スカイマーク「スニーカー」解禁。CA規定変えた「現場の声」

「スニーカー」を解禁したスカイマーク。

航空大手スカイマークが4月中旬から客室乗務職(CA)と地上旅客職(グランドスタッフ)を対象に、スニーカーの着用を解禁した。これまでZIPAIRや AirJapanなどLCC(格安航空会社)でスニーカー採用の流れはあったが、JAL(日本航空)やANA(全日空)に次ぎ、国内3番手のスカイマークがスニーカー利用可としたことでSNSなどで注目を集めている。

JALとANAの大手2社はヒール・パンプスの規定を撤廃しているものの黒い革靴などの着用を求めているなか、「第三の航空会社」はなぜスニーカー解禁に至ったのか。スカイマーク広報に聞いた。

解禁きっかけは現場の声。1日2万歩のスタッフも

スカイマークはこれまで、機内業務など安全面を考慮し、ヒールやソールの高さが4センチ未満のビジネスシューズやパンプスの着用を認めていた。産休前の社員がヒールのないパンプスを着用するケースもあった。

これまでのルールに加え、同社は今回、(1)ロゴ部分を含め黒単色、(2)安定感がある製品──という条件を満たせば、メーカーを問わずスニーカー着用を認める規定を盛り込んだ。スニーカーのソールの高さもパンプスなどと同様に4センチ未満とした。

同社広報によると素材は「革、合皮または布素材」といい、これまで通り革靴の使用も認めている。

スニーカー着用のイメージ。

これまでのパンプスやビジネスシューズ着用は「業界他社の状況なども参考に、総合的に判断して決定していた」という同社。解禁のきっかけは、役員と社員の意見交換の場だった。

同社広報によると、東京国際空港(羽田空港)に勤務するグランドスタッフの場合、搭乗案内などで1日2万歩(距離にすると10〜15キロメートル)を歩くケースがあるという。社員からは「長時間の立ち仕事や移動、場合によっては走ることもあり、身体への負担を感じる。革靴だけでなくスニーカーの着用も可能になれば」、「外反母趾(がいはんぼし)になるかもしれない」「腰痛の一因になる」など意見があり、スニーカー解禁を決めたという。

スニーカー利用「今後広がっていく」

記事公開時点(5月2日)では、4月14日のスニーカー解禁から2週間あまりが経過しているが、スカイマークに取材してみると意外にも、「(解禁から)まだ日が浅く、着用者は各空港支店でも数人程度」(同社広報)だという。理由は「『今履いているものを履き潰してから』と考える社員が多いため」だという。

ただ、「買い替えの際はスニーカーについても検討するという声も聞く。今後、着用がある程度広がっていくものと考えている」(同社広報)とし、「着用する靴の選択肢が増えることから働きやすさが向上し、より一層安心・安全な運航にもつながると考えている。今後も社員一人ひとりが安心、安全、快適に働ける環境づくりを推進していく」とコメントした。

スカイマークの機体。