三菱商事、三井物産に続き、伊藤忠も保有率10%超え。バークシャー・ハサウェイ「総合商社は米企業と同等に重要」

米大手投資会社のバークシャー・ハサウェイ。
米保険・投資会社のバークシャー・ハサウェイが、日本の総合商社の株式を買い増している。2月28日、同社は2025年の報告書を公開。この1月に新CEOに就任したグレッグ・アベル氏初の「株主への手紙」 で、2025年末時点での商社株の保有率が明らかになった。
三菱商事、三井物産に続き、伊藤忠も10%超え

総合商社3社の保有率が10%を超えている。
報告書によると、最も保有率が高いのは三菱商事の10.8%。三菱商事は2025年8月28日の適時開示で、バークシャー・ハサウェイの完全子会が保有する株式の議決権に対する保有比率が10.23%になったと公表していたが、さらに買い増された形だ。次いで保有率が高かったのは三井物産で10.4%。同社も同じく、2025年9月22日付けで保有率が10.12%になったと報告していた。
また、今回の報告書では、新たに伊藤忠の保有比率も10.1%と10%の大台を超えたことが明らかになった。

撮影:土屋咲花
伊藤忠は3月2日に発表した適時開示の中で、
「同社(編注:バークシャー)が当社への投資を公表して以来、一貫して友好的な対話の機会を持ち、強固な信頼関係を構築してまいりました。その中で、同社は当社株式を長期保有する方針であることに加え、将来的に追加取得を検討する意向がある旨を確認しています」
としている。
バークシャー・ハサウェイが日本の総合商社を保有していることが公表されたのは、2020年夏頃。伊藤忠、三菱商事、三井物産などの総合商社の株式を5%以上取得していると発表した。
前CEOのウォーレン・バフェット氏は、経営へ関与する意図がないことを示すために、保有率を原則10%未満にすると言及していた。
ただ、直近では、バークシャー・ハサウェイが長年保有し続けてきたアップル、コカ・コーラ、アメリカン・エクスプレスといったアメリカ企業と同等の重要性を持つ企業群として、保有率を高めてきた。
今回発表された書簡でも、総合商社について「重要性と長期的な価値創造の機会において主要な米国保有資産に匹敵する」として、米企業と同等の基準で保有していくとしている。実際、三菱商事、三井物産、伊藤忠以外の総合商社の株式の保有率も、丸紅が9.8%。住友商事も9.7%と、いずれも10%に近い水準だ。
なお、2025年末の段階で同社が保有する総合商社株は合計で353億ドル(約5兆5000億円)。上場株のポートフォリオ全体では12%程度。2025年の総合商社株による年間配当総額は、8億6200万ドル(約1350億円)にのぼる。