『大阪 vs.ソウル』ガチバトル…値段は? 満足度は?「2泊3日」夏休みに行くならどっちがいい?

そろそろ決めたい、「夏休み」の旅行先

国内旅行、最近「ホテル」がとても高い。都市部を中心に国内のホテル価格が高騰している。

そんな中、今、特に高いのが「大阪」のホテルだ。理由は「大阪・関西万博」で、開幕後に評判がうなぎ上りで、来場者数が日ごと増え続けているから。

国内が高いなら海外へ、と考えたいところだが、これも“円安”で厳しい……。そんな中、日本人の海外旅行先として根強く人気なのが「韓国」だ。しかもこの数ヵ月、対韓国ウォンで“円高”傾向が続き、「狙い目」とも言われる。

もうすぐ夏休み。その旅行先候補として気になるのが、万博開催中の大阪、そして近場の海外として人気のソウルだ。実際どちらがお得で満足度が高いのだろうか、目的地までの交通費やホテル代、食費などを比較してみた。

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韓国・ソウルは日本から最も近い海外旅行先として人気トップ。特に「推し活」「美容」などで通い状態の女性リピーターも多い

交通費:年間で運賃が変わらない「新幹線」、LCCやセールを賢く平日利用すればお得な「航空券」

まず、目的地までの交通費について。首都圏から大阪へ向かう手段として、主に「新幹線」「飛行機」「高速バス」などがある。

新幹線は、東京~新大阪の「のぞみ」指定席で片道1万4720円/往復2万9440円。飛行機だと、羽田-伊丹線などで早めに買うと片道7000~8000円ということもあるものの、直前だと新幹線とほぼ同額か少し高くなる。高速バスは片道5000円以下もあるが時間がかかるうえ、体力に自信がないと厳しい。

一方、東京(羽田・成田)-ソウル(仁川・金浦)線の航空券は、7月後半の週末だと最安で往復3万円ほど。週の半ばなど平日、また早い時期に買えば、往復2万円台もある。新幹線の運賃がほぼ固定なのに対し、「ソウルへ行くほうが安い」ということも十分起こり得る。

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東海道新幹線は毎時多くの本数があって便利だが、年間を通して運賃があまり安くならない。一方、飛行機は買う時期などによって変動し、LCCなどは激安であることも

ホテル:今の大阪はビジホで「1泊2万円」も当たり前

続いて、現地滞在の「ホテル」代。大阪だと、週末の7月26日(土)~27日(日)の場合、例えば、『アパホテル東梅田 南森町駅前』が1万7280円~、『イビスバジェット大阪梅田』が1万9530円~、『スマイルホテル大阪中之島』が2万2000円~、『ホテルリブマックス梅田堂山』が2万3800円~など(※いずれも1泊2名1室あたり、税込、「楽天トラベル」で6月13日調べ)。

ほかの国内都市かつピーク時でなければ1万円以下で泊まれるビジネスホテルチェーンでも、今の大阪の週末だとこの価格が普通だ。家族向けのやや広めの部屋がある中高級ホテルだと、さらに高い。1室あたりの料金なので2人以上で泊まるならまだいいが、1人1室で検索してもほぼ同額であり、1人旅または部屋を別にして旅行したい場合、かなり痛い出費となる。

そして、ソウルの場合。日本人旅行客に人気の繁華街、明洞エリアにある『ホテルプリンスソウル』で2万983円~、『コリアナホテル』で3万277円~、『ホテルスカイパーク明洞3』で2万5077円~など(※いずれも1泊2名1室あたり、税・手数料込、「Booking.com」で6月13日調べ)。

明洞にこだわらなければ、ホテルはさらに安くなる。観光に便利な東大門エリアには『東横INN』もあり、シングル1泊約7000円からで、大阪、東京、札幌などより安い。実際、ソウルでも『東横INN』は週末の予約が取りづらいほど人気だ。ほかにも廉価なホテルは探せばある。

