【厚生年金+国民年金】「月10万円未満 vs 月20万円以上」どちらが多い? シニアの《平均年金月額》も解説!

「年金収入だけでは生活費をまかなえない」60歳代・70歳代の割合は?

「年金収入だけでは生活費をまかなえない」60歳代・70歳代の割合は?, 【年金制度をおさらい】公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の2階建て, 国民年金(1階部分)の概要を整理, 厚生年金(2階部分)の概要を整理, 【最新データ】シニアは「厚生年金・国民年金」を月にいくらもらってる?, 国民年金(老齢基礎年金), 厚生年金+国民年金, 「公的年金」だけで生活費はカバーできるのか, 【厚生年金+国民年金】「月10万円未満 vs 月20万円以上」どちらが多い?, 【厚生年金+国民年金】「受給額ごとの人数」をチェック, 【参考データ】厚生年金+国民年金(男女全体)の受給額分布, 受給できる年金額には、年金加入期間や年収などにより個人差がある

【厚生年金+国民年金】「月10万円未満 vs 月20万円以上」どちらが多い?シニアの《平均年金月額》も解説!

2月13日(金)は、2026年最初の公的年金支給日でした。

週末明けの2月16日(月)から確定申告の受付が始まることもあり、手元に届く振込通知書などを眺めながら、これからの生活設計について思いを巡らせている方もいるのではないでしょうか。

最新のデータによると、厚生年金加入経験者の平均年金受給額は15万289円です。

しかし、年金の加入期間や現役時代の収入などによって受給額には個人差があります。

実際、「厚生年金と国民年金」を合わせた受給額が月10万円に満たない人と、月20万円以上の年金を受け取っている人はどちらが多いのでしょうか。

本記事では、公的年金制度の仕組みを改めて整理したうえで、統計から見える年金の受給事情を解説します。

春に向けた家計管理の参考にしてみてください。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

「年金収入だけでは生活費をまかなえない」60歳代・70歳代の割合は?

2025年12月にJ-FLEC(金融経済教育推進機構)が公表した「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」によると、60歳代・70歳代の二人以上世帯において、60歳代の33.6%、70歳代の26.5%が「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と回答していることがわかりました。

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60歳代・70歳代の二人以上世帯「生活意識」

2026年も物価高が続いており、年金生活に負担が生じているご家庭が多いことが考えられます。

では、日本の年金制度はどのような仕組みになっているのでしょうか。

次章では、「国民年金」と「厚生年金」からなる2階建ての制度について見ていきます。

【年金制度をおさらい】公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の2階建て

公的年金は、原則として2カ月に1回、偶数月の15日に支給されます。

なお、15日が土日や祝日にあたる場合は、直前の平日に前倒しで振り込まれます。

日本の年金制度は、「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」から成る2階建ての仕組みです。

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国民年金は、年金制度の土台となるもので「基礎年金」とも呼ばれ、働き方や立場にかかわらず加入対象となっています。

一方、厚生年金は、会社員や公務員など、企業や官公庁に雇用されている人が、国民年金に上乗せして加入する年金です。

ここで、それぞれの制度の概要を整理しておきましょう。

国民年金(1階部分)の概要を整理

・加入対象:原則として、日本に住む20歳以上から60歳未満の全員

年金保険料:全員一律(※1)

・老後の受給額:40年間(480カ月)欠かさず納めれば満額受給(※2)

※1 国民年金保険料の月額:2025年度 1万7510円

※2 国民年金(老齢基礎年金)の月額:2025年度 6万9308円

※3 第1号被保険者は農業者・自営業者・学生・無職の人など、第2号被保険者は厚生年金の加入者、第3号被保険者は、第2号被保険者に扶養されている配偶者

厚生年金(2階部分)の概要を整理

・加入対象:会社員や公務員、またパート・アルバイトで特定適用事業所(※4)に勤務し一定要件を満たした人が、国民年金に上乗せで加入

年金保険料:収入に応じて決まる報酬比例制(※5)

・老後の受給額:年金加入期間や納付済保険料によって、個人差が出る

・被保険者:第1号~第4号(※6)

※4 1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者(短時間労働者は含まない、共済組合員を含む)の総数が51人以上となることが見込まれる企業など

※5 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される

※6 第1号は、第2号~第4号以外の、民間の事業所に使用される人、第2号は国家公務員共済組合の組合員、第3号は地方公務員共済組合の組合員、第4号は私立学校教職員共済制度の加入者

次章では、厚生労働省が公表している一次資料をもとに、国民年金と厚生年金それぞれの平均的な月額受給額を見ていきます。

【最新データ】シニアは「厚生年金・国民年金」を月にいくらもらってる?

厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、厚生年金と国民年金の平均年金月額を見ていきましょう。

※この記事で紹介するのは、会社員など民間の事業所で雇用されていた人が受け取る「厚生年金保険(第1号)」の、国民年金の月額部分を含む年金額です。

国民年金(老齢基礎年金)

・〈全体〉平均年金月額:5万9310円

・〈男性〉平均年金月額:6万1595円

・〈女性〉平均年金月額:5万7582円

厚生年金+国民年金

・〈全体〉平均年金月額:15万289円

・〈男性〉平均年金月額:16万9967円

・〈女性〉平均年金月額:11万1413円

※国民年金の金額を含む

国民年金は保険料が一律であるため、将来受け取る年金額にも大きな開きが生じにくく、男女ともに平均すると月5万〜6万円台に収まっています。

2025年度の満額支給であっても月額は約6万9308円にとどまることから、国民年金のみで月10万円以上を受給するのは、現実的には難しいといえるでしょう。

これに対し、厚生年金は国民年金に上乗せして支給される年金です。

保険料が現役時代の収入に連動するため、受給額には個人差が生じやすい点が特徴となっています。

「公的年金」だけで生活費はカバーできるのか

公的年金の平均額を踏まえると、年金収入だけで老後の生活を維持できるのかは気になるところです。

総務省「家計調査報告〔家計収支編〕2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上の無職世帯における1か月の消費支出は、夫婦のみ世帯で25万6521円、単身世帯で14万9286円となっています。

一方、公的年金の平均月額は、厚生年金が15万289円、国民年金が5万9310円です。

これらの消費支出と比較すると、世帯の中に年金月額が20万円以上の人が1人でもいれば、単身世帯の生活費は年金収入のみでまかなえる可能性があり、夫婦世帯でも生活費の大部分をカバーできる余地が出てきます。

また、国民年金だけで生活費をまかなうのが難しい現状を踏まえると、ひとりあたりの年金収入が月10万円という水準は、公的年金のみで生活を成り立たせる一つの目安とも考えられるでしょう。

では実際に、厚生年金(国民年金を含む)を受給している人のうち「月10万円未満」と「月20万円以上」では、どちらの層が多いのでしょうか。

【厚生年金+国民年金】「月10万円未満 vs 月20万円以上」どちらが多い?

厚生年金の受給額は、加入期間の長さや、その間の収入水準によって大きな個人差が生じます。

ここからは、厚生年金(国民年金部分を含む)の年金月額がどのように分布しているのかを見ていきましょう。

【厚生年金+国民年金】「受給額ごとの人数」をチェック

・~1万円:4万3399人

・1万円以上~2万円未満:1万4137人

・2万円以上~3万円未満:3万5397人

・3万円以上~4万円未満:6万8210人

・4万円以上~5万円未満:7万6692人

・5万円以上~6万円未満:10万8447人

・6万円以上~7万円未満:31万5106人

・7万円以上~8万円未満:57万8950人

・8万円以上~9万円未満:80万2179人

・9万円以上~10万円未満:101万1457人

・10万円以上~11万円未満:111万2828人

・11万円以上~12万円未満:107万1485人

・12万円以上~13万円未満:97万9155人

・13万円以上~14万円未満:92万3506人

・14万円以上~15万円未満:92万9264人

・15万円以上~16万円未満:96万5035人

・16万円以上~17万円未満:100万1322人

・17万円以上~18万円未満:103万1951人

・18万円以上~19万円未満:102万6888人

・19万円以上~20万円未満:96万2615人

・20万円以上~21万円未満:85万3591人

・21万円以上~22万円未満:70万4633人

・22万円以上~23万円未満:52万3958人

・23万円以上~24万円未満:35万4人

・24万円以上~25万円未満:23万211人

・25万円以上~26万円未満:15万796人

・26万円以上~27万円未満:9万4667人

・27万円以上~28万円未満:5万5083人

・28万円以上~29万円未満:3万289人

・29万円以上~30万円未満:1万5158人

・30万円以上~:1万9283人

厚生年金(国民年金を含む)の受給権者(男女全体)における年金額の分布は、以下のとおりです。

・10万円未満の割合:19.0%

・20万円以上の割合:18.8%

つまり、月20万円以上を受け取る高額受給者よりも、月10万円未満の受給権者のほうが多いということです。

公的年金だけで老後生活を送る場合、現役時代と比べて収入が大きく減るケースが一般的です。

年金生活が始まってから慌てないためにも、できるだけ早い段階から、具体的で無理のない資金計画を立てておくことが重要だといえるでしょう。

【参考データ】厚生年金+国民年金(男女全体)の受給額分布

・10万円未満の割合:19.0%

・10万円以上の割合:81.0%

・15万円以上の割合:49.8%

・20万円以上の割合:18.8%

・20万円未満の割合:81.2%

・30万円以上の割合:0.12%

ここで示した割合は、厚生年金(国民年金分を含む)を受給している人のみを対象としたデータです。

国民年金だけを受け取っている人も含め、すべての年金受給権者を対象に考えると、「月10万円未満」の層はより多くなり、反対に「月20万円以上」を受給している人の割合は、さらに少なくなると考えられます。

受給できる年金額には、年金加入期間や年収などにより個人差がある

今回は、厚生年金+国民年金が「月10万円」に満たない人と「月20万円以上」をもらう人の割合について解説しました。

年金が「月10万円」に満たない人の割合の方が多く、年金生活が厳しい状況にあることが考えられます。

また、男女別で「厚生年金+国民年金」の平均月額を見てみると、男性16万9967円、女性11万1413円となっていますが、ここから社会保険料や税金が天引きされると手取り額はさらに少なくなります。

受給できる年金額には、年金加入期間や年収などにより個人差があるため、ご自身の年金情報については日本年金機構の「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認しておくことが大切です。

参考資料

・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」

・総務省「家計調査報告〔家計収支編〕2024年(令和6年)平均結果の概要」

・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」

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