申請しないと0円【次の支給日は4月15日】3種類の年金生活者支援給付金「どんな人に・いくら」年金に上乗せして支給される?
- 年金の受給額には個人差が大きい?給付金制度が生まれた背景
- 2026年度の年金生活者支援給付金、支給額はいくらに?3.2%増額の詳細
- 【2025年度から2026年度へ】給付額の具体的な変更点
- あなたは対象者?年金生活者支援給付金の支給要件をチェック
- 「老齢年金生活者支援給付金」の対象となる3つの条件
- 申請は必須?手続きの流れと「緑の封筒」が届いた際の注意点
- 【毎年9月以降に順次送付】年金受給中の方への案内
- 申請手続きは一度だけ?2年目以降の受給について
- 【ケース別】郵送・電子申請の手続き方法をわかりやすく解説
- 【ケース1】すでに年金を受給中の方(うす緑の封筒)
- 【ケース2】これから老齢年金の受給を開始する方(緑の封筒)
- 【ケース3】老齢基礎年金を繰上げ受給している方(うすだいだい色の封筒)
- 支給要件をチェックし、公的な支援制度を活用しよう
- 参考情報:2026年4月からの年金制度改正、4つの主要な変更点
- 【変更点1(負担増)】国民年金保険料の引き上げ
- 【変更点2(収入増)】年金受給額の引き上げ
- 【変更点3(要確認)】年金生活者支援給付金の3.2%増額
- 【変更点4(ルール緩和)】在職老齢年金制度の基準額が65万円に
- 制度変更のまとめ:今後のマネープラン見直しのすすめ
2026年度の《給付基準額・支給対象となる人の要件・申請手続き》をやさしく解説

申請しないと0円【次の支給日は4月15日】3種類の年金生活者支援給付金「どんな人に・いくら」年金に上乗せして支給される?
4月は新年度の始まりとともに、年金額や各種給付制度が見直される季節です。
シニア世代の方々にとっては、ご自身の収入を再確認する大切な時期といえるでしょう。
数ある制度のなかでも「年金生活者支援給付金」は、所得が一定基準以下の年金受給者に対し、年金に上乗せして支給されるものです。
次回の支給日は4月15日となっています。(支給要件を満たし申請手続きした方へ、2月分と3月分が支給される予定です)
しかし、「自分は対象になるのか」「具体的にいくら受け取れるのか」「申請は必要なのか」など、さまざまな疑問をお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。
2026年度には給付額の引き上げも予定されており、制度への理解を深め、ご自身の状況を確認することが一層重要になります。
また、申請手続きに関する「緑の封筒」の案内は見落としやすいポイントでもあるため、注意が必要です。
この記事では、年金生活者支援給付金の支給額や対象条件、申請方法について一つひとつ丁寧に整理し、初めてこの制度に触れる方にもわかりやすく解説していきます。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年金の受給額には個人差が大きい?給付金制度が生まれた背景
厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、公的年金の平均的な月額は、国民年金(老齢基礎年金)が約5万円台、厚生年金(国民年金部分を含む)が約15万円台となっています。

国民年金の平均月額(男女全体・男女計)

厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)
ただし、上のグラフが示すように、受給額には大きな幅があります。
厚生年金を月に30万円以上受け取る方がいる一方で、国民年金・厚生年金ともに月額3万円に満たない方もおり、受給額は多様なゾーンに分布しているのが実情です。
このように、年金収入とその他の所得を合わせても、所得が一定の基準を下回る場合に「年金生活者支援給付金」の支給対象となる可能性があります。
2026年度の年金生活者支援給付金、支給額はいくらに?3.2%増額の詳細
年金生活者支援給付金は、年金収入やその他の所得額が一定基準に満たない年金生活者を支える目的で、2019年に開始された制度です。
この給付金は、2カ月に1度、公的年金に上乗せされる形で支給されます。
現在受給している年金の種類に応じて、以下の3つの年金生活者支援給付金が設けられており、それぞれに支給要件や支給額(基準額)が定められています。
・老齢年金生活者支援給付金
・障害年金生活者支援給付金
・遺族年金生活者支援給付金
【2025年度から2026年度へ】給付額の具体的な変更点
2026年度における年金生活者支援給付金の給付額は、前年度と比較して3.2%の引き上げが決定しました。

