「年金受給者で確定申告が不要な人ってどんな人?」60歳代から90歳代のふつうの人「みんなの平均年金月額」を見てみる!
- 厚生年金と国民年金、2階建てのしくみ
- 1階部分に相当する国民年金(基礎年金)とは
- 2階部分として上乗せされる厚生年金とは
- 厚生年金、60歳代から90歳代の"ふつうの人"「みんなの平均はいくら?」
- 60歳代(60歳~69歳)の厚生年金受給額
- 70歳代(70歳~79歳)の厚生年金受給額
- 80歳代(80歳~89歳)の厚生年金受給額
- 90歳以上の厚生年金受給額
- 国民年金、60歳代から90歳代の"ふつうの人"「みんなの平均はいくら?」
- 60歳代(60歳~69歳)の国民年金受給額
- 70歳代(70歳~79歳)の国民年金受給額
- 80歳代(80歳~89歳)の国民年金受給額
- 90歳以上の国民年金受給額
- 厚生年金、受給額の個人差「月額1万円未満から30万円以上も!」国民年金は?
- 厚生年金受給額に見られる個人差について
- 国民年金受給額に見られる個人差について
- 厚生年金と国民年金、働き方や生き方が多様化する今「みんなの年金どうなっている?」
- ケース1:厚生年金への加入期間が中心の男性
- ケース2:国民年金(第1号被保険者)への加入期間が中心の男性
- ケース3:厚生年金への加入期間が中心の女性
- ケース4:国民年金(第1号被保険者)への加入期間が中心の女性
- ケース5:国民年金(第3号被保険者)への加入期間が中心の女性
- 厚生年金と国民年金、年金受給者の確定申告不要制度とは?
- 確定申告が不要になる具体的な条件
- スマートフォンで完結する確定申告は2025年(令和7年)分からより便利に
- 厚生年金と国民年金、さらにiDeCoなどの私的年金も検討
厚生年金、受給額の個人差「月額1万円未満から30万円以上も!」国民年金は?

「年金受給者で確定申告が不要な人ってどんな人?」60歳代から90歳代の"ふつうの人"「みんなの平均年金月額」を見てみる!
2025年も終わりに近づき、年末調整や冬のボーナスの話題とともに、家計や将来のお金について考える機会が増える季節になりました。来月は年金支給月でもあり、ご自身の親世代が実際にいくら受け取っているのか、そして自分たちの将来はどうなるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。
特に30代や40代の方々にとっては、老後生活はまだ遠い未来に感じられるかもしれませんが、早くから正しい知識を持つことが大切です。この記事では、日本の公的年金の基本的な仕組みから、厚生労働省の最新データに基づいた年代別の平均受給額、働き方によるモデルケースまでを詳しく解説していきます。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
厚生年金と国民年金、2階建てのしくみ
公的年金は「2階建て構造」などと表現されます。
これは、1階部分にあたる「国民年金(基礎年金)」、2階部分にあたる「厚生年金」から成り立つためです。

1階部分に相当する国民年金(基礎年金)とは
・加入対象者:原則として日本に住む20歳以上から60歳未満の全員
・年金保険料:全員一律、ただし年度ごとに改定あり(2025年度月額:1万7510円)
・受給額:保険料を40年間欠かさず納付すれば満額(2025年度月額:6万9308円)
2階部分として上乗せされる厚生年金とは
・加入対象者:会社員や公務員、またパートなどで特定適用事業所(※1)に働き一定要件を満たした人
・年金保険料:収入に応じて(上限あり)変わる(※2)
・受給額:加入期間や納めた保険料により個人差あり
※1 特定事業所:1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者(短時間労働者は含まない、共済組合員を含む)の総数が51人以上となることが見込まれる企業など
※2 厚生年金の保険料額:標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される
国民年金には、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員が原則加入し、一律の年金保険料を納めます。
一方で厚生年金は、会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入し、収入に応じた年金保険料を納めるしくみです。
厚生年金、60歳代から90歳代の"ふつうの人"「みんなの平均はいくら?」
今のシニア層が実際に受け取れる年金額はいくらくらいなのでしょうか。
厚生労働省年金局が発表した「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」のデータをもとに、年齢ごとの平均年金月額を一覧形式で見てみましょう。
厚生年金(国民年金部分を含む)の平均年金月額を確認します。
60歳代(60歳~69歳)の厚生年金受給額

