「オルカン」に歴史的な資金流入! 投信市場全体にも前月比1兆円超流入の年初買い効果=26年1月投信概況

「オルカン」に歴史的な資金流入! 投信市場全体にも前月比1兆円超流入の“年初買い”効果=26年1月投信概況
三菱アセット・ブレインズがまとめた2026年1月の公販ファンド(ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信等を除いた公募投信)の純資産残高は約141兆4448億円で前月比約3兆6888億円増加した。純資産残高は9カ月連続で増加し、前月に続いて史上最大を更新した。純資産残高の増加額は前月の約2兆3090億円から約1兆3800億円増加した。「外国株式型」は増加額が約1兆6948億円(前月は約1兆9374億円増加)と純資産残高増加のけん引役になっているが、「国内株式型」が約1兆108億円(同約1550億円増加)の増加と大幅に残高を拡大した。また、純金ファンドなどが含まれる「その他」が約8931億円(同約1950億円増加)、「複合資産型」も約3813億円(同約2768億円増加)の増加だった。一方、「エマージング株式型」は約1200億円減少(前月は約798億円減少)、「エマージング債券型」は約414億円減少(同約118億円減少)とエマージング市場が減少し、「国内REIT」が約347億円減少(同約238億円減少)、「外国REIT」が約578億円減少(同約1101億円減少)とREIT型も減少した。「国内債券型」は約137億円減少(同約283億円減少)と2024年9月以来17カ月連続の残高減少が続いている。

資金流入額は約2兆4710億円と前月の約1兆3340億円から1兆円以上増加した。資産別には「外国株式型」が約1兆7590億円と前月(約9810億円)から大幅に増加し、次いで「国内株式型」が約3310億円の流入増と前月(約1820億円の流入超)から大きく増加し、「その他」も約2780億円の流入超と前月(約860億円の流入超)から大きく増加した。一方、資金流出では、「エマージング株式」(約380億円)、「外国REIT」(約360億円)、「外国債券」(約230億円)の順に資金が流出した。
1月の大幅な資金流入増は、「昨年1月と同様に今年分のNISA枠の利用開始に伴う年初の一括購入が寄与したと推察される」(三菱アセット・ブレインズ)。また、昨年末と比較すると「国内株式型」「その他」への資金流入が大きく拡大している。三菱アセット・ブレインズは、「投資家のニーズが『外国株式』以外の資産にも拡がっていることがうかがえる」と市場の変化に注目している。
「オルカン」に歴史的な資金流入、流入増の「ゴールド」に波乱
流入額上位20ファンドでは、トップは前月同様に三菱UFJアセットマネジメントが設定する「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)(愛称:オルカン)」(流入額5890億円、前月2875億円)だった。「オルカン」への資金流入超過額は年末と比較してほぼ倍増した。2024年1月の3539億円、2025年1月の3758億円をも上回る歴史的な流入超過額となった。
第2位に前月同様に「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(同2948億円、1623億円)(設定は三菱UFJアセット)で、第3位には前月第9位だった「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」(同1194億円、421億円)(設定はピクテ・ジャパン)がジャンプアップした。前月第3位だった「インベスコ 世界厳選株式オープン(ヘッジなし、毎月決算型)」(同1079億円、1355億円)(設定はインベスコ・アセット・マネジメント)は第4位に、前月第4位だった「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド D」(同989億円、1119億円)(設定はフィデリティ投信)が第5位に後退した。そして、第6位には前月第20位だった「SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(ヘッジなし)」(設定はSBIアセットマネジメント)(同675億円、179億円)が、第7位には前月第14位だった「三菱UFJ純金ファンド」(設定は三菱UFJアセット)(同477億円、285億円)が上がった。
資金流入額では純金(ゴールド)に投資するファンド3本(「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」、「SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(ヘッジなし)」、「三菱UFJ純金ファンド」)への増加が目立つ。単純に3本の資金流入額の合計は、2025年12月の885億円から2026年1月には2346億円へと2.65倍になっている。金価格は1月下旬まで大きく上昇し、「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」の基準価額は1月末時点で過去1年間に90.00%上昇するという大幅高になっていた。ただ、1月30日をピークにして2月6日までに1週間で高値から8.11%下落する高値波乱の展開になった。その後、純金価格は持ち直してきているものの、過去1年で2倍近くに値上がりした後だけに、価格がどの水準で落ち着くのか不透明だ。資金流入額の増加が継続するものか見極めたい。

パフォーマンスは「国内半導体株」がトップ
1月の各資産のパフォーマンスは、株式資産が上昇、債券資産が下落した。株式資産では「エマージング株式」(「MAB-FPI(Fund Performance Index)」で5.24%)、「国内株式」(同5.22%)が上昇し、「外国株式」(同0.36%)はおおむね横ばいで推移した。個別ファンドの月間騰落率トップは、「国内株式型」の「eMAXIS 日経半導体株インデックス」(設定は三菱UFJアセットマネジメント)と「(野村インデックスF)日経半導体株」(設定は野村アセットマネジメント)が28.4%でトップになった。両ファンドは、「日経半導体株指数(トータルリターン)」に連動する投資成果をめざす。「日経半導体株指数(トータルリターン)」は、東京証券取引所に上場する半導体関連銘柄から構成される時価総額ウエート方式の指数。時価総額が大きい30銘柄で構成し、日本の半導体関連株の値動きを表す。2026年1月末時点の組み入れ上位銘柄は、キオクシアホールディングス、東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコ、ルネサスエレクトロニクスなど日本を代表する半導体関連企業が並ぶ。組み入れトップになったキオクシアホールディングスは2025年12月末の終値1万435円が26年1月末には2万1360円とわずか1カ月間で株価が2倍超に上昇するなど、足元の国内株高をけん引する半導体関連株の上昇が目立っている。
第3位は「SBI日本株4.3ブル」(SBIアセットマネジメント)の24.68%、第4位は「楽天日本株4.3倍ブル」(楽天投信投資顧問)の24.46%だった。それぞれ国内株指数の値動きに対し日々4.3倍程度に変動する運用成果をめざすファンド。年初からの国内株高を反映して大きな上昇率になったものの、国内株式市場全体の値動きを表すと、4.3倍しても半導体株の値上がり率には及ばなかったという点が興味深い。そして、第5位以下には「ゴールド・ファンド(為替ヘッジあり)」(アモーヴァ・アセットマネジメント)の23.76%、「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」の23.75%など純金(ゴールド)価格に連動するファンドが22%~23%台で並んだ。
執筆/ライター・記者 徳永 浩
Finasee編集部
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