【年金生活者支援給付金】受給者がいきなり「対象外」になる3つのケースとは。再び該当した場合の手続き方法も解説

【一覧表】年金生活者支援給付金の平均支給額つき!

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【年金生活者支援給付金】受給者がいきなり「対象外」になる3つのケースとは。再び該当した場合の手続き方法も解説

物価高が続く中、公的年金に上乗せして支払われる「年金生活者支援給付金」は、多くのシニア世代にとって欠かせない経済的サポートです。

この給付金は原則として継続して受け取れる仕組みですが、毎年の判定によって「対象外になってしまった」という事態が起こり得る制度でもあります。

なぜ前年まで受け取れていた給付金が止まってしまうのでしょうか。実は、毎年の所得状況や世帯環境の変化が自動的に判定され、支給の可否に影響を与えているのです。

本記事では、制度の基礎知識を振り返るとともに、支給対象から外れてしまう具体的な条件について分かりやすく解説します。思わぬ理由で受給資格を失わないよう、改めて制度の仕組みを確認しておきましょう。

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制度の基礎知識:年金生活者支援給付金の概要

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年金生活者支援給付金制度について

年金生活者支援給付金とは、公的年金などの収入やその他の所得が一定基準額以下の年金受給者を支援するため、年金に上乗せして支給される制度です。

消費税率が10%に引き上げられた際の増収分を財源としてスタートしました。

老齢・障害・遺族の基礎年金を受給している方で、所得などの条件を満たせば受け取ることができます。

手続きを一度行えば、原則として翌年以降も自動で判定されますが、条件から外れると支給が止まってしまいます。

給付金を受け取るための支給要件

年金生活者支援給付金は3種類あり、それぞれに所得などの支給要件が定められています。

ここでは「老齢年金生活者支援給付金」と、「障害年金生活者支援給付金・遺族年金生活者支援給付金」に分けて、詳しい要件を見ていきましょう。

【老齢基礎年金】を受給している方の条件

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「老齢年金生活者支援給付金」支給要件

・65歳以上で、老齢基礎年金を受給していること

・同じ世帯に住む全員の市町村民税が非課税であること

※1 障害年金や遺族年金といった非課税収入は、この計算に含まれません。

※2 昭和31年4月2日以降に生まれた方で合計額が80万9000円を超え90万9000円以下の方、また昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下の方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

【障害・遺族基礎年金】を受給している方の条件

・障害基礎年金または遺族基礎年金のいずれかを受給していること

・前年の所得(※)が479万4000円以下であること(扶養親族の人数に応じて増額されます)

※ 障害年金、遺族年金などの非課税収入は所得に含みません。

なお、いずれの給付金も、定められた要件をすべて満たす必要があります。

継続受給できない?支給対象外となる3つの要因

ここからは、年金生活者支援給付金がストップする可能性のある、代表的な3つのケースについて解説します。

(※前年の所得などに基づく新たな判定結果は、原則としてその年の10月分、つまり「12月の年金支給日」から反映されます)

要因1:世帯構成の変更(非課税世帯から外れる場合)

代表的なケースとして挙げられるのが、世帯構成の変化です。要件にある通り、給付金をもらうには「世帯全員が住民税非課税」であることが求められます。

例えば、収入のある子ども世帯と同居を始め、住民票を同じ世帯にした場合、子どもの収入によって「課税世帯」と判定されることがあります。

このような場合、ご本人の年金額にかかわらず給付金が停止される要因となります。

要因2:パート収入や雑所得による所得基準の超過

年金をもらいながらパートなどで働いている場合、その給与収入が少し増えたことで、所得基準をオーバーしてしまうケースです。

また、シルバー人材センターからの配分金(雑所得扱い)なども所得に含まれます。わずかな収入増によって給付金が対象外となる逆転現象も起こり得るため、働き方には留意しましょう。

また、要因1で解説したとおり、世帯員全員が非課税であることが大事であるため、夫婦のいずれかの所得変動により、配偶者の判定にも影響を受けることもあります。

要因3:不動産売却益や配当金など一時的な所得の発生

継続的な労働収入でなくても、前年に「自宅や土地を売却した」「株式の配当金を受け取った(申告した)」といった一時的な所得がある場合も、その年の所得としてカウントされます。

これにより基準額を上回り、その年のみ給付金の対象外となってしまうケースも見受けられます。

一度不該当になっても大丈夫!再び対象になった時の手続き方法

ここまで、給付金がストップしてしまう要因について解説しましたが、「一度支給が止まったら、もう二度ともらえないの?」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。

結論から言うと、一度不支給(不該当)になっても、その後の所得減少などで再び支給要件を満たせば、再度給付金を受け取ることができます。

再び対象になった場合の手続きの流れや注意点は以下の通りです。

日本年金機構から「請求案内」が届く

所得情報などは毎年自動的に判定されています。前年の所得が下がるなどして再び要件を満たした方には、対象となる年の9月頃に日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき)」が送付されます。

