出生率が2年連続1.00を下回った東京都…でも、ガンガン始めた少子化対策の「効果」が見え始めた部分が

 厚生労働省は4日、2024年に生まれた子どもの数(出生数)が、統計を取り始めた1899年以来、過去最少となり、初めて70万人台の大台を割り込む68万6061人だったと発表した。1人の女性が生涯に産む子どもの推定人数(合計特殊出生率)は1.15で、2023年の1.20を下回り、過去最低を更新した。

◆出生数が減る一方で「増えた」こと

 東京都は全国で唯一、2024年の合計特殊出生率が前年に続き1.00を下回った。生まれた子の数(出生数)も前年比2.5%減の8万4205人と過去最少を更新。ただ、前年からの出生数の減少ペースは全国の5.7%と比べて緩やかになっており、都は「減少ペースにはブレーキがかかりつつある」と捉える。

 小池百合子知事は4日夕、全国で合計特殊出生率が下がる中、東京が何とか踏みとどまるために「注意を促す数字」と受け止めを語った。

 都は、少子化対策として、出会いから妊娠、出産、子育てまでの「切れ目のない」支援に力を入れる。2024年の都の婚姻数は、前年比6.5%増の7万6435組で、「婚姻数が増えていることが希望」とも述べた。

 都内の出生数は2020年に10万人を割り込み、前年比2.1%減の9万9661人になった。その後、毎年4〜5%台の減少で推移。都は「若年人口が大幅に減る2030年代までの今が正念場」として、無痛分娩(ぶんべん)の費用助成や保育料の無償化、都内の18歳以下に月5000円を支給する「018サポート」などの施策を矢継ぎ早に実施した。

◆都道府県間の差は「少子化の度合いと関係ない」

 合計特殊出生率は女性1人が生涯に産む子どもの数。都の場合、分母となる世代の未婚女性の転入が多く未婚割合が高くなるため、出生率は低くなる傾向にある。少子化対策に詳しいニッセイ基礎研究所人口動態シニアリサーチャーの天野馨南子(かなこ)さんは「都道府県間の出生率の高低の差は、少子化の度合いとは関係ない」と解説。地方から若い女性が流出し、東京などの大都市圏に集中する流れが続いているとし、「男女の賃金格差などジェンダー不平等が、地方ではより深刻なことが背景にある」と指摘する。

(資料写真)

 東京商工会議所の「東京在勤若者世代の結婚・出産意識調査」(2024年8月)では男性の約78%、女性の約55%が結婚し、子どもを持ち、仕事も続ける「両立」のライフコースを希望していた。天野さんは「均等な雇用、賃金格差解消が、若者の結婚や出産につながる。都は中小零細企業も含めて男女ともに働き続けられる環境整備へ支援すべきだ」と話した。(奥野斐)

東京都議会代表質問で答弁する小池百合子知事=3日、都議会で

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