国民1人あたり2万円の現金給付は実現するのか?【住民税非課税世帯】への3万円給付は多くの市町村で申請終了《申請期限を7月末まで延長している自治体も!》

住民税非課税世帯はどれくらいの割合を占めるのか《年代別》で見る

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国民1人あたり2万円の現金給付は実現するのか?【住民税非課税世帯】への3万円給付は多くの市町村で申請終了《申請期限を7月末まで延長している自治体も!》

コロナ禍以降、幾度も行われている現金給付。その主な対象となってきたのが「住民税非課税世帯」です。

一定の要件を満たす世帯が「住民税非課税世帯」となりますが、具体的にどのような世帯を指すのでしょうか。

また、全世帯における住民税非課税世帯の割合は何パーセントくらいなのか。本記事で詳しく解説していきます。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

国民1人あたり2万円の「現金給付」は実現する?子ども・住民税非課税世帯は4万円!?

2025年6月24日の閣議において、参議院選挙の日程が「7月3日公示・20日投開票」に決まりました。今回の選挙の大きな争点の一つである物価高対策として、複数の主要政党が「給付金」を公約に掲げています(※)。

これに先立ち6月19日、自由民主党は選挙公約を発表。下記の給付金の実施を盛り込みました。

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自由民主党は選挙公約《2万円給付金》

・子どもや住民税非課税世帯の大人:1人4万円

・その他の国民:1人2万円

コロナ禍以降、こうした給付金の支給はしばしば実施されてきました。

「2024年度新たに住民税非課税となった世帯等を対象とする10万円給付金」「住民税非課税世帯を対象とする3万円給付金」などが記憶に新しいという人もいるでしょう。

今回の自民党の公約のように、支援の対象を決める際の目安の一つとして「住民税非課税世帯」はよく用いられる区分です。

※主要各党の公約における「給付金」の内容(2025年6月24日時点)

・立憲民主党: 「食卓おうえん給付金」として1人あたり2万円の給付

・公明党: 税収増などを活用した「生活応援給付」として国民に還元(金額や支給方法は今後検討)

・れいわ新選組: 国民に現金10万円の一律給付、季節ごとのインフレ対策給付金の支給

申請期限を7月末まで延長する自治体も!【住民税非課税世帯】3万円給付金

住民税非課税世帯などを対象とする「現金給付」により、家計を支援する施策は、コロナ禍以降しばしばおこなわれてきました。

直近では、2024年度補正予算(※2024年12月可決・成立)に盛り込まれた、特に物価高の影響を受けやすい「住民税非課税世帯」を対象とする給付金です。

給付額は「1世帯あたり3万円」を基本とし、支給対象となる世帯のなかでも子育て世帯には、18歳以下の子ども1人につき2万円の「子ども加算」が上乗せとなります。

この給付金の支給作業は各自治体が担当しており、給付スケジュールは各自治体により異なります。

2025年1月以降、各自治体で順次給付作業が始まりましたが、多くの市区町村ではすでに申請期限を迎えています。

※申請期限を7月末まで延長している自治体もあります。お住まいの市町村ホームページ等でご確認ください。

今回の給付金のような各種公的支援の対象基準としてよく挙がるのが「住民税非課税世帯」という区分です。

【ご注意】給付金の申請方法や給付までのスケジュール、細かい支給要件などは市区町村により異なります。お住まいの自治体の最新情報を、ホームページや広報誌などでご確認ください。LIMOでは個別のお問い合わせへのお答えはいたしかねます。

【住民税非課税世帯】住民税が非課税になるとは?

まずは住民税の仕組みを確認し、住民税非課税世帯となる要件を見ていきましょう。

住民税の基本

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住民税は「均等割」と「所得割」の2層構造

住民税は、住んでいる都道府県や市区町村に支払う地方税です。地方自治体の重要な財源であり、公共サービスやインフラ整備に使われます。

個人住民税は、均等割と所得割の2つの部分から成り立っています。

・均等割:所得に関係なく一律に課税される部分

・所得割:所得に応じて税額が決まる部分

均等割・所得割ともに免除になることを「住民税非課税」と言います。「住民税非課税世帯」は、世帯全員が住民税非課税となる世帯を指します。

なお、「住民税の所得割のみ非課税」となる区分もあります。ただし今回の給付金の対象となるかどうかは自治体により異なるため、必ずお住まいの市区町村などの基準をご確認ください。

【住民税非課税世帯】住民税が非課税となる<3つの要件>とは?

