年金に上乗せされる「年金生活者支援給付金」支給要件・申請方法を解説!《対象者・支給額・申請手続き》をわかりやすく整理
- 年金生活者支援給付金とは?制度の基本的な仕組みを解説
- 【種類別】年金生活者支援給付金を受け取れる人の条件
- 老齢基礎年金の受給者が対象「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件
- 障害基礎年金の受給者が対象「障害年金生活者支援給付金」の支給要件
- 遺族基礎年金の受給者が対象「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件
- 最新データから見る年金生活者支援給付金の平均月額はいくら?
- 【年齢別】老齢年金生活者支援給付金の平均受給額
- 【年齢別】障害年金生活者支援給付金の平均受給額
- 【年齢別】遺族年金生活者支援給付金の平均受給額
- 年金生活者支援給付金の受け取りに必要な申請手続きの方法
- パターン1:すでに年金を受給中で、新たに給付対象となった場合
- パターン2:これから年金受給が始まり、給付対象にもなる場合
- 翌年以降の手続きは原則として不要
- 【参考】国民年金・厚生年金の平均的な受給月額
- 国民年金(基礎年金)の平均月額
- 厚生年金(国民年金を含む)の平均月額
- 恒久的な支援制度「年金生活者支援給付金」対象者は忘れずに手続きを
年金生活者支援給付金の「平均月額」はいくら?

年金に上乗せされる「年金生活者支援給付金」支給要件・申請方法を解説! 《対象者・支給額・申請手続き》をわかりやすく整理
新たな生活を始める方も多い時期ですが、一方で物価の上昇は依然として続いており、特に年金で暮らすシニア世代の家計には大きな影響をおよぼしています。
日々の節約も大切ですが、国が用意している支援制度を有効に活用することも、安定した生活を送る上で重要です。
そこで今回は、公的年金に上乗せされる「年金生活者支援給付金」に焦点を当てます。
どのような人が対象で、いくら受け取れるのか、具体的な支給要件や申請方法、最新の平均受給額まで、わかりやすく解説します。
ご自身が対象かどうか、この記事で確認してみてはいかがでしょうか。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年金生活者支援給付金とは?制度の基本的な仕組みを解説
年金を受給している方々の生活を支援する目的で、2019年に「年金生活者支援給付金制度」が始まりました。
この制度は、支給要件を満たす方に対して、2カ月に1回、公的年金の支給日に合わせて給付金を支給するものです。

年金生活者支援給付金制度について
年金生活者支援給付金は3種類に分かれており、受け取っている基礎年金の種類によって「老齢年金生活者支援給付金」「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」が設定されています。
つまり、それぞれの基礎年金受給者で、所得などの要件を満たす方が給付金の対象となります。
【種類別】年金生活者支援給付金を受け取れる人の条件
基礎年金を受給している方のうち、年金などの収入や所得の合計が一定の基準を下回る場合に「年金生活者支援給付金」を受け取れる可能性があります。
この章では、3つの種類別に具体的な支給要件を確認していきましょう。
老齢基礎年金の受給者が対象「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件

老齢年金生活者支援給付金の支給要件
はじめに、老齢年金生活者支援給付金の対象となるのは、以下の要件をすべて満たす方です。
・65歳以上で老齢基礎年金を受給している
・同じ世帯の全員が市町村民税非課税である
・前年の公的年金などの収入金額(※1)と、その他の所得の合計額が、昭和31年4月2日以降生まれの方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前生まれの方は80万6700円以下(※2)である
※1 障害年金や遺族年金といった非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以降に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下の方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下の方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
障害基礎年金の受給者が対象「障害年金生活者支援給付金」の支給要件

障害基礎年金を受給されている方へ
障害年金生活者支援給付金は、以下の支給要件をすべて満たす場合に支給対象となります。
・障害基礎年金の受給者である
・前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族の人数に応じて増額)
※ 障害年金などの非課税収入は所得に含みません。
遺族基礎年金の受給者が対象「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件

遺族基礎年金を受給されている方へ
遺族年金生活者支援給付金は、以下の支給要件をすべて満たす場合に支給対象となります。
・遺族基礎年金の受給者である
・前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族の人数に応じて増額)
※ 遺族年金などの非課税収入は所得に含みません。
最新データから見る年金生活者支援給付金の平均月額はいくら?
実際に支給されている年金生活者支援給付金の平均月額はどのくらいなのでしょうか。
厚生労働省が公表した「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から見ていきましょう。
2025年3月時点での平均給付月額(※)は、老齢年金生活者支援給付金が4146円、障害年金生活者支援給付金が5727円、遺族年金生活者支援給付金は5228円という結果でした。
※2025年3月時点で認定されている平均給付金額です。
さらに、年齢別の平均額も詳しく見ていきます。
【年齢別】老齢年金生活者支援給付金の平均受給額

