【住民税がゼロ円の世帯】住民税非課税世帯になるのはどんな人?世帯構成・所得などの条件を解説
地域の公共サービスを支えるための基礎的な財源である「住民税」非課税になる世帯も一定数いる!

【住民税がゼロ円の世帯】住民税非課税世帯になるのはどんな人?世帯構成・所得などの条件を解説
住民税が非課税になる世帯には、どんな条件があるのでしょうか?とくに年金生活に入る65歳以上では非課税になる人が増えている傾向があります。今回は、総務省や厚生労働省のデータをもとに、住民税非課税の仕組みや、年代別の課税割合、具体的な収入基準などを紹介します。自分や家族が該当するかを知ることで、生活支援制度を活用できる可能性も。将来の安心材料としてチェックしておきたい情報です。
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住民税の仕組みと課税のしくみ
まずは住民税の仕組みを確認し、住民税非課税世帯となる要件を見ていきましょう。
住民税の基本

住民税は「均等割」と「所得割」の2層構造
住民税は、住んでいる都道府県や市区町村に支払う地方税です。地方自治体の重要な財源であり、公共サービスやインフラ整備に使われます。
個人住民税は、均等割と所得割の2つの部分から成り立っています。
・均等割:所得に関係なく一律に課税される部分
・所得割:所得に応じて税額が決まる部分
均等割・所得割ともに免除になることを「住民税非課税」と言います。「住民税非課税世帯」は、世帯全員が住民税非課税となる世帯を指します。
なお、「住民税の所得割のみ非課税」となる区分もあります。ただし今回の給付金の対象となるかどうかは自治体により異なるため、必ずお住まいの市区町村などの基準をご確認ください。
では実際に、年代別に住民税課税の実態をみていきましょう。
年代別に見る住民税の課税割合の実態
厚生労働省「令和6年国民生活基礎調査」から、年代別の住民税課税世帯の割合を見ていきます。

・30〜39歳:87.5%
・40~49歳:88.2%
・50~59歳:87.3%
・60~69歳:79.8%
・70~79歳:61.3%
・80歳以上:52.4%
・65歳以上(再掲):61.1%
・75歳以上(再掲):54.4%
※全世帯数には、非課税世帯及び課税の有無不詳の世帯が含まれます。
※総数には、年齢不詳の世帯が含まれます。
※住民税課税世帯には、住民税額不詳の世帯が含まれます。
住民税が課税される世帯の割合は、年代とともに変化しています。
30~50歳代では9割弱が課税世帯ですが、60歳代では79.8%、さらに65歳以上では61.1%、75歳以上では54.4%と、年齢が高くなるにつれて、住民税が課税される世帯の割合は低くなっています。65歳以上では61.1%が住民税課税世帯であるということは、逆に言えば約3割超である38.9%が住民税非課税世帯と読み取れます。ただし、調査には課税の有無が不詳の世帯も含まれるため、実際の割合とは若干の誤差がある可能性もあります。
一般的に年金生活に入ると現役時代よりも収入が減少し、それに加えて65歳以上の方には公的年金に対する所得控除が大きく、また遺族年金が課税対象とはなりません。
そのため、高齢者の年金生活者は「住民税非課税世帯」に該当しやすい傾向があるのでしょう。
続いて、住民税が非課税になるための具体的な条件を見ていきます。
住民税が非課税になる3つの主な条件
では、住民税が非課税となる要件を詳しく見てみましょう。
以下のいずれかに該当した場合、住民税が非課税となります。
・生活保護を受けている
・障害者、未成年者、寡婦(夫)、ひとり親で、前年の所得が135万円以下である
・前年の所得が各市区町村の基準を下回る
1と2の要件は全ての市区町村で共通ですが、3の所得要件は市区町村ごとに異なる基準があります。
住民税が非課税になる所得基準の具体例【神戸市の場合】
「住民税非課税世帯」となる所得基準を、兵庫県神戸市の例を見てみましょう。

出所:神戸市「住民税(市県民税)が課税されない所得額はいくらですか?」
35万円×(本人+同一生計配偶者(※)+扶養親族数)+10万円+21万円
ただし、21万円は同一生計配偶者(※)または扶養親族がいる場合のみ加算
※同一生計配偶者とは、納税義務者と生計を一にする配偶者で、前年の合計所得金額が48万円以下の人
世帯構成・収入源により住民税の負担に変化【神戸市の場合】
住民税が非課税となる所得の基準は、上述の「同一生計配偶者や扶養親族数」の他、収入の種類によっても変動します。
所得は収入から各種控除額を差し引いた金額となるため、神戸市の基準を「収入金額に換算」して確認しましょう。

出所:神戸市「住民税(市県民税)が課税されない所得額はいくらですか?」
単身世帯
合計所得金額が45万円以下になる方
・給与収入のみで収入金額が100万円以下
・年金収入のみで収入金額が155万円以下(65歳以上)
・年金収入のみで収入金額が105万円以下(65歳未満)
同一生計配偶者か扶養家族が1名いる場合
合計所得金額が101万円以下になる方
・給与収入のみで収入金額が156万円以下の方
・年金収入のみで収入金額が211万円以下の方(65歳以上)
・年金収入のみで収入金額が171万3333円以下の方(65歳未満)
単身世帯の場合、給与収入のみであれば100万円以下、65歳以上の年金収入のみであれば155万円以下で住民税が非課税となります。
同一生計配偶者や扶養親族がいる場合、非課税となる収入目安は引き上げられます。
とくに65歳以上の年金収入のみの世帯では211万円以下と、単身世帯より大幅に緩和されていることが分かります。
このように、世帯構成や収入源によって、住民税の負担が変わってくるのです。人数の多い世帯やシニア世代への配慮がうかがえますね。
住民税の非課税制度を正しく知って備えよう
今回は公的データをもとに、住民税非課税となる仕組みや年齢別の該当者割合、収入条件などを解説しました。
住民税が非課税となるかどうかは、所得や世帯構成などにより決まります。とくに65歳以上では、住民税非課税世帯の割合が約3割と高めです。年金生活に入ると収入が減るため、非課税になる可能性が高まります。非課税となれば給付金などの支援策を受けられるケースもあるため、制度の確認が重要です。自身や家族が該当するかチェックし、将来の備えに活かしましょう。
参考資料
・内閣府特命担当⼤⾂(経済財政政策)「国⺠の安⼼・安全と持続的な成⻑に向けた総合経済対策」
・総務省「個人住民税」
・神戸市 よくある質問と回答「住民税(市県民税)が課税されない所得額はいくらですか?」
・厚生労働省「令和6年国民生活基礎調査」(第131表)