700万円台なら“買い”かも…メルセデス・ベンツの大本命SUV「GLB」の新グレードが優秀すぎた【試乗記】

メルセデス・ベンツGLB 200d 4MATICS Urban Stars/価格:8DCTC 738万円 Photo by Koujirou Yokota
日本に上陸して以来、好調な販売を持続
人気の秘密は
メルセデスというと、かつては高級セダンのイメージが強かったが、時代とともにSUVの販売比率がグングン上がってきた。充実したラインアップを誇るメルセデスSUVの中でも、GLBは1、2を争う人気モデルだ。2020年に2代目GLAと同時に日本に上陸して以来、好調な販売を持続している。
人気の秘密は、頑張れば手が届く価格はもちろん、日本でも扱いやすいサイズ、しっかり使える3列シート構成、日本のユーザーが好むスクエアなフォルムであることなど、いくつも挙げられる。中でもルーミーな室内空間は特筆レベル。このクラスのクロスオーバーSUVで、GLBほど広い室内空間を実現したクルマはない。
2023年のマイナーチェンジで、フェイスリフトやインフォテインメント系のアップデートが行われ、アダプティブハイビームアシストを全車に標準装備。加えてハンズオフ検知機能のセンサーに静電容量式センサーを採用するなどした。
そんなGLBに、2025年夏に加わったUrban Starsは、従来型では有償オプションとされていた“AMGラインパッケージ”と“AMGレザーエクスクルーシブパッケージ”の大部分を標準装備しつつ、価格上昇を抑えたお買い得なモデルだ。そのうえ、このグレードが装着する20インチのAMGアルミホイールには、従来モデルとは異なるグロスブラック塗装が施されている。
200d 4MATICS Urban Stars

Urban Starsは従来オプションだった人気装備を標準化したお買い得モデル。写真のGLB220d(738万円)と1.4Lターボを搭載したGLB180(684万円)を設定する。写真のボディカラーはマウンテングレー(op10万1000円)

インパネはアクティブなイメージ。液晶メーターと多機能センターディスプレイが先進イメージを高める。ナビや空調などの操作はメルセデス独自のMBUXの導入により音声で可能。各種操作性はハイレベル。静粛性も及第点

GLBは全長4660mmのミディアムサイズながらゆったりとした3列シートパッケージを実現。2列目もスライド&リクライニング機能を備える。3列目は大人の着座も可能。緊 急用とはいえ、7名乗れるのは大きな魅力。乗り心地は適度に穏やかな設定。長距離クルーズが似合う

メルセデス・ベンツGLB 200d 4MATICS Urban Stars2列目シート

メルセデス・ベンツGLB 200d 4MATICS Urban Stars3列目シート

ラゲッジ空間はアレンジ自在。3列シート使用時は容量130Lとミニマムだが最大1680Lまで拡大。使い勝手に優れる

メルセデス・ベンツGLB 200d 4MATICS Urban Stars荷室
C200 Stationwagon Sports/価格761万円

2025年4月、Cクラスに“スポーツ”と“ラグジュアリー”という対照的な2モデルが追加された。今回試乗したのは、1.5Lガソリンターボ(204ps)を搭載したワゴンのスポーツだ。スポーツには本来オプションのAMGラインパッケージが標準装備されるほか、外観にブラックアクセントが施されるナイトパッケージが追加され、スポーティですっきりとしたな印象に磨きをかけている。走りへの対応は万全。スポーツサスペンションをはじめ、ステアリングやシートがスポーツ仕様とされている。ドライブフィールは軽快さが際立つ味付け。Cクラスってこんなに楽しかったっけ、と感じた。パワーも余裕たっぷりで荷室を含め室内は広い。1台ですべての用途に応えるマルチ派の代表といえる

C200 Stationwagon Sportsインパネ

C200 Stationwagon Sports荷室
エンジンはガソリンも選べるが、試乗車は2L直4ディーゼルを搭載するGLB 200 d 4MATIC Urban Stars。車両価格738万円にサラウンドサウンド、パノラミックスライディングルーフ、ヘッドアップディスプレイなどをセットにしたアドバンスドパッケージ(59万円)と有償色(10万1000円)、合計約70万円のオプションを加え、乗り出し約830万円という仕様だった。
GLBに触れるのは久しぶり。Urban Starsはほどよくスポーティな外観の持ち主である。なかなか魅力的だ。スクエアながら丸みを帯びたシルエットは、スポーティな加飾や、マウンテングレーのボディカラーがよく似合う。
車内空間は実際のサイズ以上に広く感じる。アレンジ性に優れるだけでなく、SUVの力強さとメルセデスらしい洗練を兼ね備えたインテリアデザインはGLBの大きな魅力。もちろん機能性も申し分ない。あらためて「よくできているな」と感じた。
2列目シートは着座位置が高めで横方向も広く居心地がいい。前後スライドが可能なので3列目とのひざ前空間の配分を調整できるほか、2列目の肩のレバーを引くと座面が前に出て背もたれが倒れ、3列目にアクセスしやすくなっている。
驚いたのは3列目だ。意外と十分な広さが確保されていた。平均的な成人男性+αの体格のパッセンジャーが座ってもくつろげる。気になった点を挙げるとすれば、頭頂部がルーフに少し触れる程度である。ウィンドウが立っているので横方向も狭くない。タイヤハウスの上に腕が置けるようになっていたり、小物入れが用意されていたりと、いろいろ気配りされているのもいい。合理的でよくできたパッケージングである。
乗り味はゆったりとしたクルージング指向
パッセンジャー全員をもてなす快適SUVだ
走りの満足度も高い。登場から5年以上が経過するが、古さをあまり感じない。コンパクトクラスのメルセデスは横置きエンジンにDCTを組み合わせるのが定番。試乗車に搭載された最大150psと320Nmを発生する654型という2L直4ディーゼルは低速から力強く扱いやすい。最新のプレミアムカーとしては、音や振動がやや大きめな気もするが、それでも静粛性は平均レベル以上だ。
走行モードは5種。ダイナミッセレクトには、コンフォート/エコ/スポーツ/インディビジュアルに加えて、タフさを連想させるオフロードモードが設定されている。
GLBが気になっている人にとっては
購入のチャンス
ドライブフィールは上質。このクラスの多くのモデルがスポーティさを追求しているのに対し、GLBは多人数を乗せて長距離を走ることを想定している。動きが穏やかで快適に味付けされている。
乗り心地は、乗員の快適性を重視したしなやかな設定だ。ドライバーがハンドリングを楽しむよりも、同乗者とのドライブが快適なものになるよう配慮されている。機構的に共通性の高いGLAが引き締まった足回りで、俊敏なハンドリングを追求しているのとは対照的だ。GLAがあるからこそ、GLBは異なるキャラクターのクルマとして作り分けることができたに違いない。
GLBはドライバーを含め、パッセンジャー全員が“もてなし”を感じるクオリティモデルだった。2024年10月にも通常モデルには設定のない仕様や、本来は有償のアイテムを標準装備とした特別限定車が限定発売されたが、今回のUrban starsはそれ以上にお買い得感が高い。GLBが気になっている人にとっては、購入のチャンスである。
(CAR and DRIVER編集部 報告/岡本幸一郎 写真/横田康志朗)

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