吉野家、すかいらーく、セブンが続々と…「上場企業3,207店舗」の閉店。えぐるようにいまだ残るコロナの“深い爪痕”

(※写真はイメージです/PIXTA)
コロナ禍は脱したものの、その影響はいまだ尾を引いています。投資家はっしゃんが集計したデータによると、コロナ不況で閉店した上場企業の店舗数は3207。この大量閉店は、私たちの社会と経済に何を示唆するのでしょうか? 同氏の著書『株の爆益につなげる「暴落大全」』(KADOKAWA)より、その実態と株価への影響を分析します。
コロナの影響によって続々と閉店した上場企業の店舗
はっしゃんは、株式投資研究家として、コロナ不況で閉店を発表した上場企業の店舗数を集計してきました。その数は百貨店、飲食店、アパレル店、サービス業(旅行など)の合計で3,207店舗です。
コロナ不況で閉店した上場企業の店舗数
■コロナ不況での店舗閉店一覧(百貨店)
高島屋
港南台高島屋を閉店
さいか屋
横須賀店を閉店
井筒屋
黒崎店を閉店
セブン&アイHD
西武岡崎店を閉店
西武大津店を閉店
そごう西神店を閉店
そごう徳島店を閉店
そごう川口店を閉店
※閉店はコロナショック以前に決定
・百貨店合計
8店舗を閉店
■コロナ不況での店舗閉店一覧(外食)
ロイヤルHD(ロイヤルホスト、天丼てんや)
70店舗を閉店
大戸屋HD(定食屋)
10店舗を閉店
コロワイド(居酒屋)
196店舗を閉店
ジョイフル(ファミレス)
200店舗を閉店
フレンドリー(ファミレス)
41店舗を閉店
ペッパーフードサービス(いきなりステーキなど)
114店舗を閉店
吉野家(吉野家、はなまるうどん、京樽)
150店舗を閉店
グルメ杵屋(杵屋、そじ坊)
80店舗を閉店
チムニー(居酒屋)
72店舗を閉店
ワタミ(居酒屋)
114店舗を閉店
グローバルダイニング(レストラン)
5店舗を閉店
マルシェ(八剣伝)
17店舗を閉店
すかいらーく(ファミレス)
200店舗を閉店
リンガーハット(長崎ちゃんぽん)
128店舗を閉店
・外食閉店合計
1,397店舗を閉店
■コロナ不況での店舗閉店一覧(アパレル)
オンワード(23区など)
700店舗を閉店
ワールド(アクアガールなど)
358店舗を閉店
ライトオン(ノーティドッグのみ)
19店舗を閉店
TSI(ハーシェル・サプライ、ファクト)
122店舗を閉店
三陽商会
160売場を閉鎖
タカキュー
90店舗を閉店
青山商事
160店舗を閉店
・アパレル閉店合計
1,609店舗を閉店
■コロナ不況での店舗閉店一覧(サービス業)
KNT-CT(旅行代理店)
92店舗を閉店(3分の2を閉店)
HIS(旅行代理店)
90店舗を閉店
ワタベウエディング
11店舗を閉店
・サービス業閉店合計
193店舗を閉店
閉店した店舗には、コロナだけが原因でないものも含まれていますが、コロナ禍という特定期間でこれだけの店舗が日本からなくなったことを考えると、その影響がいかに大きいものだったかを測る1つの資料になると思います。
チャートで見るコロナの爪痕
●百貨店 8店舗を閉店
●外食 1,397店舗を閉店
●アパレル 1,609店舗を閉店
●サービス業 193店舗を閉店
百貨店はコロナ以前に閉店を決定していた店舗が多いものの、外食やアパレル、旅行代理店はコロナの影響が大きいことがうかがえます。各業界で大量閉店した企業の株価チャートを見てみましょう。

[図表1]コロナ禍で閉店 すかいらーく(200店舗) 出所:『株の爆益につなげる「暴落大全」』(KADOKAWA)より引用 [図表2]コロナ禍で閉店 ジョイフル(200店舗) 出所:『株の爆益につなげる「暴落大全」』(KADOKAWA)より引用 [図表3]コロナ禍で閉店 コロワイド(196店舗) 出所:『株の爆益につなげる「暴落大全」』(KADOKAWA)より引用 [図表4]コロナ禍で閉店 オンワード(700店舗) 出所:『株の爆益につなげる「暴落大全」』(KADOKAWA)より引用 [図表5]コロナ禍で閉店 ワールド(358店舗) 出所:『株の爆益につなげる「暴落大全」』(KADOKAWA)より引用 [図表6]コロナ禍で閉店 HIS(90店舗) 出所:『株の爆益につなげる「暴落大全」』(KADOKAWA)より引用
大量閉店銘柄の株価チャートを見る限り、多くの銘柄がコロナショック前に近い株価水準を1度は回復しています。
しかし、2024年12月現在でもコロナショック前を明確に上回って推移しているのは、すかいらーく1社のみとなっており、大量閉店後はコロナ禍が終息しても依然として厳しい経営状況が続いていることがわかります。
コロナと金利・為替の動向
欧米をはじめ先進国の中央銀行がコロナ禍で突如、全面停止した経済を支えるために金利をゼロまで下げる異例の事態になりました。
そして、これらの金融施策の結果、アベノミクス下で異次元緩和(ゼロ金利)政策をとっていた日本と各国との金利差が大幅に縮小することになり円の価値が急上昇しました。世界各国が協調して大規模な金融緩和を実施したり、政策金利をゼロにしてコロナ禍の経済を支えたことは、危機対応として注目に値することです。
自分がコロナに感染していつ死ぬかもしれないという究極の恐怖、さらに都市機能のシャットダウンという甚大な物理的ダメージを根源とした世界的な株価暴落はいくぶん緩和されました。
そして、世界各国が協調して立ち向かう必要があるような危機の局面は絶好の買いチャンスでもあったのです。そのため、コロナ禍初期にあたる2020年のドル円相場は100円〜110円で推移しました。その後、ワクチン開発などでコロナの脅威が後退すると、ドル円相場も少しずつ円安にシフトしていきました。

[図表7]コロナショック前後のドル円チャート 出所:『株の爆益につなげる「暴落大全」』(KADOKAWA)より引用
はっしゃん
投資家VTuber
ITエンジニア投資家