トランプ関税で「オルカン」や「S&P500」人気は終わるのか? パフォーマンスで目立ったファンドとは?

トランプ関税で「オルカン」や「S&P500」人気は終わるのか? パフォーマンスで目立ったファンドとは?

三菱アセット・ブレインズがまとめた2025年4月の公募ファンドの純資産残高は103兆5436億円で前月比2兆1221億円減少した。純資産残高が減少するのは2月以来3カ月連続。「外国株式型」の減少額は1兆5397億円で3カ月連続の大幅な資産残高の減少になった。「不動産投信型」(2263億円減)、「複合資産型」(1895億円減)、「エマージング株式型」(1826億円)などの残高が減少した。一方、「国内株式型」は純資産残高が2300億円増加し、ゴールド(金)やブル・ベア型などがある「その他」に分類されるファンド群が566億円増加した。

資金流出入額は約1兆2310億円と前月(1兆4460億円)より少額減額したもの、引き続き大きな資金流入となり、純資産残高の減少は投資対象資産の値下がりの影響が大きい。三菱アセット・ブレインズは「米国の相互関税発動の発表による株価急落や円高の影響から、外国株式型の流入額は前月比で約2160億円減少した(当月の資金流入額は約9230億円)」と分析。また、「国内株式型」の資金流入額は約2160億円であり、前月の約1450億円から増額している。

◆資金流入額ランキングで「米国成長株投信」が後退

流入額上位10ファンドでは、上位3ファンドの顔ぶれに変わりはなく、流入額にも大きな変動は見られなかったものの、毎月決算型の「アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信 Dコース(ヘッジなし、毎月決算、予想分配金提示型)」の資金流入額が大きく減少した。同ファンドについては前月と当月で分配金がゼロになっている。同じ毎月決算型でも「インベスコ世界厳選株式オープン(ヘッジなし・毎月決算型)」が安定的に分配金を支払っていることとは対照的な分配金の支払い状況になった。「インベスコ世界厳選株式オープン(ヘッジなし・毎月決算型)」には安定的に資金流入も続いていることから、三菱アセット・ブレインズは「分配金の安定性が投資家の投資判断に影響を与えている可能性が高く、特に市場環境が不安定な局面ではその傾向が現れやすいと推察される」とコメントしている。

資金流入額トップは前月に続いて「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」(流入額1897億円、前月1865億円)となり、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(同1746億円、前月1776億円)が第2位だった。第3位の「インベスコ 世界厳選株式オープン(ヘッジなし、毎月決算型)」(同953億円、前月912億円)までは前月同様の資金流入が続いていたが、前月第4位だった「アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信 Dコース(為替ヘッジなし、毎月決算、予想分配金提示型)」は流入額が219億円と前月の761億円から急減し、流入額ランキングでも第7位に後退した。

また、前月は第7位で流入額が約285億円だった「iFreeNEXT FANG+インデックス」の流入額は198億円に減少し、ランキングも第8位に後退。前月トップ10入りして第9位に食い込んだ「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」(流入額272億円、前月242億円)が第5位に順位を上げた。

◆パフォーマンスで目立つ「ゴールド」

個別ファンドの月間騰落率(ブル・ベア型、通貨選択型を除く)では、「外国株式型」の「米国IPOニューステージ・ファンド(ヘッジあり・資産成長型)」(9.55%)と「米国IPOニューステージ・ファンド(ヘッジあり・年2回)」(9.52%)が突出して良かったが、それに次ぐのが、「その他」に分類される「Smart-iゴールドファンド(為替ヘッジあり)」の7.23%だった。これに「ゴールド・ファンド(為替ヘッジあり)」(7.11%)、「SMTゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり)」(7.03%)、「iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(ヘッジあり)」(7.03%)が続いた。これらは、金価格に連動するETF等を主要な投資対象とするファンドで、4月の金価格の上昇をパフォーマンスに取り込んだ。4月は円ドルが149円台から142円台と円高に進んだことから(為替ヘッジあり)のパフォーマンスが良くなった。

◆「グロース・オポチュニティ」が分配金利回りでトップを継続

分配金利回りのトップは前月に続いて「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドD」の29.07%だった。第2位は前月の第4位から「WCM世界成長株厳選ファンド(予想分配金提示型)」が26.20%で上がった。第3位は「JPMアメリカ成長株ファンド(ヘッジなし、毎月)予想分配金提示型」で24.48%だった。前月第2位だった「フィデリティ・米国株式ファンド F」は24.40%で第4位に下がった。これらの分配金利回り上位ファンドは、いずれも為替ヘッジをしていないファンドとなっており、4月の円高が利回り低下に影響したと考えられる。

執筆/ライター・記者 徳永 浩

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。