年金生活者支援給付金の支給金額
【2026年度の月額】
・老齢年金生活者支援給付基準額:5620円
・障害年金生活者支援給付金:1級 7025円・2級 5620円
・遺族年金生活者支援給付金:5620円
老齢年金生活者支援給付金に関しては、この基準額を基に、保険料の納付済み期間などに応じて実際の支給額が算出されます。
上記の金額はいずれも月額表示です。支給日には2カ月分がまとめて年金に上乗せされます。
もし、老齢年金生活者支援給付金を満額受給できる場合、1回の支給で約1万1000円、年間では約6万7000円を受け取れる計算になります。
なお、厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2025年3月時点での平均給付月額(※)は、老齢年金生活者支援給付金が4146円、障害年金生活者支援給付金が5727円、遺族年金生活者支援給付金が5228円でした。
※2025年3月時点で認定されている方の平均給付額です。
あなたは対象者?年金生活者支援給付金の支給要件をチェック
ここでは、年金生活者支援給付金を受け取るための支給要件について詳しく見ていきましょう。
「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」の対象となるのは、それぞれの基礎年金(障害基礎年金または遺族基礎年金)を受給しており、かつ前年の所得が479万4000円以下の方です。
この給付金の所得判定において、障害年金や遺族年金といった非課税収入は含まれません。
また、扶養親族の人数に応じて所得の基準額は引き上げられます。
一方で、「老齢年金生活者支援給付金」については、本人の所得以外にもいくつかの要件が加わります。
「老齢年金生活者支援給付金」の対象となる3つの条件

「老齢年金生活者支援給付金」の対象となる3つの条件
老齢年金生活者支援給付金の支給対象となるのは、以下の要件をすべて満たす方です。
・65歳以上で老齢基礎年金を受給している
・同一世帯の全員が市町村民税非課税である
・前年の公的年金などの収入金額と、給与所得や利子所得といったその他の所得との合計額が、昭和31年4月2日以降に生まれた方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれた方は80万6700円以下である
老齢年金生活者支援給付金の所得判定においても、障害年金や遺族年金などの非課税収入は計算に含まれません。
また、所得が基準額をわずかに超えたために給付対象外となる方と、基準額ぎりぎりで対象となる方との間に不公平が生じないよう、「補足的老齢年金生活者支援給付金」という仕組みが設けられています。
基準額をわずかに超える場合の「補足的給付金」とは
前年の所得合計額が、昭和31年4月2日以降に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下の場合には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
この補足的給付金は、所得が増えるにつれて支給額が段階的に減少する仕組みになっています。
申請は必須?手続きの流れと「緑の封筒」が届いた際の注意点
年金生活者支援給付金は、受け取るために請求手続きが必要です。支給対象になったからといって、自動的に年金に上乗せされるわけではない点に注意しましょう。
すでに年金を受給している方で、所得の減少などにより新たに給付金の対象となった場合、毎年9月1日以降に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次送られてきます。
【毎年9月以降に順次送付】年金受給中の方への案内

【毎年9月以降に順次送付】年金受給中の方への案内
※すでに年金を受け取っている方のなかでも、繰上げ受給をしている場合は書類の様式が異なります。
なお、これから65歳を迎える方には、誕生日の3カ月前に老齢基礎年金の請求書とあわせて給付金の請求書が届きます。
同封されている請求書に必要事項を記入し、老齢基礎年金の請求書と一緒に提出してください。
申請手続きは一度だけ?2年目以降の受給について
年金生活者支援給付金は、一度請求書を提出して受給が決定すれば、支給要件を満たし続ける限り、2年目以降は手続き不要で継続して受け取ることが可能です。
継続して支給されるかどうかの判定は、前年の所得に基づいて毎年行われ、その結果は10月分(12月支給分)から1年間適用されます。
もし支給対象外となった場合には、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が郵送されます。
また、毎年度(4月分から)の具体的な支給金額は、毎年6月上旬に送付される「年金生活者支援給付金 支給金額(改定)通知書」および「年金生活者支援給付金 振込通知書」で確認できます。
【ケース別】郵送・電子申請の手続き方法をわかりやすく解説
年金生活者支援給付金を受け取るには、請求手続きが不可欠です。
支給要件を満たしていても、請求書を提出しなければ給付金を受け取ることはできません。
例年、9月の第1営業日(2025年は9月1日)から、すでに年金を受給中の方で新たに支給対象となった方へ、通知を兼ねた「年金生活者支援給付金(はがき型)」が順次発送されます。
ただし、書類の形式や届くタイミングは年金の受給状況によって異なります。
ここでは、3つのケースに分けて、送付される封筒の種類や手続きの方法を紹介します。
【ケース1】すでに年金を受給中の方(うす緑の封筒)