老齢年金生活者支援給付金の平均受給額
・70歳未満:4905円(43万9628件)
・70~74歳:4374円(56万1362件)
・75~79歳:4092円(85万9446件)
・80~84歳:3936円(95万453件)
・85~89歳:3989円(82万8270件)
・90歳以上:4045円(86万5282件)
【年齢別】障害年金生活者支援給付金の平均受給額

障害年金生活者支援給付金の平均受給額
・30歳未満:5692円(26万6276件)
・30~39歳:5668円(31万6202件)
・40~49歳:5655円(37万1772件)
・50~59歳:5671円(46万8876件)
・60~69歳:5749円(38万4626件)
・70~79歳:5880円(26万4423件)
・80歳以上:6033円(10万4991件)
【年齢別】遺族年金生活者支援給付金の平均受給額

遺族年金生活者支援給付金の平均受給額
・20歳未満:4190円(5687件)
・20~29歳:5310円(529件)
・30~39歳:5310円(7881件)
・40~49歳:5310円(3万4072件)
・50~59歳:5310円(2万7828件)
・60歳以上:5310円(1710件)
年金生活者支援給付金の受け取りに必要な申請手続きの方法
「年金生活者支援給付金」は自動的に支給されるものではなく、ご自身での申請が必要です。
手続きを忘れないように注意しましょう。
ここでは、対象となることが多い2つのパターンに分けて、請求手続きの流れを解説します。
パターン1:すでに年金を受給中で、新たに給付対象となった場合

支給対象となった場合
・毎年9月の初め頃から、対象者には「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次送られてきます。受け取ったら必要事項を記入し、切手を貼ってポストに投函してください。
・締切日までに提出すれば10月分から遡って受け取れますが、遅れると請求した月の翌月分からの支給となってしまいます。早めの手続きが大切です。
※「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が届いた方は、マイナポータルを利用した電子申請も可能です。
電子申請をした場合、はがきを郵送する必要はありません。
パターン2:これから年金受給が始まり、給付対象にもなる場合

これから年金受給が始まり、給付対象にもなる場合
・年金の受給権が発生する3カ月前に、年金を受け取るための「年金請求書(事前送付用)」が届きます。この中に「年金生活者支援給付金請求書」が同封されています。
・必要事項を記入し、受給開始年齢の誕生日の前日以降に、年金請求書とあわせて年金事務所へ提出します。
翌年以降の手続きは原則として不要
毎年手続きが必要なのか気になる方もいるかもしれませんが、一度請求書を提出すれば、支給要件を満たしている限り、翌年以降の手続きは原則として不要です。
※年金生活者支援給付金は、毎年、前年の所得情報などに基づいて継続して支給されるかどうかの判定が行われます。その結果は、毎年10月分(12月支払い)から1年間反映されます。
【参考】国民年金・厚生年金の平均的な受給月額
参考として、現在のシニア世代が受け取っている公的年金の平均額も確認しておきましょう。
厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金と厚生年金の平均年金月額は以下の通りです。
国民年金(基礎年金)の平均月額

国民年金の平均額(全年齢)
・〈全体〉平均年金月額:5万9310円
・〈男性〉平均年金月額:6万1595円
・〈女性〉平均年金月額:5万7582円
厚生年金(国民年金を含む)の平均月額

厚生年金の平均額(全年齢)
・〈全体〉平均年金月額:15万289円
・〈男性〉平均年金月額:16万9967円
・〈女性〉平均年金月額:11万1413円
現役時代の働き方によって受給額は決まるため、個人差が大きいのが特徴です。
恒久的な支援制度「年金生活者支援給付金」対象者は忘れずに手続きを
この記事では、公的年金に上乗せして支給される「年金生活者支援給付金」について、制度の仕組みや対象者、手続き方法を解説しました。
この給付金には老齢・障害・遺族の3種類があり、それぞれ所得などの一定の要件を満たす方が対象となります。
最も重要なポイントは、この給付金が自動で支給されるのではなく、ご自身で請求手続きをしなければならないという点です。
新たに対象となった方には、日本年金機構から請求書が郵送されるので、見逃さないようにしましょう。
ご自身が対象かどうか不明な場合や、手続きに不安を感じる場合は、給付金専用ダイヤルやお近くの年金事務所へ相談してみるのも一つの方法です。
こうした制度を正しく理解して活用することが、将来の暮らしの安心につながるでしょう。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
・日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度 特設サイト」
・厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求する方の請求手続きの流れ」
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