「2億円以上の支払いも」脱税で起訴されたインフルエンサー・宮崎麗果被告が「マルサ」に狙われたワケ

SNSではド派手な生活を披露していた宮崎麗果被告。その原資は脱税で作った資金だったようだが……(オフィシャルインスタグラムより)
フェラーリやロールス・ロイス、ベンツなどの高級車を所有
なぜバレたのか――。
実業家でインフルエンサーの宮崎麗果被告(37)が社長を務める広告代理業「Solarie(ソラリエ)」(東京都渋谷区)が12月25日、約4億9600万円の所得を隠し、法人税など計約1億5700万円を脱税したとして、東京地検特捜部に在宅起訴された。
宮崎麗果――本名は「宮崎麗香」。2度の離婚を経て元EXILEの黒木啓司氏と3度目の結婚。現在は4人の子どもと暮らしている。父は白眞勲元参院議だ。
起訴内容によると、宮崎被告は架空の業務委託費を計上するなどして、’21年1月期と、’24年1月期までの2年間で、所得約4億9600万円を隠し、法人税約1億2600万円を脱税したほか、’22年2月~’24年1月、消費税約3100万円を免れた。
不正に得た金はブランド品の購入に充て、自身のSNSで紹介するなどしていた。宮崎被告を知る人物が明かす。
「インスタグラムのフォロワー数は47万人以上。10月にはエルメスのバーキンがズラリと並ぶクローゼットを公開したり、2月にはフェラーリやロールス・ロイス、ベンツなどの高級車を所有していることを明かしていました。家族でハワイなど海外にも頻繁に出掛けていましたね。夫の啓司氏とは円満で、12月15日には英語で『いつもそばにいてくれてありがとう』のメッセージとともに、4年前のウエディング写真を披露しています」
セレブ生活を謳歌する宮崎被告に目をつけたのが、国税局査察部、通称「マルサ」だった。
1987年公開の映画『マルサの女』(伊丹十三監督)で脚光を浴びたマルサは、税務調査のプロ。財界では「ニラまれたら最後」と戦々恐々とする経営者も多い。全国紙経済担当記者が明かす。
「宮崎被告が経営するSolarieの事業規模とSNSにアップしていた豪遊生活に違和感を持った可能性があります。最近はこの手のパターンで摘発されるケースが増えているんです。警察官が薬物中毒者などの不審人物を瞬時に見抜くことができるように、マルサも怪しい会社や人物を嗅ぎ分けることができます。ある意味、宮崎被告は目立ちすぎていたのかもしれません」
マルサの動きを察知したのか、宮崎被告はここ数ヵ月で高級車コレクションに代表される過去のセレブ投稿をしれっと削除している。しかし“時すでに遅し”だったのは言うまでもない。
今回の件を受け、宮崎被告はインスタのストーリーズで
〈過去の税務申告につきまして、現在、関係当局よりご指摘を受けております。本件については、過少申告のご指摘を重く受け止め、深く反省しております〉
と謝罪している。

夫は元EXILEの黒木啓司氏と仲睦まじい姿を披露する宮崎麗果被告(自身のインスタグラムより)
10年以下の拘禁刑又は罰金という重い法定刑
「過少申告」というワードでインパクトが薄まっているが、当局は申告漏れではなく、悪意をもって税逃れをした「脱税」と認定している。今後、有罪となった場合、量刑などを含めて宮崎被告はどうなっていくのか?
そこで、本サイトは『弁護士法人ユア・エース』正木絢生代表弁護士に話を聞いた。
「有罪となれば、法人税法159条や消費税法64条の『不正により税を免れた』罪が中心となり、10年以下の拘禁刑又は罰金(併科あり)という重い法定刑が定められています。量刑は脱税金額、脱税の計画性、年数、主導性、納付状況、再発防止の実効性などが考慮されます。宮崎氏のコメントを見ると、罪を認めて納付に応じる姿勢のようです。
検察庁は情状を考慮して在宅起訴していると思われます。断定はできませんが、執行猶予を付された拘禁刑になるのではないかと考えます。ですので、“1億円超なら必ず実刑”とは言い切れません。弁護士の指導で税金の完納・再発防止策等求められる対応をしっかり行えば、執行猶予になるものです。本件が実刑となる可能性は0ではありませんが、低いと思います」
とはいえ、4人の子どもを育てる宮崎被告にしてみれば、気が気ではないだろう。
似たようなパターンでは、“青汁王子”こと三崎優太氏の“脱税事件”が思い出される。
’19年、架空の広告宣伝費を計上し、2年で約1億8000万円の法人税の支払いを免れた法人税法違反(脱税)で、三崎氏は懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を受けた。同氏は’23年9月に執行猶予期間を満了している。
当然、有罪判決となれば、金銭的なツケは払わねばならない。
「支払いは、免れた本税に加え、重加算税などの加算税、延滞税が上乗せされるのが通常です。虚偽領収書・架空計上が『隠ぺい仮装』と評価されると、重加算税は原則35%(類型により40%、繰り返しで加重も)となり得るため、本税が約1億5700万円規模なら、加算税だけで概算5000万円超に達する場面があります。延滞税は納期限翌日から日割りで増え、途中納付の有無や確定までの期間で大きく変動します」(前出・『弁護士法人ユア・エース』正木絢生代表弁護士)
本税を合わせて2億円以上支払う可能性もあるという。
あまりの羽振りの良さに、周囲からも
「そんなに儲かるんだ!?」
と不思議がられていたという宮崎被告。公判が進むにつれ、セレブ生活の実態も明らかになってくるはずだ。
理不尽に思うことはあっても、納税は国民の義務。くれぐれも対岸の火事とは思わぬことだ――。
コメント:正木絢生(まさき・けんしょう)弁護士
『弁護士法人ユア・エース』代表。第二東京弁護士会所属。消費者トラブルや交通事故・相続・労働問題・詐欺事件・薬物事件など民事事件から刑事事件まで幅広く多数手掛ける。BAYFM『ゆっきーのCan Can do it!』にレギュラー出演するほか、ニュース・情報番組などメディア出演も多数。YouTubeの「マサッキー弁護士チャンネル」にて、法律やお金のことをわかりやすく解説、ユア・エース公式チャンネル「ちょっと気になる法律相談」では知っておきたい法律知識を配信中。

産後の水着姿を披露していた宮崎麗果被告(自身のインスタグラムより)

カリスマインフルエンサーとして、女性の憧れの存在だった宮﨑被告だが……