投資でお金を増やすのは何のため?「お金」のプロが教える投資スタート時の極意
物価高や円安が進む現代に、お金に困らずに暮らしていくには、お金の本質やしくみ、流れをきちんと理解することが大切。お金の基本から、「景気」「物価」「為替」「株価」といった基礎的な経済用語の意味、税金・年金・保険のルールまで、やさしく丁寧に解説した『社会人の基本 お金のしくみがわかるおとな事典 金融・経済「超」入門』では、お金を「稼ぐ・使う」「増やす・貯める」「納める・備える」とはどういうことか、監修者ならではのポイントもまじえて紹介。「インフレ時代を勝ち抜く」ための1冊から、抜粋してご紹介します!
日々の生活をきりつめる投資はダメ
今後、日本でも投資があたり前の時代になるでしょう。ただし、投資は余剰資金でおこなうのが原則です。
資産を増やしたいからとNISAにお金をまわしすぎる「NISA貧乏」という言葉がありますが、これでは充実した人生につながりません。投資は未来に向けて資産を増やすものですが、今の生活を犠牲にすべきではないのです。
収入から生活費と娯楽費、近い将来使うお金を差し引いた残りが、投資にまわせるお金です。少額からでも大丈夫。10年、20年、30年と長い時間を味方につけて、あせらず堅実に続けていきましょう。
〇投資に使うお金とは
生活費と、心を豊かにする趣味・娯楽費はかならず確保してください。それ以外のお金から、投資にまわすぶんを考えます。

『社会人の基本 お金のしくみがわかるおとな事典 金融・経済「超」入門』より
〇何のために? も考える
投資自体が目的になってしまう人も少なくありません。お金は使ってこそいきるもの。何のために増やすのか、目的を考えておきましょう。

Photo by iStock
■ 住宅資金
10年、20年後の住宅購入をめざして、頭金を貯める。また、建て替えやリフォームの資金にあてるなども。
■ 結婚資金
結婚式や引っ越しの費用など、2人の新生活のための資金をつくる。
■起業や夢をかなえるため
事業をおこすための資金や、自分の夢をかなえるための資金をつくる。
■教育資金
私立の学校に進学させたい、留学させたい、特別な習いごとをさせたいなど、こどもの教育資金をつくる。
■老後の生活費
年金ではたりない生活費をつくる。田舎でのんびり暮らしたい、旅行をしたいなども。
「長期・積立・分散」で損するリスクをおさえよう
預貯金と投資の大きなちがいは、購入した金融商品の価格が変動することです(リスク)。しかし、逆にいえば、この値動きがあるからこそ、利益(リターン)が得られるのです。リスクが大きいほど、リターンも大きくなるというように、つねにセットで考えます。価格変動の影響をできるだけおさえるには「長期・積立・分散」を守ることが大切です。
〇投資のリスク
どのような金融商品でも、値上がりすることもあれば、値下がりすることもあります。値動きではなく、傾向をみるのがポイントです。

『社会人の基本 お金のしくみがわかるおとな事典 金融・経済「超」入門』より
〇リスクをおさえるには
投資にリスクはつきもの。できるだけリスクをおさえるには、次の3つの基本をしっかり守ること。

Photo by iStock
■長期[最低10 年は運用]
金融商品は一時的に価格が下がっても、長期に保有していれば徐々に上がっていく傾向がある。最低10年、できれば数十年単位で運用を。
■積立[毎月同額ずつ投資]
金融商品の価格が低いときを狙って、まとめて買うのはプロでもむずかしい。毎月同額をコツコツ長期間積み立てれば、短期的な価格変動リスクを軽減することができる。
■分散[複数の商品を買う]
同じ企業の株式だけ、同じ金融商品だけを買うのはリスクが高い。企業も金融商品も分散して投資したほうが、リスクを最小限におさえられる。