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大阪市此花区のJRユニバーサルシティ駅前にはホテルが多い。万博会場にも近く、週末には1泊3、4万円することも珍しくない

食費:場所次第、物価上昇でも安く済ます方法もある

現地での食費は、大阪とソウルを比べるとほぼ同等で、店などによる。例えば、『スターバックス』の場合、ラテ(トールサイズ)が日本だと495円から、韓国だと5200ウォン(約520円)で、ほかのドリンクも韓国のほうが高め。

また、韓国に多いおしゃれなカフェは日本人旅行客にも人気だが、筆者が今年3月に、ソウル・安国にある人気店『ロンドンベーグルミュージアム』へ行った際、ベーグル1個ときのこスープのイートインで1万7500ウォン(約1750円)もした。ランチの定食だとフードコートで1000~1500円程度、夜にお酒を加えるとさらに食費がかかる。韓国の物価はコロナ前より上がっている。

とはいえ、韓国にもコンビニエンスストアがたくさんあり、コーヒーだとグランデサイズのアメリカーノで1500ウォン(約150円)のチェーン店がいたるところにある。トッポギやキムパッなどが買える屋台も健在だ。

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ソウルの安国にある『ロンドンベーグルミュージアム』は日本人のSNSでよく紹介されている影響か、日本人旅行客が開店1時間前から30人以上並び、中にはスーツケースを手にタクシーに乗って来る人もいた(’25年3月)

市内の交通費:移動費は韓国が安い、1日券もお得

意外とかかるのが、現地移動での交通費。これに関しては、大阪よりソウルが安い。

ソウルでは、地下鉄の初乗り運賃が1400ウォン(約140円)で、主要な観光スポットにほぼ行ける。今年6月28日から1550ウォン(約155円、交通カード利用)に値上げされるが、それでも安い。また、地下鉄の駅事務所などで入手できる『気候同行カード(Climate Card)』だと、1日5000ウォン(約500円)/2日8000ウォン(約800円)/3日1万ウォン(約1000円)などで、ソウルエリアの地下鉄・バスが乗り放題(一部除く)となる。

大阪では、地下鉄(大阪メトロ)と路線バス(大阪シティバス)が1日乗り放題の『エンジョイエコカード』を販売し、その価格は平日820円/土日祝620円。しかし、万博会場がある夢洲駅、相互直通運転する北大阪急行電鉄などは利用できない。

タクシーも、ソウルが初乗り4800ウォン(約480円、一般タクシー)で、日本よりも安い。加えて、クレジットカードや交通カード『T-money』で支払いができ、『Uber』『カカオタクシー』などのライドシェアも欧米並みに普及する。

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『気候同行カード(Climate Card)』はソウルエリア内の地下鉄・バスが乗り放題になる1日券などがチャージできる、『T-money』など交通カードとは異なるカード。旅行者にも便利でお得

大阪でおすすめの話題スポット『グラングリーン大阪』とは?

大阪旅行の見どころは、万博だけではない。地元在住の筆者がおすすめするのは『グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)』だ。大阪駅北側にあった梅田貨物駅の跡地「うめきた」で開発が進み、今年3月21日には「南館」がグランドオープンした。

その南館には、アジア初出店で有名レストランの料理や文化も楽しめるフードコート『タイムアウトマーケット』や、ホテル『ウォルドーフ・アストリア大阪』と『ホテル阪急レスパイア大阪』などがある。また、関西最大級の都市型スパ『うめきた温泉 蓮 ウェルビーイング パーク』には、天然温泉や岩盤浴、プールやジムなどあり、特に、梅田の高層ビルを眺めながらくつろげる温水のインフィニティプールが話題だ。

