【年金生活者支援給付金】年金支給日に「ひとり約1万900円」上乗せされる人とは? 対象条件と申請方法をわかりやすく解説

物価高が続くいま確認したい公的支援制度|働きながら年金を受け取る人も要注意「2025年制度改正」のポイント

年金に年間で最大約6万円が上乗せ支給!「年金生活者支援給付金」とは?, 【誰が受け取れる?】「年金生活者支援給付金」の支給条件を整理, 「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件をチェック, 「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件をチェック, 【2025年度】年金生活者支援給付金はいくらもらえる?給付基準額の考え方, 申請必須!「年金生活者支援給付金」の手続き方法について, 【申請方法1】これから老齢年金を受け取り始める人(緑の封筒), 【申請方法2】すでに年金を受給している人の場合(うす緑の封筒), 【申請方法3】老齢基礎年金を繰上げ受給中の場合(うすだいだい色の封筒), 働きつつ年金を受給する人にも関係する「2025年の年金制度」の改正事項, 改正内容1:短時間労働者の加入要件の見直し, 改正内容2:個人事業所の適用対象の拡大, 改正内容3:在職老齢年金の見直し, 改正内容4:保険料や年金額の計算に使う賃金の上限の引き上げ, まとめ|物価高のいまこそ支援制度を見逃さないために

【年金生活者支援給付金】年金支給日に「ひとり約1万900円」上乗せされる人とは?対象条件と申請方法をわかりやすく解説

物価高が長引くなか、食料品や光熱費の上昇は年金生活世帯の家計を直撃しています。とくに収入の大半を公的年金に頼る高齢者にとって、毎月の支出増は深刻な問題です。

こうした状況を踏まえ、一定の所得基準を満たす人に年金へ上乗せして支給されるのが「年金生活者支援給付金」です。

対象となれば、年金支給日にあわせて加算され、年間では最大約6万円程度の支援となるケースもあります。

ただし、自動的に全員が受け取れるわけではなく、申請が必要な場合もあります。

本記事では、支給条件や2025年度の給付額、手続きの流れ、そして制度改正のポイントまで整理します。該当する可能性がある方は、早めに確認しておきましょう。

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年金に年間で最大約6万円が上乗せ支給!「年金生活者支援給付金」とは?

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年金生活者支援給付金制度について

年金生活者支援給付金は、年金に追加して支給される制度で、大きく分けて3つの区分があります。

・老齢年金生活者支援給付金

・障害年金生活者支援給付金

・遺族年金生活者支援給付金

老齢・障害・遺族の各基礎年金を受給している人のうち、公的年金を含めた所得が一定の基準を下回る場合に、2カ月ごとに受給できる給付金です。

【誰が受け取れる?】「年金生活者支援給付金」の支給条件を整理

年金生活者支援給付金は3つの種類に分かれており、それぞれに支給条件が定められています。

共通して確認されるのは、受給者本人の「前年の所得」です。

この共通要件に加え、老齢年金生活者支援給付金については、さらにいくつかの条件が設けられています。

「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件をチェック

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出所:日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」

・65歳以上の老齢基礎年金の受給者

・同一世帯の全員が市町村民税非課税

※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。

※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件をチェック

・それぞれの年金(障害基礎年金もしくは遺族基礎年金)の受給者である

・前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額)

※ 障害年金、遺族年金等の非課税収入は除く

それぞれの給付金において、上記の要件をすべて満たす場合に、年金生活者支援給付金を受け取れます。

【2025年度】年金生活者支援給付金はいくらもらえる?給付基準額の考え方

2025年度の年金生活者支援給付金は、前年の物価変動率を反映し、給付額が2.7%引き上げられました。

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年金生活者支援給付金の給付額

・老齢年金生活者支援給付金(基準額):月額5450円

・障害年金生活者支援給付金:障害等級1級 6813円・2級 5450円

・遺族年金生活者支援給付金:月額5450円

このうち老齢年金生活者支援給付金については、基準額をもとに、保険料の納付済期間や免除期間に応じて実際の支給額が算出されます。

申請必須!「年金生活者支援給付金」の手続き方法について

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出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金」

年金生活者支援給付金の対象と判断された場合、日本年金機構から請求書が送付されます。

年金の受給状況によって、届く書類の種類や発送時期は異なります。

ここでは3つのケースに分けて、封筒の内容や手続きの流れを確認します。

【申請方法1】これから老齢年金を受け取り始める人(緑の封筒)

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出所:日本年金機構「65歳の誕生日を迎え、老齢基礎年金を新規に請求する方」

これから老齢年金の受給を開始する人には、65歳到達の3か月前に送付される「年金請求書(事前送付用)」とあわせて、「年金生活者支援給付金請求書」が同封されます。

必要事項を記載したうえで、受給開始年齢となる誕生日の前日以降に、年金請求書と一緒に年金事務所へ提出してください。

【申請方法2】すでに年金を受給している人の場合(うす緑の封筒)

