スズキが社員食堂のカレーをレトルトで発売 広報が企画、ヒット商品に【経済トレンド】

「スズキ食堂 インドベジタリアンレトルトカレー」を企画したスズキの沖津慎さん。「商品化に至るまで試食を重ねました」と話す=浜松市のスズキ歴史館

 自動車大手スズキが地元浜松市の企業と共同開発し、昨年6月に発売した「スズキ食堂 インドベジタリアンレトルトカレー」が人気となっている。企画したスズキの沖津慎(おきつ・まこと)さんだ。インドと関係の深いスズキは、菜食主義者が多いインド人が好むメニューを社員食堂で提供。日本人も含めて人気を博したため商品化した。(共同通信=浜谷栄彦記者)

 スズキがインドに進出したのは1983年。事業の成長に伴って現地社員らが浜松市のスズキ本社を訪れるようになったため、2010年ごろ、社員食堂でインド風料理の提供を始めた。

 本場の味を知る社員らにも「食を通じてハッピーになってもらいたい」と考えて2023年、社員食堂の運営に関わり浜松市で外食などを手がける「鳥善」に食堂メニューの拡充を依頼。翌2024年にスパイスを利かせた本格的なベジタリアンカレーを出すように。レトルト商品も共同で開発した。

 自身が所属する国内広報課は、本社向かいにあるスズキ歴史館の運営も担う。レトルトにして1階グッズ売り場に置くことを提案、スズキの電子商取引(EC)サイトでも売ることになった。180グラム入りで918円と高価だが、2026年1月末までに11万食以上を売った。

 自動車メーカーのカレー開発は異例。「スズキやホンダの創業者を生んだ浜松には革新に挑む『やらまいか』の精神が息づいています」と話す。沖津さんは神奈川県出身、41歳。(価格と年齢は2026年2月時点)

スズキが浜松市の企業と共同開発した「スズキ食堂 インドベジタリアンレトルトカレー」

取材に応じるスズキの沖津慎さん=浜松市のスズキ歴史館

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