審議されていない「高市案」入りで閣議決定…男女共同参画基本計画 反対姿勢を隠さない有識者メンバーたち
政府は13日の閣議で、今後5年間の女性政策の指針となる第6次男女共同参画基本計画を決定した。結婚前の旧姓(旧氏)の通称使用拡大に向け、公的書類に旧姓だけの「単記」も可能とする法制化を検討すると明記した。通称使用拡大が持論の高市早苗首相の意向に沿った形だが、計画策定に携わった有識者メンバーの一部は事前に説明がなく、計画内容にも賛同できないなどとして、同日、書面で反対や懸念を伝えた。内閣府によると、反対意見が出る中での閣議決定は初めてで、強引な政府対応が浮き彫りとなった。
◆首相の交代以降、素案は議論を経ないでどんどん書き換えられて
計画は「旧氏の単記も可能とする法制化を含めた基盤整備の検討を含め、旧氏使用のさらなる拡大やその周知に取り組む」と明記した。黄川田仁志男女共同参画担当相は閣議後の記者会見で、今国会での法案提出を目指す考えを示した。

黄川田仁志男女共同参画担当相=3日、佐藤哲紀撮影
政府の男女共同参画会議の専門調査会は昨年8月、計画の基になる答申の素案をまとめた。この時点で通称法制化の文言はなかった。
しかし、昨年10月の高市政権発足後に事務局の内閣府が加筆。さらに今年2月の衆院選後、高市首相が旧姓単記の検討を関係閣僚に指示すると、有識者メンバーの議論を経ることなく計画案に盛り込まれた。
◆盛り込まれた「旧姓単記の法制化」には多くが異論を提示
内閣府は13日、持ち回りの会議で計画内容を了承した。有識者メンバー12人のうち、9人が書面で意見を表明。そのうち5人が計画決定のプロセスや計画内容に反対や懸念を表明した。

イー・ウーマンの佐々木かをり社長は旧姓単記の法制化について「参画会議で議論されていない」と指摘。連合の芳野友子会長は「政権の意向が反映された」と批判した。(木谷孝洋)

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