的な受給月額を確認します。

厚生年金・国民年金の平均年金月額(2023年度末現在)
厚生年金の平均受給月額
・全体平均:14万6429円
・男性平均:16万6606円
・女性平均:10万7200円
※国民年金の金額を含みます。
※ここでは、民間企業に勤務していた方が対象の「厚生年金保険(第1号)」の月額を紹介しています。
国民年金の平均受給月額
・全体平均:5万7584円
・男性平均:5万9965円
・女性平均:5万5777円
国民年金は、保険料が全員一律であるため、将来受け取る年金額に大きな差は生まれにくいのが特徴です。
平均受給額は男女ともに月5万円台で、満額でも2025年度は月6万9308円です。このため、国民年金だけで月10万円を超えることはありません。
一方、厚生年金は国民年金に上乗せして支給されるため、受給額は多くなる傾向にあります。
また、厚生年金の保険料は現役時代の収入によって変わるため、老後の受給額には大きな個人差が生まれます。
では、実際に年金を「月20万円以上」受け取っている人は、どのくらいの割合で存在するのでしょうか。次章で「月10万円未満」の方の割合と比較しながら見ていきましょう。
【厚生年金+国民年金】「月10万円未満」は21.2%、では「月20万円以上」は?
前述の通り、厚生年金の受給額は、現役時代の働き方や収入によって大きく左右されます。
ここからは、国民年金分を含んだ厚生年金の受給額が、具体的にどのように分布しているのかを見ていきましょう。

厚生年金の受給額ごとの受給権者数
厚生年金受給額「10万円未満」の人数内訳
・1万円未満:4万4420人
・1万円以上~2万円未満:1万4367人
・2万円以上~3万円未満:5万231人
・3万円以上~4万円未満:9万2746人
・4万円以上~5万円未満:9万8464人
・5万円以上~6万円未満:13万6190人
・6万円以上~7万円未満:37万5940人
・7万円以上~8万円未満:63万7624人
・8万円以上~9万円未満:87万3828人
・9万円以上~10万円未満:107万9767人
厚生年金受給額「20万円以上」の人数内訳
・20万円以上~21万円未満:80万1770人
・21万円以上~22万円未満:62万6732人
・22万円以上~23万円未満:43万6137人
・23万円以上~24万円未満:28万6572人
・24万円以上~25万円未満:18万9132人
・25万円以上~26万円未満:11万9942人
・26万円以上~27万円未満:7万1648人
・27万円以上~28万円未満:4万268人
・28万円以上~29万円未満:2万1012人
・29万円以上~30万円未満:9652人
・30万円以上~:1万4292人
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金を含む厚生年金の受給額が「月10万円未満」の人は全体の21.2%を占めています。
それに対して「月20万円以上」を受け取っている人は16.3%で、10万円未満の層よりも割合が低いことが分かります。
《受給額別の割合》
・10万円未満:21.2%
・10万円以上:78.8%
・15万円以上:47.6%
・20万円以上:16.3%
・20万円未満:83.7%
・30万円以上:0.09%
これらの割合は、あくまで厚生年金(国民年金を含む)の受給者に限定したデータです。
国民年金のみを受給している人も含めて考えると、「月10万円未満」の割合はさらに高くなり、「月20万円以上」の割合はより一層低くなると考えられます。
高齢者世帯の半数以上が年金以外の収入を必要としている現実
厚生労働省が公表した「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」では、高齢者世帯(※)の収入の内訳が示されています。
高齢者世帯の平均所得構成を見ると、最も大きな割合を占めるのが「公的年金・恩給」で63.5%です。
続いて、就労による収入である「稼働所得」が25.3%、利子や配当金などの「財産所得」が4.6%となっており、老後の生活が公的年金中心であることがうかがえます。
しかし、公的年金だけで生活費の100%をまかなえている世帯は、全体の43.4%にとどまっています。

出典:厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」
・総所得に占める公的年金・恩給の割合が100%の世帯:43.4%
・総所得に占める公的年金・恩給の割合が80~100%未満の世帯:16.4%
・総所得に占める公的年金・恩給の割合が60~80%未満の世帯:15.2%
・総所得に占める公적年金・恩給の割合が40~60%未満の世帯:12.9%
・総所得に占める公的年金・恩給の割合が20~40%未満の世帯:8.2%
・総所得に占める公的年金・恩給の割合が20%未満の世帯:4.0%
このデータから、高齢者世帯の半数以上にあたる56.6%が、年金以外の何らかの収入を必要としている現状が明らかになりました。
※高齢者世帯とは、65歳以上の人のみで構成されるか、または65歳以上の人に18歳未満の人が加わった世帯を指します。
まとめ:老後を見据え、年金以外の複数の収入源確保を
厚生年金受給者のうち「月20万円以上」を受け取る層よりも「月10万円未満」の層の方が多いということがわかりました。
老後の年金からも税金や保険料が引かれますので、手取り額を想定したうえで老後資金づくりを検討していく必要があります。
また、公的年金だけで生活できる高齢者世帯は半数未満です。多くの方が年金以外の収入が必要な状況にあります。
少子高齢化が進む現代において、公的年金だけに過度に依存するのではなく、現役時代から計画的に資産形成を進めることが重要です。
なお、年金を含め所得額が一定額に満たない方は、年金生活者支援給付金の対象となります。
2025年度の年金生活者支援給付金の支給要件は次のとおり。
・65歳以上の老齢基礎年金の受給者である。
・同一世帯の全員が市町村民税非課税である。
前年の公的年金等の収入金額※1とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は90万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は90万6700円以下※2である。
※障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
この給付金は、支給要件を満たす限り2カ月に1度、公的年金支給日に振り込まれます。給付基準額は5410円(2025年度)で国民年金保険料の納付状況により給付額が計算されます。
年金生活において貴重な収入源となるでしょう。
※この記事は、再編集して再公開しています。
参考資料
・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」
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