60歳代の厚生年金額
・60歳:厚生年金9万6492円
・61歳:厚生年金10万317円
・62歳:厚生年金6万3244円
・63歳:厚生年金6万5313円
・64歳:厚生年金8万1700円
・65歳:厚生年金14万5876円
・66歳:厚生年金14万8285円
・67歳:厚生年金14万9205円
・68歳:厚生年金14万7862円
・69歳:厚生年金14万5960円
※65歳未満の厚生年金受給者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢が引き上げられたため、報酬比例部分のみ受給している方も含む。
70歳代(70歳~79歳)の厚生年金受給額

70歳代の厚生年金額
・70歳:厚生年金14万4773円
・71歳:厚生年金14万3521円
・72歳:厚生年金14万2248円
・73歳:厚生年金14万4251円
・74歳:厚生年金14万7684円
・75歳:厚生年金14万7455円
・76歳:厚生年金14万7152円
・77歳:厚生年金14万7070円
・78歳:厚生年金14万9232円
・79歳:厚生年金14万9883円
80歳代(80歳~89歳)の厚生年金受給額

80歳代の厚生年金額
・80歳:厚生年金15万1580円
・81歳:厚生年金15万3834円
・82歳:厚生年金15万6103円
・83歳:厚生年金15万8631円
・84歳:厚生年金16万59円
・85歳:厚生年金16万1684円
・86歳:厚生年金16万1870円
・87歳:厚生年金16万2514円
・88歳:厚生年金16万3198円
・89歳:厚生年金16万2841円
90歳以上の厚生年金受給額

90歳代の厚生年金額
・90歳以上:厚生年金16万721円
標準的な年金受給開始年齢は65歳となっています。65歳以降の各年齢で受け取れる厚生年金の平均年金月額は、14万円~16万円台でした。
国民年金、60歳代から90歳代の"ふつうの人"「みんなの平均はいくら?」
国民年金(老齢基礎年金)について、各年齢で受給できる平均年金月額を見ていきます。
60歳代(60歳~69歳)の国民年金受給額

60歳代の国民年金額
・60歳:国民年金4万3638円
・61歳:国民年金4万4663円
・62歳:国民年金4万3477円
・63歳:国民年金4万5035円
・64歳:国民年金4万6053円
・65歳:国民年金5万9599円
・66歳:国民年金5万9510円
・67歳:国民年金5万9475円
・68歳:国民年金5万9194円
・69歳:国民年金5万8972円
※65歳未満の国民年金(老齢基礎年金)受給者は繰上げ受給を選択した方。
70歳代(70歳~79歳)の国民年金受給額

70歳代の国民年金額
・70歳:国民年金5万8956円
・71歳:国民年金5万8569円
・72歳:国民年金5万8429円
・73歳:国民年金5万8220円
・74歳:国民年金5万8070円
・75歳:国民年金5万7973円
・76歳:国民年金5万7774円
・77歳:国民年金5万7561円
・78歳:国民年金5万7119円
・79歳:国民年金5万7078円
80歳代(80歳~89歳)の国民年金受給額

80歳代の国民年金額
・80歳:国民年金5万6736円
・81歳:国民年金5万6487円
・82歳:国民年金5万6351円
・83歳:国民年金5万8112円
・84歳:国民年金5万7879円
・85歳:国民年金5万7693円
・86歳:国民年金5万7685円
・87歳:国民年金5万7244円
・88歳:国民年金5万7076円
・89歳:国民年金5万6796円
90歳以上の国民年金受給額

90歳代の国民年金額
・90歳以上:国民年金5万3621円
65歳以降の人が受給できる国民年金(老齢基礎年金)の平均年金月額は、どの年齢でも5万円台となっています。
厚生年金、受給額の個人差「月額1万円未満から30万円以上も!」国民年金は?
老後の生活を支える大切な収入源となる公的年金ですが、受給額は年金加入状況により決まるため個々で異なります。
どれくらいの個人差があるのかを見てみましょう。
厚生年金受給額に見られる個人差について

