「ちいかわ」ハッピーセットに殺到…買い占め&転売どう規制?専門家「世論が“転売ヤー憎し”一辺倒では解決しない」「販売側に対策を」

「ちいかわ」ハッピーセットに殺到…買い占め&転売どう規制?専門家「世論が“転売ヤー憎し”一辺倒では解決しない」「販売側に対策を」

マクドナルドで「ちいかわ」「マインクラフト」のハッピーセットが始まり、Xでトレンド入りするなどの人気ぶりだったが、わずか2日後に早期販売終了となった。SNS上では、“中国人転売ヤー”の存在についての指摘が散見される。

中国のフリマサイトを見ると、たしかにちいかわのハッピーセットが並んでいて、多くの日本人が憤っている。一方で「外国人とは言い切れない」「買い占めなんて日本人もやっている」との意見も見られる。『ABEMA Prime』では、“転売ヤー”の実情と、悪質転売を防ぐ方法を考えた。

■「ちいかわ」ハッピーセット

マクドナルドの「ちいかわ」コラボは、販売期間が5月16日(金)からで、3弾にわたるキャンペーンが行われている。おもちゃ付きのハッピーセット(510円〜)は「マインクラフト ザ・ムービー」全8種、「ちいかわ」全8種を用意。1人4セットまでの購入で、転売再販売、その他営利を目的とした購入は遠慮するよう求められている。しかしXには、大量のおもちゃだけを袋で運ぶ画像や、置き去りになったおもちゃだけ抜かれた食品が入っているような画像も流れている。

中国人を始め外国人による転売を取材している『転売ヤー 闇の経済学』の著者で、ライターの奥窪優木氏は「ハッピーセットが転売対象になったのは、今回が初めてではない。以前にも“鬼滅の刃”や“星のカービィ”が買い占められて転売された」と説明する。「『場所限定や期間限定』『中身が選べないランダム商品』が、最近転売されやすい特徴だが、ハッピーセットはその両方の特徴を備えている」。

ハッピーセットは「数種類あって、中身はランダムだ。全種類をコンプリートするには、何回も買わないといけず難しい。であれば、『転売ヤーから欲しい商品を買ってしまった方がいい』という人が出てくるため、存在価値が出てくる。自明の理というか、仕方ない部分もある」のだという。

■食べ物を捨てる…「思い出したのがビックリマンチョコ」

SNS上では「おもちゃだけ取って、食べ物を捨てた」という情報もある。「思い出したのがビックリマンチョコシールだ。僕は45歳だが、チョコを捨ててシールだけ取るのが社会問題になった。食品玩具と呼ばれる、おもちゃを食品流通に乗せて売るテクニックだが、お菓子がいらない人はいるだろう」。

そこに時代の変化も重なり、「ビックリマンの頃はメルカリもなく、転売が活発ではなかった。シールが欲しい人だけが、“大人買い”して食べ物を捨てていたが、いまは自分が欲しい人だけではなく、メルカリ転売や『中国で売ろう』とする人もいるため悪化している」と指摘する。

「1人1点まで」のような購入制限をしている店もあるが、「ある程度は転売対策になるが、転売ヤーが商品を獲得しにくくなると、転売品の価値が高まってしまうジレンマが起きる」のだそうだ。

商品の単価によっても、扱いが変わってくる。「安価な商品は薄利多売になり、規模の経済を効かせていくしか、もうけられない。個人の転売ヤーが、1点ずつ日本から中国に直送すると、送料でコストがかさむ。たまに束で持っていって、中国国内で輸送する形にしないと利幅が取れない。低額商品ほど、組織的な大がかりな転売が行われている場合もある」。

■「世論が“転売ヤー憎し”一辺倒では解決しない」

では、どのような対策を取るべきなのだろう。「法規制は不可能ではないが、転売ヤーだけでなく、善良な消費者にも不便を強いることになる」との課題に触れつつ、「販売側に転売対策を真面目に考えてもらうことが大事だ。企業は『売れればいい』が基本にあるが、消費者が『転売を放置している企業はダメだ』と感じるようになれば、企業の行動も変わる。世論が“転売ヤー憎し”一辺倒のままでは問題は解決しない」と語った。

東洋経済総編集長の山田俊浩氏は「子どもが『どうしてもコンプリートしたい』と言ってきて、親が買い続けられるかとなれば、メルカリで売られていて助かったと感じる親もいる。そもそもコンプリートを求める商品が、転売を助長しているとも考えられる」と論点を示す。

奥窪氏いわく、転売ヤーの中にも種類があるという。「集団的な転売ヤーは、薄利多売で利ざやを確保できるが、個人では太刀打ちできない。個人は高額商品へ行っている。少し前に、大谷翔平選手が出場するMLB東京シリーズのチケットが、すごく転売されて高騰した。当たれば10倍、20倍で売れる。応募はタダでできるため、『もしかして転売できるかも』と応募する“にわか転売ヤー”が出現した。組織的な転売ヤーより、そちらを防ぐ方が難しいのかもしれない」。

(『ABEMA Prime』より)

【映像】ちいかわハッピーセットが中国で転売される様子(実際のフリマサイト)

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