では、住民税が非課税となる要件を詳しく見てみましょう。

以下のいずれかに該当した場合、住民税が非課税となります。

・生活保護を受けている

・障害者、未成年者、寡婦(夫)、ひとり親で、前年の所得が135万円以下である

前年の所得が各市区町村の基準を下回る

1と2の要件は全ての市区町村で共通ですが、3の所得要件は市区町村ごとに異なる基準があります。

【住民税非課税世帯】所得要件は?《例:神戸市》

「住民税非課税世帯」となる所得基準を、兵庫県神戸市の例を見てみましょう。

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「住民税非課税世帯」となる所得基準《兵庫県神戸市の場合》

35万円×(本人+同一生計配偶者(※)+扶養親族数)+10万円+21万円

ただし、21万円は同一生計配偶者(※)または扶養親族がいる場合のみ加算

※同一生計配偶者とは、納税義務者と生計を一にする配偶者で、前年の合計所得金額が48万円以下の人

【住民税非課税世帯】収入目安は?《例:神戸市》

住民税が非課税となる所得の基準は、上述の「同一生計配偶者や扶養親族数」の他、収入の種類によっても変動します。

所得は収入から各種控除額を差し引いた金額となるため、神戸市の基準を「収入金額に換算」して確認しましょう。

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「住民税非課税世帯」となる収入目安《兵庫県神戸市の場合》

単身世帯

合計所得金額が45万円以下になる方

・給与収入のみで収入金額が100万円以下

・年金収入のみで収入金額が155万円以下(65歳以上)

・年金収入のみで収入金額が105万円以下(65歳未満)

同一生計配偶者か扶養家族が1名いる場合

合計所得金額が101万円以下になる方

・給与収入のみで収入金額が156万円以下の方

・年金収入のみで収入金額が211万円以下の方(65歳以上)

・年金収入のみで収入金額が171万3333円以下の方(65歳未満)

単身世帯の場合、給与収入のみであれば100万円以下、65歳以上の年金収入のみであれば155万円以下で住民税が非課税となります。

同一生計配偶者や扶養親族がいる場合、非課税となる収入目安は引き上げられます。

とくに65歳以上の年金収入のみの世帯では211万円以下と、単身世帯より大幅に緩和されていることが分かります。

このように、世帯構成や収入源によって、住民税の負担が変わってくるのです。人数の多い世帯やシニア世代への配慮がうかがえますね。

【住民税非課税世帯】シニア世代の非課税世帯の割合は高い傾向

厚生労働省の「令和5年国民生活基礎調査」の資料から、年齢層別に住民税が「課税される世帯」の割合を見てみましょう。

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出所:厚生労働省「令和5年国民生活基礎調査」をもとにLIMO編集部作成

・30歳代:88.0%

・40歳代:90.0%

・50歳代:86.4%

・60歳代:78.3%

・70歳代:64.1%

・80歳代:47.5%

・65歳以上(再掲):61.9%

・75歳以上(再掲):50.9%

※ 全世帯数には、非課税世帯及び課税の有無不詳の世帯を含む

※ 総数には、年齢不詳の世帯を含む

※ 住民税課税世帯には、住民税額不詳の世帯を含む

住民税が課税される世帯の割合は、30~50歳代では約90%でしたが、60歳代で78.3%となります。その後65歳以上は61.9%、75歳以上は50.9%となっています。

年齢が高くなるにつれて、住民税が課税される世帯の割合は低くなっています。

一般的に年金生活に入ると現役時代よりも収入が減少し、それに加えて65歳以上の方には公的年金に対する所得控除が大きく、また遺族年金が課税対象とはなりません。

そのため、高齢者の年金生活者は「住民税非課税世帯」に該当しやすい傾向があるのでしょう。

国や自治体ではさまざまなサポート制度がある!

コロナ禍以降、現金給付の主な対象となり、よく見聞きするようになった「住民税非課税世帯」。

今回の参議院選挙でも、自民党は住民税非課税世帯に1人4万円、その他国民には2万円の給付を公約に掲げています。

住民税非課税世帯は、物価高騰の影響を受けやすい所得が一定額未満の世帯や高齢者世帯が中心です。

給付金はこれらの世帯の家計をサポートする重要な役割を担っています。

なお、現金給付以外でもさまざまな支援策があるのをご存じでしょうか。自治体が独自で行うものもあり、その内容や対象者もさまざまです。

国や自治体でどのようなサポート制度があるのか、自分が活用できるものはあるのか、探してみると良いでしょう。

参考資料

・内閣府特命担当⼤⾂(経済財政政策)「国⺠の安⼼・安全と持続的な成⻑に向けた総合経済対策」

・総務省「個人住民税」

・神戸市 よくある質問と回答「住民税(市県民税)が課税されない所得額はいくらですか?」

・厚生労働省「令和5年国民生活基礎調査」

・金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」

・自民党「日本を動かす 暮らしを豊かに」参院選の公約を発表

・国民民主党「2025 政策パンフレット」

・日本共産党「2025 参議院選挙 基本政策」物価高騰から暮らしを守り、平和で希望が持てる新しい日本を」

・れいわ新選組「参院選2025マニフェスト」

・社民党【6月18日の福島党首会見】社民党の参院選公約を発表「ミサイルよりコメを!」「食料品の消費税ゼロ」「社会保険料の労働者負担を半額に」

・内閣官房「定額減税・各種給付の詳細」