厚生年金の平均額(全年齢)
・〈全体〉平均年金月額:14万6429円
・〈男性〉平均年金月額:16万6606円
・〈女性〉平均年金月額:10万7200円
※国民年金部分を含む
厚生年金の受給額分布(1万円刻み)
・1万円未満:4万4420人
・1万円以上~2万円未満:1万4367人
・2万円以上~3万円未満:5万231人
・3万円以上~4万円未満:9万2746人
・4万円以上~5万円未満:9万8464人
・5万円以上~6万円未満:13万6190人
・6万円以上~7万円未満:37万5940人
・7万円以上~8万円未満:63万7624人
・8万円以上~9万円未満:87万3828人
・9万円以上~10万円未満:107万9767人
・10万円以上~11万円未満:112万6181人
・11万円以上~12万円未満:105万4333人
・12万円以上~13万円未満:95万7855人
・13万円以上~14万円未満:92万3629人
・14万円以上~15万円未満:94万5907人
・15万円以上~16万円未満:98万6257人
・16万円以上~17万円未満:102万6399人
・17万円以上~18万円未満:105万3851人
・18万円以上~19万円未満:102万2699人
・19万円以上~20万円未満:93万6884人
・20万円以上~21万円未満:80万1770人
・21万円以上~22万円未満:62万6732人
・22万円以上~23万円未満:43万6137人
・23万円以上~24万円未満:28万6572人
・24万円以上~25万円未満:18万9132人
・25万円以上~26万円未満:11万9942人
・26万円以上~27万円未満:7万1648人
・27万円以上~28万円未満:4万268人
・28万円以上~29万円未満:2万1012人
・29万円以上~30万円未満:9652人
・30万円以上~:1万4292人
厚生年金の平均年金月額は男女全体で14万6429円です。
男女別では、男性16万6606円、女性10万7200円と、6万円ほどの差があります。
個人差については、上のグラフの受給額分布が示すとおり、「月額1万円未満から30万円以上」となっています。
国民年金受給額に見られる個人差について

国民年金の平均額(全年齢)
・〈全体〉平均年金月額:5万7584円
・〈男性〉平均年金月額:5万9965円
・〈女性〉平均年金月額:5万5777円
国民年金の受給額分布(1万円刻み)
・1万円未満:5万8811人
・1万円以上~2万円未満:24万5852人
・2万円以上~3万円未満:78万8047人
・3万円以上~4万円未満:236万5373人
・4万円以上~5万円未満:431万5062人
・5万円以上~6万円未満:743万2768人
・6万円以上~7万円未満:1597万6775人
・7万円以上~:227万3098人
国民年金の平均年金月額は男女全体、男性・女性ともに5万円台です。
ボリュームゾーンは「6万円以上~7万円未満」となっています。
個人差については、上のグラフの受給額分布が示すとおり、「月額1万円未満~7万円以上」となっています。
厚生年金と国民年金、働き方や生き方が多様化する今「みんなの年金どうなっている?」
働き方や生き方が多様化する今、「将来、自分はどのくらいの年金を受け取れるんだろう?」と気になっている人もいるでしょう。
厚生労働省は、今回の年金改定の発表と同時に、「多様なライフコースに応じた年金額の例」も示しています。
ここでは、年金加入経歴を5つのパターン(男性2パターン、女性3パターン)に分類し、「2025年度に65歳になる人」を想定した年金額の概算が提示されています。