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出所:日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)送付用封筒」

すでに基礎年金を受給しており、新たに年金生活者支援給付金の対象となる人には、2025年9月1日から順次、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。

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出所:日本年金機構「令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について」

必要事項を記入後、同封されている目隠しシールを貼り、差出人欄に住所と氏名を記載したうえで、切手を貼って投函してください。

※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)および所得情報等を確認するための所得状況届が届きます。

【申請方法3】老齢基礎年金を繰上げ受給中の場合(うすだいだい色の封筒)

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出所:日本年金機構「65歳の誕生日を迎えた方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」

老齢基礎年金を繰上げ受給している人のうち、年金生活者支援給付金の受給権が生じる見込みがある場合は、65歳となる誕生月の初め(1日生まれの場合は前月初旬)に、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が送付されます。

記入を済ませた後は、同封されている目隠しシールを貼付し、差出人欄に住所と氏名を記載のうえ、切手を貼って投函してください。

※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)および所得情報等を確認するための所得状況届が届きます。

一度申請を行えば、支給要件を満たしている間は、原則として2年目以降の手続きは不要です。

所得の増加などにより要件を満たさなくなった場合は、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が送付され、支給は停止されます。

また、2025年1月以降に65歳を迎え、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき)」が届いた人については、電子申請での提出が可能となりました。

電子申請を利用した場合、書類を郵送する必要はありません。

働きつつ年金を受給する人にも関係する「2025年の年金制度」の改正事項

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出所:厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」

実は、公的年金は老後に受け取る金額だけでなく、働き方やキャリアの選択、将来のライフプランとも密接に結びついています。

2025年6月13日には、国会で年金制度改正法が成立しました。

今回の制度見直しの中から、特に働く人の「仕事」と「生活」に影響の大きいポイントを取り上げていきます。

改正内容1:短時間労働者の加入要件の見直し

・賃金要件の撤廃:3年以内にいわゆる「年収106万円の壁」撤廃へ

・企業規模要件の撤廃:10年かけて段階的に対象の企業を拡大(※)

※2025年7月時点では「51人以上」

改正内容2:個人事業所の適用対象の拡大

・2029年10月から個人事業所の社会保険の適用対象(※)が、従業員5人以上の全業種に拡大(2029年10月時点における既存事業所は当面除外)

※2025年7月現在「常時5人以上の者を使用する法定17業種」は加入必須。(法定17業種とは:①物の製造、②土木・建設、③鉱物採掘、④電気、⑤運送、⑥貨物積卸、⑦焼却・清掃、⑧物の販売、⑨金融・保険、⑩保管・賃貸、⑪媒介周旋、⑫集金、⑬教育・研究、⑭医療、⑮通信・報道、⑯社会福祉、⑰弁護士・税理士・社会保険労務士等の法律・会計事務を取り扱う士業

改正内容3:在職老齢年金の見直し

2026年4月から、年金が減額される基準額(※)が「月収51万円(2025年度の金額)→62万円」に緩和され、働きながらでも年金を満額もらいやすくなります。

※支給停止調整額:年金を受給しながら働くシニアの「賃金+老齢厚生年金」の合計がこの金額を超えると、年金支給額が調整される。

改正内容4:保険料や年金額の計算に使う賃金の上限の引き上げ

厚生年金などの保険料や年金額の計算に使う賃金の上限(※1)が「月65万円→75万円」へ段階的に引き上げられ(※2)従来よりも現役時代の賃金に見合った年金を受給できるようになります。

※1 標準報酬月額:厚生年金や健康保険の保険料、年金額を計算するために、月々の報酬と賞与を一定の幅で区切った基準額のこと

※2 2027年9月から68万円、2028年9月から71万円、2029年9月から75万円に引き上げ

まとめ|物価高のいまこそ支援制度を見逃さないために

物価上昇が続く現在、年金生活世帯にとって月数千円の上乗せでも家計への影響は小さくありません。

年金生活者支援給付金は、一定の所得要件を満たす人にとって心強い制度ですが、自動的に全員が受け取れるわけではなく、申請や書類確認が必要な場合があります。

また、働きながら年金を受給する人に関係する制度改正も進んでおり、年金制度全体の理解がより重要になっています。

まずは自分や家族が対象となる可能性があるかを確認し、届いた通知は必ず開封して内容をチェックしましょう。

公的支援を適切に活用することが、これからの家計防衛につながります。

参考資料

・日本年金機構「令和7年4月分からの年金額をお知らせする「年金額改定通知書」、「年金振込通知書」の発送を行います」

・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」

・日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」

・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」

・厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」

・厚生労働省「年金生活者支援給付金」

・日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求される方の請求手続きの流れ」

・日本年金機構「個人の方の電子申請(年金生活者支援給付金請求書)」

・厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」

・厚生労働省「社会保険の加入対象の拡大について」

・日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」

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