すでに年金を受給中の方(うす緑の封筒)
すでに基礎年金を受給中で、新たに年金生活者支援給付金の支給対象となった方には、2025年9月1日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次郵送されます。

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)
届いたはがきに必要事項を記入し、同封の目隠しシールを貼付後、差出人欄に自身の住所・氏名を書いて切手を貼り、ポストへ投函しましょう。
※支給要件に該当するかどうか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)と、所得情報を確認するための所得状況届が送付されます。
【ケース2】これから老齢年金の受給を開始する方(緑の封筒)

これから老齢年金の受給を開始する方(緑の封筒)
これから老齢年金の受け取りを始める方には、65歳になる3カ月前に、年金受給に必要な「年金請求書(事前送付用)」に同封される形で「年金生活者支援給付金請求書」が届きます。
必要事項を記入のうえ、受給開始年齢の誕生日の前日以降に、年金の請求書とあわせて年金事務所へ提出してください。
【ケース3】老齢基礎年金を繰上げ受給している方(うすだいだい色の封筒)

老齢基礎年金を繰上げ受給している方(うすだいだい色の封筒)
老齢基礎年金を繰上げ受給中の方のうち、年金生活者支援給付金の受給権が発生すると見込まれる方には、65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの場合は前月の初旬)に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が届きます。
はがきに必要事項を記入し、同封の目隠しシールを貼り、差出人欄に住所・氏名を記載したうえで切手を貼ってポストに投函します。
※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)と所得情報などを確認するための所得状況届が届きます。
一度申請すれば、支給要件を満たす限り2年目以降の手続きは基本的に不要です。
もし所得が増えるなどして支給要件を満たさなくなった場合は、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が届き、給付金の支給は停止されます。
なお、2025年1月以降に65歳に到達し、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が届いた方は、「電子申請による提出」も可能になりました。

年金生活者支援給付金「スマートフォンによる電子申請」
電子申請を行う際には、以下のものが必要となります。
・スマートフォン
・マイナンバーカード
・マイナンバーカード受け取り時に設定した利用者証明用電子証明書パスワード(数字4桁)
・署名用電子証明書パスワード(英数字6桁~16桁)
電子申請で提出した場合、郵送での提出は不要です。
支給要件をチェックし、公的な支援制度を活用しよう
年金生活者支援給付金は、所得が一定基準以下の年金受給者にとって生活を支える重要な制度であり、2026年度には給付額の増額も予定されています。
ただし、この給付金を受け取るためには所得などの条件を満たす必要があり、さらにご自身の状況によっては申請手続きが必須となるため注意が必要です。
特に、日本年金機構から「緑の封筒」が届いた場合は、手続きに関する重要な案内ですので、見落とすことなく内容を確認し、対応することが大切です。
申請方法は従来の郵送に加えて電子申請も可能になっており、ご自身に合った方法を選択できます。
4月は制度内容を確認するのに適したタイミングです。
ご自身が対象かどうかを早めにチェックし、必要な手続きを進め、公的な支援制度を活用しましょう。
参考情報:2026年4月からの年金制度改正、4つの主要な変更点
2026年度(令和8年度)が始まりました。
新年度の開始にあわせて、私たちの暮らしに深く関わる「年金制度」において、4つの大きな変更が実施されます。
「保険料の引き上げ」といった負担増の側面がある一方で、「受給額の増加」や「働きながら年金を受け取るルールの緩和」など、知っておくことで手取りを増やせる可能性のある重要な変更も含まれています。
そこで、今年度の年金が「いくら増え、何が変わるのか」、押さえておきたい4つのポイントをわかりやすく解説します。
すでに解説した内容も含まれますが、お金に関わる大切な情報ですので、改めて確認しておきましょう。
【変更点1(負担増)】国民年金保険料の引き上げ