大阪駅の北には、昨年9月に先行で“まちびらき”した北館と『うめきた公園』が広がる。その広さ約4万5000㎡、東京ドーム約1個分という広大な芝生や噴水広場はまさに都会のオアシスで、抜群の立地はもちろん、周辺にはグルメや買い物スポット、ホテルなどがここ数年でさらに充実する。’27年の全面開業に向けて注目を集める、大阪の一大ホットスポットである。昨年7月31日開業のJR大阪駅直結「KITTE大阪」と合わせておすすめしたい。

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大阪駅の北にある「グラングリーン大阪」は、広大な公園に加え、周辺にはレストランやショップ、ホテルなどが集まる。アクセスの良さは抜群

韓国は高速鉄道も安い! 夏らしいリゾートで過ごしたいなら…

ソウルでは、流行が目まぐるしく変わる。かつての工場地帯で建物をリノベーションしたカフェやショップなどが集まる「聖水洞」(ソンスドン)が今は人気だが、韓屋村がある「益善洞」(イクソンドン)、若者が集まる弘大(ホンデ)の隣にあって最新の流行が反映されるエリア「延南洞」(ヨンナムドン)などが、新たなおしゃれスポットとして注目されている。

また、ソウルから郊外へ足を伸ばすのも手。夏にリゾート気分を味わうなら、「江陵」(カンヌン)がおすすめ。韓国の東海岸にある都市で、ソウル駅から高速鉄道『KTX』で約2時間。このKTXは’17年12月、平昌冬季五輪を前に開通し、以前の半分ほどの所要時間でアクセスできるようになった。しかも、運賃は片道2万7500ウォン(約2750円)で、日本の高速鉄道よりかなり安い。

江陵には、韓国全土のバリスタが集まるといわれる海沿いの「江陵安木コーヒー通り」をはじめ、韓国ドラマ『トッケビ』やBTSのミュージックビデオのロケ地となった「注文津防波堤」などがある。また、海水を使った豆腐が名物で、海鮮の豆腐料理(スンドゥブ)や豆腐アイス、海鮮味のスープと麺の「ジャンカルグクス」、BTSのメンバーも訪問したという地ビール醸造所など、食の宝庫でもある。

ソウルから日帰りも十分可能だが、1泊2日でのんびり宿泊して滞在するのもいい。定番のソウルとはまた異なる旅が間違いなく楽しめる。

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江陵は1980年代からコーヒーの名所で知られ、その後に韓国全土からバリスタが集まり、人気スポットに。海岸沿いにあるカフェから東海(日本では日本海)を眺めながら過ごすことができる

大阪は今は高く、ソウルは時期によって旅費が変動

大阪では先述の通り、今、万博が開催中。もし興味があれば、会期内に一度は訪れることをおすすめする。ただ、ホテルが高いのは覚悟してほしい。そして、万博へ行く予定がないなら、大阪旅行は万博終了後のほうがいい。

また、国内旅行、特に大阪のような都市部はビジネス需要も普段からある。そのため、旅行会社のツアー商品などもセールが少なく、価格があまり変動しない。

一方、ソウルでは、日本人に人気のイベントやK-POPのライブなどがある週末は高騰するのに加え、日本のお盆時期や連休の時なども高め。ただ、航空券とホテルがセットになったツアー商品はセールもとても多く、ソウル2泊3日が2名1室1人あたり3、4万円台ということも。行くタイミング次第で、国内よりお得に旅行ができる。

しかも、現在、6月の1ヵ月間限定で、日本と韓国の一部空港(羽田・福岡/ソウル金浦・釜山)の入国審査に日本人・韓国人の専用レーンが設置されている。今後もほかの空港も含めて延長される可能性もゼロではない。韓国・ソウルは、行くタイミング次第でお得に、国内感覚で旅行ができる。

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大阪・道頓堀はもともとインバウンドに人気の高いエリアで、夜もにぎやか。特に今、万博開催中で、旅行客がとても多いため、地元の人々が逆に近寄りがたい場所ともなっている

※記事内の価格等は、6月13日現在の情報です。

取材・文:シカマアキ