ライフコース別のモデル年金額
ケース1:厚生年金への加入期間が中心の男性
年金月額の目安:17万3457円
・平均厚生年金期間:39.8年
・平均収入:50万9000円※賞与含む月額換算。以下同じ。
・基礎年金:6万8671円
・厚生年金:10万4786円
ケース2:国民年金(第1号被保険者)への加入期間が中心の男性
年金月額の目安:6万2344円
・平均厚生年金期間:7.6年
・平均収入:36万4000円
・基礎年金:4万8008円
・厚生年金:1万4335円
ケース3:厚生年金への加入期間が中心の女性
年金月額の目安:13万2117円
・平均厚生年金期間:33.4年
・平均収入:35万6000円
・基礎年金:7万566円
・厚生年金:6万1551円
ケース4:国民年金(第1号被保険者)への加入期間が中心の女性
年金月額の目安:6万636円
・平均厚生年金期間:6.5年
・平均収入:25万1000円
・基礎年金:5万2151円
・厚生年金:8485円
ケース5:国民年金(第3号被保険者)への加入期間が中心の女性
年金月額の目安:7万6810円
・平均厚生年金期間:6.7年
・平均収入:26万3000円
・基礎年金:6万7754円
・厚生年金:9056円
これらの年金額の例を見ても分かるように、厚生年金の加入期間や現役時代の平均収入によって、年金月額は大きく変動します。
特に、現役時代に国民年金と厚生年金のどちらを中心に加入していたかによって、老後の受給額は大きく変わることが見て取れます。
厚生年金と国民年金、年金受給者の確定申告不要制度とは?
公的年金は「雑所得」に分類されますが、一定の条件を満たす場合には「確定申告不要制度」が適用され、確定申告をおこなう必要がなくなります。
確定申告が不要になる具体的な条件
以下の両方に該当する場合、計算の結果、納税額がある場合でも所得税等の確定申告は不要です。
・公的年金等(※1)の収入金額の合計額が400万円以下であり、かつ、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる
・公的年金等に係る雑所得以外の所得金額(※2)が20万円以下である
※1 国民年金や厚生年金、共済組合から支給を受ける老齢年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金、老齢共済年金)、恩給(普通恩給)や過去の勤務に基づき使用者であった者から支給される年金、確定給付企業年金契約に基づいて支給を受ける年金など
※2 生命保険や共済などの契約に基づいて支給される個人年金、給与所得、生命保険の満期返戻金など

確定申告不要制度の対象者
ただし、所得税の還付を受けたい場合(※3)は確定申告が必要となります。
また、所得税の確定申告が不要な場合でも、生命保険料控除や地震保険料控除など、源泉徴収票に記載されていない控除を適用したいケースや、公的年金などに係る雑所得以外の所得があり住民税の申告が必要となるケースがあります(※4)。
不明な点はお住まいの市区町村に問い合わせましょう。
※3 公的年金から源泉徴収された所得税を、医療費控除や雑損控除などにより取り戻したい場合
※4 所得税の確定申告をすれば、その情報が市区町村に送られるため、改めて住民税の申告をする必要はありません
スマートフォンで完結する確定申告は2025年(令和7年)分からより便利に
令和7年(2025年)分の確定申告は、スマートフォンとマイナンバーカードの連携が進み、さらに簡単になります。
スマートフォンのマイナンバーカードを利用すれば、マイナンバーカードをスマホで読み取らなくても、申告書の作成・e-Tax送信が可能です。
申告書は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で案内に沿って入力すると完成。自動計算機能によって計算ミスも防げます。
また、マイナポータル連携の機能を使うと、保険料控除証明書や源泉徴収票などの情報を自動取得し、確定申告書へ反映できます。書類を集めて入力する手間が省け、確定申告にかかる時間が大幅に短縮できるでしょう。
注意点:マイナンバーカードと電子証明書の有効期限切れ
便利なサービスを継続して利用するために、マイナンバーカードと電子証明書の有効期限には注意が必要です。期限切れになるとe-Taxでの手続きができなくなります。
確定申告の時期は、市区町村の更新窓口が特に混み合うことが予想されます。時間に余裕をもって早めに更新手続きをおこないましょう。
厚生年金と国民年金、さらにiDeCoなどの私的年金も検討
ここまで年金一覧表を用いて60歳からの年金額について詳しく見てきました。
これを見ると現役世代の方は老後の年金がどの程度なのか、自分自身の理想の生活を送るためにはどれくらい不足するのか把握できるのではないでしょうか。
この不足分を用意する方法として最近では預貯金だけでなく新NISAやiDeCoのような制度を使う方も増えています。
新NISAやiDeCoは預貯金よりも効率よくお金を貯めることが出来る可能性もありますが元本の保証がないものもありますのでまずは自分自身で詳しく調べてみてはいかがでしょうか。
参考資料
・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
・政府広報オンライン「ご存じですか?年金受給者の確定申告不要制度」
・国税庁「令和7年分の確定申告はスマホとマイナポータル連携でもっと便利に!」
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