ご自身で複雑な計算をして市役所や年金事務所に申し出る必要はなく、基本的にはこの案内が届くのを待てば大丈夫です。

2. 請求書に記入して返送する

請求書が届いたら、氏名などの必要事項を記入してポストに投函(返送)します。これで手続きは完了です。

3. 10月分(12月支給分)から給付が再開される

提出した請求書が受理されると、その年の10月分(実際の振り込みは12月の年金支給日)から、再び年金に上乗せして給付金が振り込まれるようになります。

【注意】修正申告をした場合は年金事務所へ相談を

「確定申告の修正申告をして所得基準を下回ったはずなのに、不該当の通知が来た」というケースもあります。

年金機構は9月末時点の所得情報で判定を行っているため、修正申告のタイミングによっては、市区町村からの情報更新が間に合わず「基準オーバー(不該当)」として処理されてしまうことがあるためです。

もし、要件を満たしているはずなのに案内が届かない、または不該当の通知が来てしまったという場合は、そのままにせずお近くの年金事務所へ早めに相談・確認してみましょう。

【最新版】年金生活者支援給付金・種類別の平均支給月額

厚生労働省の資料「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、2025年3月時点での平均給付月額(※)は以下のようになっています。

・老齢年金生活者支援給付金:約4146円(月額)

・障害年金生活者支援給付金:約5727円(月額)

・遺族年金生活者支援給付金:約5228円(月額)

※2025年3月時点で認定されている方の平均給付額です。

さらに、年齢別の平均額についても詳しく見ていきましょう。

【老齢年金生活者支援給付金】年齢階級別の平均額

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老齢年金生活者支援給付金

厚生労働省『令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、年齢別の平均額は以下の通りです。

・70歳未満:4905円(対象者数:43万9628件)

・70~74歳:4374円(対象者数:56万1362件)

・75~79歳:4092円(対象者数:85万9446件)

・80~84歳:3936円(対象者数:95万453件)

・85~89歳:3989円(対象者数:82万8270件)

・90歳以上:4045円(対象者数:86万5282件)

【障害年金生活者支援給付金】年齢階級別の平均額

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障害年金生活者支援給付金

厚生労働省『令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、年齢別の平均額は以下の通りです。

・30歳未満:5692円(対象者数:26万6276件)

・30~39歳:5668円(対象者数:31万6202件)

・40~49歳:5655円(対象者数:37万1772件)

・50~59歳:5671円(対象者数:46万8876件)

・60~69歳:5749円(対象者数:38万4626件)

・70~79歳:5880円(対象者数:26万4423件)

・80歳以上:6033円(対象者数:10万4991件)

【遺族年金生活者支援給付金】年齢階級別の平均額

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遺族年金生活者支援給付金

厚生労働省『令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、年齢別の平均額は以下の通りです。

・20歳未満:4190円(対象者数:5687件)

・20~29歳:5310円(対象者数:529件)

・30~39歳:5310円(対象者数:7881件)

・40~49歳:5310円(対象者数:3万4072件)

・50~59歳:5310円(対象者数:2万7828件)

・60歳以上:5310円(対象者数:1710件)

おわりに:状況が変わった際は受給要件の再確認を

本記事で見てきたように、年金生活者支援給付金は「一度もらえればずっと継続される」という性質のものではなく、毎年の所得や世帯状況によって受給の可否が判定されます。

同居家族の変化や働き方の見直しなど、ライフスタイルの変化がそのまま給付金の支給状況に直結する点は必ず押さえておきたいポイントです。

ただし、一度支給が止まっても、翌年以降に再び条件を満たすことになれば、再請求の手続きを行うことで受給を再開できます。

「12月からの給付金が止まってしまった」と諦めるのではなく、毎年ご自身の所得状況や世帯の課税状況をチェックする習慣をつけましょう。正しい知識を持ち、必要な支援をしっかりと受け取れるよう備えておくことが大切です。

※個別の質問やご相談はお受けできません。

参考資料

・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」

・日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」

・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・日本年金機構「年金生活者支援給付金手続きのご案内リーフレット」

・日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求する方の請求手続きの流れ」

・日本年金機構「年金生活者支援給付金が不該当になった理由は何ですか。」

・日本年金機構「「支給金額変更通知書」(または「不該当通知書」)が届きました。なぜですか。」

・日本年金機構「昨年(令和6年分)の所得額は基準を超えていましたが、今年(令和7年分)の所得は低下する見込みです。このような場合、年金生活者支援給付金を受給することはできないのですか。」

・日本年金機構「修正申告の手続きを行い、令和6年分の所得額等は基準以下となっていますが、なぜ不該当となるのですか。」

・日本年金機構「老齢年金生活者支援給付金または補足的老齢年金生活者支援給付金の支給金額が変更となった理由は何ですか。また、どのように計算しているのですか。」

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