国民年金保険料はどう変わる?
まず、自営業者やフリーランス、学生などが加入する「国民年金」の保険料が改定されました。
令和8年度の国民年金保険料は月額1万7920円となります。これは物価や賃金の変動に応じて毎年改定されるルールに基づくものですが、毎月の固定費として家計に影響をおよぼすことは避けられません。
前納(まとめ払い)などを利用して、少しでも割引を受けられるよう工夫することが、これまで以上に大切になります。
【変更点2(収入増)】年金受給額の引き上げ

令和8年度の年金額の例
一方で、明るいニュースもあります。物価や賃金の上昇に連動して、受け取れる年金の額も引き上げられます。
令和8年度の引き上げ率は、基礎年金が+1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が+2.0%(いずれも前年度比)と発表されました。
この改定により、国民年金(老齢基礎年金)を満額で受け取る場合の金額は以下の通りです。
・昭和31年4月2日以降生まれの方:月額7万608円
・昭和31年4月1日以前生まれの方:月額7万408円
現在年金を受給中の方は、今年度から口座に入金される金額が増えることになります(実際の反映は6月15日支給分から)。
ご自身の受給額に関する詳細は、毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」や、日本年金機構からの通知書で必ず確認するようにしましょう。
【変更点3(要確認)】年金生活者支援給付金の3.2%増額
公的年金などの収入やその他の所得が一定額以下の方を支援する「年金生活者支援給付金」も、物価の変動にあわせて手厚くなります。
令和8年度の給付基準額は、月額5620円に改定されました。これは前年度から+3.2%という引き上げ率です。
この給付金を初めて受け取る場合、対象者であっても「自ら請求書を提出しないと支給されない」という点には注意が必要です。すでに給付金を受給している方は、原則として新たな手続きは求められません。
「自分も対象かもしれない」と感じた方は、日本年金機構からの案内を見落とさないようにしましょう。
【変更点4(ルール緩和)】在職老齢年金制度の基準額が65万円に

在職老齢年金制度はどう変わる?
働くシニア世代にとって、今回の改正で特に影響が大きいのが「在職老齢年金制度の見直し」です。
これまでは、老齢厚生年金を受け取りながら働く場合、給与(標準報酬月額など)と年金の合計が「月51万円」を超えると、超過した分に応じて年金の一部が支給停止(カット)されていました。
この仕組みが「働き損」につながるとして、多くのシニア層を悩ませてきた一因でした。
しかし、令和8年度からはこの基準額が「月額65万円」へと大幅に引き上げられます。
これにより、「年金を減らされたくないために労働時間を調整していた」という方も、より多くの収入を得ながら満額の年金を受け取れる可能性が広がりました。
60歳代以降の働き方やライフプランを見直すきっかけとなる、重要なルール変更といえるでしょう。
制度変更のまとめ:今後のマネープラン見直しのすすめ
2026年4月からの年金制度改定には、「物価高への対応」と「シニアの就労促進」という国の政策が色濃く反映されています。
制度の変更は、内容を把握しているかどうかで有利・不利が分かれることが少なくありません。
今回の制度変更をしっかりと理解し、ご自身の働き方やお金の計画を今のうちに見直してみてはいかがでしょうか。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金制度について」
・日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金の概要」
・日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求される方の請求手続きの流れ」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求手続きのご案内(令和7年度版)」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
・総務省「個人住民税」
・日本年金機構「個人の方の電子申請(年金生活者支援給付金請求書)」
・日本年金機構「年金生活者支援給付金の電子申請のご案内リーフレット」
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